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おじさん録

以前、あたためおじさんの出てくる記事を書きました。

全体としてはおじさんについての記事ではありませんでしたが、信州に来てから遭遇した中では、特筆すべきおじさんと思えたので、現在までずっと記憶していたのでした。


私の育った田舎にも、名物おじさんが少なくとも2人いました。


1人目は、スケートおじさんです。

どのようなおじさんかというと、常にローラースケートを履いているのが特徴です。
(歩いているのを見たという人もいます)

私も、直接お見かけしたことが何度かあり、毎回スケートで移動中でした。
華麗な、その種の競技的なフォームで、ゆっくりと滑走しておられました。
競技に相応しいようなウェアとサングラスも装着していました。

当時すでに60代には達していたと思われるので、現役でスケートおじさんを続けていたら、本当にすごいと思います。

でも、安全が確保できる場で、続けていてほしいです。


2人目が、駅にまつわるおじさんなのですが、名称はいくつかあり、「100円おじさん」「50円おじさん」などと呼ばれていました。

どのようなおじさんかというと、駅に出没しては、主に中学生くらいの子に近づいて、
「孫に会いに行きたいんだけど、電車賃が100円(もしくは50円)足りないから、貸して」
と頼むのです。

れっきとした詐欺なのですが、中学生だとまだ、だまされやすくて、結構信じてしまう子が多かったようです。
私の妹の同級生もひっかかり、100円か50円恵んであげて、その話を自分の友達にしたところ、おじさんの正体を知らされ、初めて、被害に遭ったことに気づいたそうです。

しかし、「あの駅にはそういうおじさんがいる」という予備知識がなかったら、声をかけられた場合、私もひっかかるな、と思いました。

実際には一度も、このおじさんに標的にされたことがなく、現場を目撃したこともないので、外見上の特徴などは全くわかりません。

コロナ以前には頻繁に帰省をしていたので、その際、電車を利用することがあると、おじさんの活動領域であった某駅で、不意に緊張しだして、
「孫に会いに行く話をしてこられたらどうしよう」
と心配していました。

でも、冷静に考えると、おじさんとしても、育ちすぎた中学生に用はなかったと思います。

100円おじさんには、是非、引退していてもらいたいです。

※内容をふまえ、駅名は伏せさせていただいています。

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