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【エッセイ】水


富士山本宮浅間大社

 週末に富士山本宮浅間大社という場所に行ってきました。
 いや実は、先週夕方の番組で、富士宮に「どらサンド」というお菓子を売っている店が紹介されていて、妻と娘とそれを買いに行こうと言っていたのですが、場所を調べていたらそのすぐ近所にこの神社があるということで、どうせ1時間以上もかけて行くのだから寄ってみようと言うことになったわけです。
 どらサンド、ボリュームもあって、なかなかお腹に溜まりますが、美味しかったです(笑)

 私、神社仏閣に行くこと自体は結構好きなのですが、由来とか建立の経緯とかにはほぼ興味がなく、家を出る直前にちょこっと検索したらどうも、各地にある「浅間神社」と呼ばれる神社の総本山であるということで「ほほう、そんな重要施設が近場に」と、今更な感想を持ちました。

木花之佐久夜毘売命


 あと、ここの主祭神が「木花之佐久夜毘売命」ということで、一般には「木花咲耶姫」(コノハナサクヤヒメ)の呼び名のほうが通りが良いようです。
 ただ、この「木花之佐久夜毘売命」、割と最近読んだ町田康さんの「口訳 古事記」にこのままの表記で書かれていたのを思い出したりして、そんなことからもちょっと興味が湧いたわけです。

 ちなみにこの本、かなり分厚いですし、内容はまったくもっって「古事記」なのですが、口訳とあるように、全編にわたって軽妙な大阪弁で書かれていて、登場する神様達も同様に大阪弁で喋ると(笑)いうことで、さくさくと読み進めることができますし、また昔に読んだ古事記では何を言っているのかイマイチ理解できなかった部分についてもすごくわかりやすくて、非常に面白い読み物になっております。猛烈に推せる本です。

湧き水

 で、この富士山本宮浅間大社ですが、わりとコンパクトにまとまっている場所で、それほど緩急もなく散歩散策しやすいのですいすい歩けるのですが「湧玉池」という池に水がこんこんと湧き出ていてとにかく、その水のきれいなことにはちょっと瞬間的に呼吸が止まるほどでした。
 その池の脇には湧き水を汲む場所があって、容器があれば無料で持ち帰れます。容器がない人用に神社側でペットボトルを用意してくれてあり、御賽銭ということで200円程度の「お気持ち」を置けば持ち帰ることができます。

ゴツい
実物見ると息が止まる


気持ちを置いて来ましょう
ここから汲みます
湧水量は2トン以上/秒、水温は通年約13℃でほぼ一定

 まぁ、毎秒2トン以上の湧水量なので、水が汚れヒマもないということだとは思いますが、この富士の水というのは日本国内では希少なバナジウムを含有した水だそうで「糖尿病の予防に効果あるかも?」とか「脂肪の排出に効果あるかも?」と言われているようです。まだ実証されたわけではないみたいですが。

水の音

 いやしかし、水の流れる音ってのは良いです。
 雑音物音の部類なのですが、良く聴けば一瞬も同じところには定位しない音なのに、それが連続して途絶えない音の塊が構築されている、自然がつくるハーモニーだとおもいました。


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