見出し画像

あんかけそばに海老天のせて

尾張屋の前を通りかかったら、先日気持ちのいいサービスをしてくれたスタッフさんが暖簾を出しているところを見かけた。

吸い込まれるようにお店に入る。
数日前からあんかけそばを無性に食べたく思っていたから渡りに船って感じであります。
あんかけそばに追加でエビの天ぷら一本を…、って言うと「天ぷらはあんかけそばにのせてお持ちすればいいですか?」って聞いてくれるのネ。
それでよろしくお願いしますってお願いをしてお茶をのむ。
お店の中はボク一人。にもかかわらずずっと体を動かしランチの準備をずっとしている。
しばらく待って料理が到着。

「エビの天ぷらのサクサクをおたのしみください」ってひと言添える。今までこんなことはなかったのに…、ってびっくり、そしてニッコリします。
大きなエビのどっしりとした天ぷらです。
花を咲かせたような衣は明るい色で香ばしい油の匂いに混じってエビの香りが漂ってくる。

天ぷらの下にはかまぼこ、ナルトに麩、茹でたほうれん草に卵焼きが隠れてる。おかめそばの汁が餡って感じの仕上がり。
ぽってりとした餡がツヤツヤ輝いていて、これを食べたかったのよ…、ってニッコリします。

まずはひと口、エビの天ぷら。熱々、そしてサクサク衣が壊れてエビのむっちり感を引き立てる。
餡に天ぷらを突っ込んで、そばをたぐれば餡も一緒に口の中へとやってきてとろけて消える。

食べてるうちに餡がほどけて汁が徐々にサラサラしてくる。
天ぷらの衣もぽってりやわらかになり、油のコクが汁に移って味わい濃厚。餡がからんだ玉子焼きのおいしことにうっとりしながらハフハフ食べる。
エビの足までサクサク揚がって、尻尾もバリバリ食べて器はからっぽになる。

お店の奥の隅っこの正方形のテーブルの角を挟んで座って食べるのが好きだったなぁ…、って思って昔をなつかしむ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?