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本の要約と著作権について

7つの習慣を読み進めていて、「なるほど」「ここは覚えておきたいな」と思った部分をnoteに残したいな・・・と思ったが、本の要約や引用は著作権侵害にならないか、不安なところ。

分かる範囲で調べたことを残しつつ、シェアしたいと思い、このnoteを書く。今回の内容は「本」の要約の話であり、映画や舞台であればまた別だと思われるので、注意。

法律の専門家ではない、ズブの素人なので、この内容に誤りがあればコメントで教えていただけると幸いです。

本の要約は著作権違反になりそう

まずは文化庁のHPを見てみよう。Q&Aに「最新のベストセラー小説のあらすじや要約を書いて、ホームページに掲載することは、著作権者に断りなく行えますか」という質問があった。まさしくだ。回答はこう。

どの程度のあらすじかによります。
ダイジェスト(要約)のようにそれを読めば作品のあらましが分かるというようなものは、二次的著作物の創作に関する権利(翻案権、第27条)が働くので、要約の作成について著作権者の了解が必要です。
また、作成された要約をホームページに掲載し送信する行為(複製、公衆送信)は、要約した者の権利とともに、元の作品の著作権者の権利(二次的著作物の利用に関する権利、第28条)が働くので、要約の作成と同時に当該著作権者の了解を得ておく必要があります。
一方、2~3行程度のごく短い内容程度のもので、著作物を感得できるほどのものではない場合、著作権が働く利用とは言えず、著作権者の了解を得る必要はありません。

文化庁 Q&Aより

・・・ダメそう。

しかし、なぜ世の中には本の要約ブログやらyoutubeが溢れているのだろうか?翻案権とやらには抜け道があるのだろうか?


翻案権と「個人の感想」

翻案権とは・・・

著作者は、その著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利を専有する。

著作権 第27条より

本の内容を要約したり、図解したり、動画で解説することは、まさしくこの「翻案」なのだろう。

ただ、他にも著作権について書いたブログなどを読んでみると、どうやら「本を読んで感じた個人の感想」を公表する分には問題なさそうだ。
恐らく、世の中に溢れる要約云々は、あくまでも個人の感想・個人が本から得た知識を披露しているだけ、という解釈なのだろう・・・

発信力のある方が要約した場合、原作である本が売れる効果もあるから・・・と、見逃されていることもあるのかも。

他の人がやっているからやっていい、とはならないけどね。

※↓こちらのブログが分かりやすかったので、もっと知りたい方はどうぞ


要約とマナー(駆け出しのライター視点)

もう一つ気になるのが、マナーだ。法律違反でなくてもマナー違反に該当することも多そうだ。

ちょっとばかし書く仕事を始めたばかりの私の感想を述べると・・・読者が要約で良いと思っているなら、本として書く意味がないじゃないか、とも思ってしまう。

自己啓発本やビジネス書であれば「なぜそれをすべきか」を自分なりに一生懸命伝えても、エッセンスのハウツーだけ聞いて分かった気になられると、つらい。(本当に身につくのかしら、とも思ってしまうけど。)

小説だって、エッセンスだけで十分だと思われてしまうなら、書きたいテーマを一旦抽象化して、再び具体化していく・・・必要がなくなるじゃないか。

書く側がそう思ってしまうのはとても哀しい。

合法か違法か、も重要だが、同じくらい大切なのは、作者へのリスペクトだと思う。合法だとしても、作者が嫌だと感じるなら、要約はすべきではない・・・と私は思うからだ。

とはいえ、難解すぎる内容だった場合、作者の言いたいことを理解するために、誰かの書いた解説を読みたくなることもある。


私はどうするか

まずは違法行為をしたくないので、「私が発信した内容を見るだけで、本の内容が全て分かってしまうような」本の要約や図解は発信しない。

次に、作者へのリスペクトから、「私が発信した内容を見るだけで、本の言いたいことが分かってしまうような」重要な部分を抜き出した発信もしない。

ただ・・・本を読んで、自分がどう感じて、どう考え方・行動を変えていきたいか、自分への宣言は書き残したい。


本の要約を発信することの違法性まとめ

私の理解ではこうだ。

  • 本を読まずとも内容が分かってしまうような発信は違法。

  • 他の人が発信していたとしても、違法は違法。

  • 個人の感想を発信する分には合法。

  • 本を読んで得た知識をもとに書いたまとめはギリギリ合法だが、マナー違反となる可能性がある。

  • 私が本の作者なら、ハウツーとして書いた部分だけ抜き出されて分かった気になられるのは嫌だ

皆さんのご意見、感想などあれば、教えていただきたいです!

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