坂本

作詞家 / 詩で体を現す

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ラズベリー

ラズベリー 坂本 既知のあなたで愛してよ ハート型のあたし 悟られたくて、身近に居たくて 凛として見惚れてる表情 掻き立てるよ 体斜めに机伏す 教科書はひし形みたいに重なる トッピングは筆箱 ありきたりな日々 春も近づいているのに Yシャツアイロンしてないから カーディガンでごまかしてさ 話したい背中 語りかけることできなくて 既知のデータで示してよ 嬉し顔のあなた 喜ばせたくて、傍に居たくて 前から渡してくれるプリント ノールックパス 不意の仕草で分かってよ サ

    • 純情

      純情 坂本 会えないはずのあなたに会えたなら 見えない自分に微笑もう 考え事でお茶を濁して 心の残り湯を捨てるの こじんまりしたくて、スマートで居たくて 何気ない笑顔、隣に置くよ 飾り気のない純粋無垢なあたしには 遠のく作業よ気が重い 威勢振り撒くあたしはね 過去のあなたを探してる 遠くない過去が未来にならなかったから 唐突に繊細でいるの 会いたくて、ただ戻りたくて 情け無ささえ純情よ 物思いには水を注いで 透明なあたしになりきるの 素直に浮かびたくて、汚れ洗いたく

      • 見ない顔だね

        見ない顔だね 坂本 あたし巡りに疲れたの 息苦しいめまい殿堂入りするけど 巡っても巡っても 場所に満たされることはなくて 一時の赴くままに流されるよ 蓋開ければ湯気、お出迎えして あたしを包んでくれるから もう少し迷惑かけさせるよ 当たり前に抵抗したいの 他人と違うことがしたくて 他に褒めるところがないからじゃない 優しさとお節介 臨界点を求めるよ 何者でもないからあたし 誰にも言えない気持ち精査して 転んでは治っても 傷が癒えることに勇気出なくて 月曜の朝を迎える

        • 心の海

          心の海 坂本 あたしはあなたじゃないから あたしのままで居させてね 時にあたしは想うのです 巡り合えたね is メロディー With my me 木漏れ日の歌 もう逢えないのかな 別れ際常にほろ苦くて 連想させる背景藍色 連絡はよこしなさいよって強がって見せるけど 心の海は張り詰める 相談なんてカッコ悪くて 見た目ばっかばっかなあたし 目線を繋いで星座よあなた あたしはあなたじゃないから あたしのままで居させてね 切にあたしは願うのです 実り拗らせ is メロディー

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        ラズベリー

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          プールサイドメロディー

          プールサイドメロディー 坂本 空色に顔半分入水してみたの 服濡れて浮力に逆らうから 嫌な音達のワルツは聴こえない 前髪守るよ青い春の果実 首元はだけてふわふわしてるの 気持ちは重力に反発だから 刺々しいあたしから離脱して 遮るよ群青 青々とちゃっかり うがった見方しかできないあたしに 春夏秋冬くれたから 空色に顔半分湧水してみたの 服濡れて余力有り余るから 不穏な音達とワルツは交えない 前髪愛でるよ青い春の果実 胸元だけはグラグラしてるの 気持ちは走行に要注意だか

          プールサイドメロディー

          フルネスは耳を澄まして

          フルネスは耳を澄まして 坂本 無かったことになんて出来ないの 顎から汗を流したとて虚しさに苛まれるから 蝉時雨が告げる頃 陽射しは意図をもってやってくるの サンダルは親指で間取り持ち 人差し指で指針を示すから そのままのあたしで十分だったんだ もう一度フィクションに返り咲いて 歩みを製作するよ 路逸れたあたしを特徴づけて 所狭しと人生の余白向けるの 併設の涙を用いてよ 一筋の強さに憧れるから 消えゆくものだと分かっていても 幼心 忘れた頃にさえやって来るの 朝顔の青

          フルネスは耳を澄まして

          シルベ

          シルベ 坂本 何やっても何にも変わらない どうせばかりが降り積もるの 口開けば否定系の接続詩 笑わせないでよ、夢なんて ただ逃げてるだけ、顔上げることさえままならない 無残な姿、戻るしかなくて 大きく痛むあなたへと 関わりに幻想の花添えたいの とっ散らかった目玉、無理やり座らせて やり過ごすあたしよ共依存 依存して、依存させて また暮らさせて道シルベ あなたの優しさは月日経つ度に解像度を上げて 記憶の隅まで漁りまくるの あたしとの差別化図ろうともそれは 重みの優先度

          シルベ

          重複

          重複 坂本 あたしも歩けば棒にあたるよ 雨宿りにはまだ早い時間だから 日頃の行いが芽を出すシュールさ 会いたいの四文字たどたどしくて 遅刻取り繕ってみるの 雑踏の中蝕む腹いせ無かったことにして まともなお面が眼鏡の上で やっと刻み出すから 曖昧な鼻歌 不意打ちは狙い撃ちなの 追いつき追い越せ、天秤にかけ 童心を帰すこと 目が丸くなったんだ、艶やかに 裏返る鼻歌 きつい階段は下るも昇るも 総じて高が総じて、順調なの 諦める純情 世界ぶん回す奇行、軽やかに 大事なのは

          更新の関係

          更新の関係 坂本 今日の日にお導きを下さい 時雨なるあたしへ木漏れ日の初夏 照り返す光は反射してもう夏戻り 突飛なことでは何も狙えないの 見定めてあたし 偶像に昇華して初夏で花咲かすから なかなか落ちないメモ用紙 目凝らしてよ 谷ではない狭間に異なって 振り向かれるの散々と 三拍子から繰り出すあなた、ほど遠く干渉して 連れて行ってよ、風阻む透明季節へ 突っ立ってる電柱のあたし 巻き上げて、噴き上げて永遠に 挨拶がてらもいいとこよ 防犯光おあいこのあいこ ご愛顧は賜り

          更新の関係

          悶えて卒業して

          悶えて卒業して 坂本 手のひらをぎゅっと握りしめたら盛り上がるの あなたの伸び気味の爪 痛く、温かく 関係性疑うまでもなくなるのよ 美しくあなたへ響かせたい 体温みたいではなく、刺激のある陽射しのままでそっと 声が伸びやかに張りつめて 二人の間を取り持つの 邪魔にならないくらい顔寄せ合って 分からなくなるまで答えるの 耳鳴りが嘘のようになくなり 喉仏に包まれるならば 困ったようにじゃれ合うの 生え際から既に地毛戻りかけてきているの あたしカラー、ブレたテーマよ 脆

          悶えて卒業して

          留まった気がするの

          留まった気がするの 坂本 こうして近くに感じられるだけで ドキっと出会って以上 こんな感じ、あんな感じ 悠長に読んでいる場合じゃないの お役御免のクリーニング済み お守りはいつでも 掛け替えは無いの、どんな感じ 見せあう虹彩はこのまま 机上に言い返してよ、流行りのフレーズ 息継ぎに頬杖をつくあたしには 手持ち無沙汰で気が早いの 窓から手を出すその手 危険信号のSignなの 煙草の先付けた火はどんなあたしより 遊び心に焦がれるの 日和を構図にしてよーいドン 訪問に嫉妬し

          留まった気がするの

          甘噛み

          甘噛み 坂本 バス停に1人立つの 案内板の光錆びついて見えるよ 時刻表にお辞儀をしながら敬礼の気分 明日の終点にはまだ残暑うなだれるから ごめんねおじゃんなメロディーよ ページを巡る気持ちだけはシルエットに載せて 矢印に記号のラベル貼るように 得意科目は残して移り行くの 水やればそのうちこのまま 解ける矛盾は俯いてセリフはラスト 夜の話し声は一段と段々と 萎れてる夏草の気分悪くも イヤホンで雑音を消すことでしか あたし認めることできないから 晴れても曇っても気分はいつも

          甘噛み

          バイアス

          バイアス 坂本 あー、覚めても干上がってもあたし 床につくのよ、ぼーっとストローに目をやるの 田舎者の名札、輝きに光沢 いっそ浅はかに圧倒されるから 社交辞令に食べられるように 得意先マスターへ川遡って 時代のご馳走に苦笑いよ 可愛がりに慣れれば嘘も両腕 ぎゅっと掴むよターゲット ロックオンだぜ、菓子折りは空箱 その場の勢い年相応になるの オブジェにはマネキン、バック肩から落ちそうなの 振り切る手、じゃんけんは負け組 あー、フルーティーに酔いしれてあたし 買い時な

          バイアス

          肯定感

          肯定感 坂本 イヤホンの装備欠かせないの ひと悶着はいつもあたしの中に 居させてよ、ネクタイは緩めてあげるから フルネームからニックネームへ 理解走らせるの嫌って 分かるわけないよ、何も言ってないんだから 夜風が入念にした前髪傷つけていくから 性格の悪さ災いして震えるあなたに心重ねるの なんで電話くれないの 返事に困ること調べたくて ポケットの手からまずは出そうよ 分かるふりしては時間厳守な毎日 見飽きた景色に囲まれたくて、傍に居たくて 明日も続けばいいな、祈りの歌

          肯定感

          間違いだらけのマナーモード

          間違いだらけのマナーモード 坂本 ほほえみのベンチプレスはもう上がらないよ 夏の暑さに嫌悪感覚えるから 茹だる暑さを、噛み締めていたはずなのに 日陰見つけた嬉しさ ストロークは伸びやかに 歪みきれないあたしには切なさがこだまして 湯煙のスナイパー 問診票怖がる少女なのだと気がつくの 遅かれ早かれに、認印して いつのことやら陽炎よ 汗で張り付くTシャツは少女である証なの お見舞いの幼い熱はまだ下がらないよ 頭重たさに幾度なく鼻折られるから 節約よ空調は、違反スレスレはま

          間違いだらけのマナーモード

          水草とコンチェルト

          あたしコンチェルト あたしがあたしで居られる場所 あたしがあたしの舞台となれる あたしがあたしで独りよがりなの あたしがあたしに唱えられる異論 あたしがあたしを認められる事 水草の行き当たり あたしとあたしの間へ雷鳴が轟く あたしもあたし、共鳴するよ 不協和音の詰り合い ほらね、今のままではあたし あたしに怒られる気がするの 木々の下、日陰の縞模様 あたしがあたしらしくこんな感じ あたしがあたしとして暗がれるもの あたしがあたしの目標定めていけ あたし、あたし、あたし、

          水草とコンチェルト