見出し画像

昔の少女漫画に興味を持ってもらうには

昨日、マイナーな昭和の少女漫画を読む読書会の第3回目を開催しました。
この会は、あまり知られていないけれど味わい深い作品を回し読みして、皆で感想を言い合ったり深掘りしていくというものです。
今回はわたしのnoteでも何回か取り上げている、寡作かつ全作絶版なものの、美麗な絵や考え抜かれた構成などが秀逸な伝説の作家、内田善美さんの一作を取り上げました。

思っていたより多くの方にご参加いただけて、ほとんどの人は初対面だったけれど忌憚なく思ったことを言い合える、何だか部活や大学のゼミのような不思議な空間でした。
少女漫画は初めて読むという方や、嫌いではないがそこまで読んではこなかったという方もいらっしゃり、少女漫画というものの幅広さの一端に触れていただく機会になったのではないかなと思います。
また作品自体も考えるべき点が(当初のわたしの想定を超えてはるかに)多く、各々の解釈を聞いてさらに考察を深めていく、大変有意義で楽しい時間となりました。

”少女漫画”の固定観念を崩して親しみを持ってもらう。
自分の好きな作品や作家を知ってほしい。

といった思いがこういった読書会を開いている動機で、その場で回し読みをする性質的に少人数でテーブルを囲んでわいわいやる形になります。それが楽しいところだし、それぞれの考えをじっくり聞けるからこそ一人で読んでいたのでは気付かなかった点に目がいきます。
こういった形の読書会はわたしとしてもめちゃくちゃ楽しいので、今後もコンスタントに各所で開催していきたいなと思っています。


その一方で、もう少し大規模なイベントもやりたいなあとも考えています。
(従来のやり方では人数が多ければ多いほど回し読みに時間がかかって本編の深読みに入れる時間が減ってしまうので、参加希望者がもっと増えるようであれば人数制限なども視野に入れないといけないかなと。)

ただ、どういう内容のイベントにするかが悩みどころ。
元々昭和の少女漫画が好きな人より、普段読まない層に良さを広めたい気持ちの方が大きいので(もちろん好きな人同士で漫画談義するのも勉強になるし大好きだけど)、どういうイベントだったら気軽に楽しく参加できるかなあ……と。

よくある読書会のタイプとして
①課題図書を設定して、事前に読んできてもらってそれについての意見を交わす
②皆でおすすめの本などを持ち寄ってプレゼンする
という形がありますが、どちらもそれなりに少女漫画が好きな人しかなかなか参加しないのではないかと思うのです。今やっている読書会の番外編としてこういった趣旨の会を企画するのはありかなと思いますが、より多くの人にアプローチする手段としてはちょっと違うように感じます。

それで最近考えているのはこんなところ↓

・講演会
こう書くと堅苦しいですが……。何かテーマを決めて、それについてのトークショー。少女漫画を読んでいない人でも入り込みやすいテーマを設定して、後半は来場者を交えての座談会にするのも良いかも。
全然違う分野の人と話すトークセッションも、やり方によっては面白くなりそう。
実はこの間少女漫画講義のネタを一つ思い付きまして!
長尺の動画にするのでも良いけれど(いずれは今やっているショート動画での漫画紹介を発展させて、長尺の動画を撮影したいと思っている。機材買って脚本書かないといけないから、来年からかな……)、とにかく何かしらの形にはするつもり。

・ホラーナイトとかSFナイトとかエトセトラ
ある特定のジャンルの少女漫画を集めてプレゼンしたりする。少女漫画は読まなくても、そのジャンルが好きな人なら気になって参加してくれるかな? と。
映画や小説など別媒体が好きな人たちと合同のイベントにしたらさらに取っ付きやすそう。

なるべく早く実現できるよう、今開催できそうな場所をリサーチ中です。

(メモ)
少女漫画好きのお遊び企画としてはこんなこともやりたい。
・ドレスコードありの談話会(簡単に言えばコスプレお茶会みたいなもの)
・少女漫画連想ゲーム(著者名とタイトルが書いてある紙を箱に入れて、任意のものを選ぶ→どんな話か想像して遊ぶ)
・少女漫画伝言ゲーム(セリフとかナレーションを伝言していく)
・お絵かき会
小学生のレクリエーションみたいだけど、やったらけっこう楽しいんじゃないかなと思います。誰か遊び会やろうよ。

あと漫画研究の同人誌作成にも力を入れていきたいです。
noteで書いている少女マンガ断想のネタもきちんと調べたいし、読書会の記録からさらに作品を深掘りして、何回分かまとめて冊子にもしたい。
まだ漫画系の冊子は”京都国際マンガミュージアムと広島市まんが図書館の比較本”しか作っていないので、どんどん形にして得た知識を整理しつつ実績を積み上げられたらなと思います。

文章だけで構成する本以外にも、ムック本みたいなものも作れたらな、とか夢は広がります。漫画の場面を再現して撮影×その漫画の解説・対談をセットにした企画、とか雑誌みたいでワクワクします。

まだまだイメージはぽわぽわしていますが、やりたいなーと口で言うだけじゃなく、きちんと何か形にしていくのが重要ですよね。
焦らず着実に。ついつい目先の成果を求めてしまいがちな自分の心を制御して、歩みを止めず、コンスタントに活動していきます。


※ヘッダー画像:北野邦雄「パリ シャンゼェリゼェ」

最後まで読んで頂きありがとうございます。サポートは本代や映画代の足しにさせて頂きます。気に入って頂けましたらよろしくお願いします◎