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23年8月新刊装丁関係(と物価上昇を感じた話)

TM23新刊「アルケイン  フラグメンツ lll」装丁などの話です。(うかうかしてたら9月が終わる……!と思って焦って書いた)

今回の仕様

・カバー:上質紙(しらおい)110kg +マットPP加工
・オビ:マットコート(ユーライト)110kg
・表紙:紀州の色上質 最厚口 白茶
・遊び紙:紀州の色上質 厚口 コスモス
・本文:淡クリームキンマリ72.5kg

「III」とあるからには「I」と「II」があるので、あんまり新しく考えたことはないです。
(ただのナンバリングであり中身は短編集なので話の繋がりは一切ありません。)

印刷も過去2冊と同じく ONEBOOKS(RED TRAIN)さん。

この再録集のコンセプトとしては「やや擬態本」で、同人誌の雰囲気は残しつつ一瞬一般書籍の中にあっても大丈夫そうな感じを目指して(?)います。

仕様は殆ど一緒に揃えましたが、本文用紙のみ変えました。(前の2冊は RTクリームラフ 67kg )

表紙

カバーを外した表紙。
表紙紙の紀州の色上質は、1冊目は紫(藤かな?)、2冊目はグレーで作りましたが、3冊目で選んだのは白茶。赤茶色系の色1色で枠っぽいデザインを印刷すると一気に文庫本感が出る色だなと思います。

カバー

カバーデザインはこんな感じ。

使用した写真は Fateシリーズ時計塔(の廊下)のモデルなどでお馴染みのグロスター大聖堂(の中庭)でした。(撮影したのはもうかなり前ですが……)

噴水が背表紙に来るのところがお気に入りです。


・バラバラに撮った写真をパノラマ写真化
・写り込んだ人を消す
・モノクロ化
・空を置き換える
……などの加工をしています。どれもPhotoshopでできます。

パノラマ化は Photomerge という機能。いまスマホやカメラでもそもそも機能的にパノラマ写真撮れるけど、私は上手く撮れないのでバラで撮って繋げる方が好き。
空の置き換えは初めてちゃんと使ってみたけど凝りだしたらずっと遊べる機能だと思った。

これを
こうして
こう

撮った日が超曇りだったのもあり、空の境界線があんまりはっきりしてない写真なので境目の処理はあまり見ないでほしい。(どこが空かわかりやすい写真だともっとバチッと置き換わるよ。)

余談

「II」をつくったのが2020年の初めだったのですが、「II」は180ページ、今回の「III」は158ページと、ページ数が減っているにも関わらず単価が200円以上上がっていて衝撃を受けました……。(PP加工や遊び紙の有無は同じ)

ONE BOOKS(REDTRAIN)さん、価格安めの印刷所だと思ってたけど正直安いとも言えなくなったな……というのが率直な感想。
もちろん、1冊単位でつくれるとか、何冊つくっても単価が同じとか、カバーとオビがセットに込みになってるとか、ユニークな特徴は他にもあるので、少部数だけど文庫本をつくりたい人にはやっぱりおすすめな印刷所さんです。

調べたらお知らせ見つけた。しばらく利用していない間にそんなことになってたとは〜

ボーッと生きてるので日用品の物価上昇はあまり実感したことがありませんでしたが、同人誌制作がしっかり教えてくれました。商売ではないけどこの価格が下代だと思うとやっぱりね……

何が言いたいかと言うと同人誌も2、3年前と同じ値段じゃつくれなくなってるからね!
Twitterにいると定期的に同人誌を「高い」って言われた作家さんの話を目にするけど、作家さんに「高い」とか絶対言わない方がいいよ!まぁ事実だから。高いから。そんなん作家さんが一番よくわかってるから。

なんというか……高級品だなと思いました。同人誌って。

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