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【新宿】上海小吃 ガチ中のガチ中華と、NEO作家4人娘参上!

 歌舞伎町の表通りから、細い裏路地を通ったその先にある、ガチ中のガチ中華。
「龍が如くに、こんな風景あったよなー」
 通常なら、まず自分から入ろうとは思わない、危険な雰囲気。

 その裏路地の先に〔上海小吃〕がある。

路地の向こう側に……
上海小吃

 文芸社文庫NEOという、10代20代向けのライト文芸のレーベルがありまして。
 そのNEO作家さん仲間4人で、
「今度あつまろうよ!」
 となりまして。

位ノ花薫さん……コミカルでキュンときてミステリ要素のある、ひと夏の物語『幽霊とペリドット』
風祭千さん……不協和音を経て、フェスへ向けて友情を調律してゆく爽やかな青春物語『チューニング!』
月森乙さん……深刻な悩みをかかえながらも、秘密のお弁当を介してきずなを育むキュンな物語『弁当男子の白石くん』

 ……短く魅力を伝えるのってむずかしいけど、どれも推せる作品ばかり!
 もちろんNEO文庫はこれだけじゃなく、もっとたくさんの魅力的な作品だらけ。

 その中でも、特に仲良くなった4人で集まり、さてどこへ行こうかと悩み……、
「カフェでおしゃべりしまくって、夕食に上海小吃へ!」
 という、交流重視のスケジュールに決まったのだ。

 位ノ花薫さんはイメージ通りに優しくふんわりしていて、かと思うと毒が潜んでいて、油断すると「ぎゃあ!」と刺されちゃう。
 風祭千さんは、青森で純朴な感じなのかなー、と思っていたら、ご本人は超絶クールビューティー!
 月森乙さんは、SNSと同じく姉御肌で、周囲を引っ張っていって慕われる人柄!

 17時30分。
 上海小吃が開店する時刻。
 月森さんは以前ここを訪れたことがあるし、そもそもこのお店を紹介してくれたのは月森さん。
 どのくらいガチ中華というと、かつては中国語しか通じなかったのはもちろん、どう考えても日本人が食べようとは思わない『豚の脳みそ』なんてメニューまで、しっかり揃っているほど。

上海小吃

 不穏な感じのする細い路地を奥へ。
 右へまがると現れる、ごてごてのカオスに彩られた店構え。
 ためらうことなく引き戸を開けると、店員さんには普通に日本語が通じて、4名さま、奥へと案内してくれた。

こっちにおいで、かんげいするよ
上海小吃、いりぐち
店内

 まずは、自動的に香菜(しゃんつぁい:パクチー)が出てくる。
 何を注文するかは、経験者である月森さんの判断に従うことに。
 一発目は、香菜拌干絲(豆腐の細切り)。
 しっかり歯応えのある豆腐を、麺にしたような感じで、最初に出てきた香菜をそえると、とても風味ゆたかな前菜に。

香菜(パクチー)

 と同時に、銀絲巻(揚げパン)も頼んでおく。
 外側はカリッとしているけれど、中はとてつもなくフワッとしていて、かつ、何度も細く練って伸ばした痕跡がある。

揚げパン
外はカリッ、中はフワッ

「上海なら、小籠包は外せないっしょ」
 なにしろ本場なので。
 わたしが中国で食べた時も、そりゃ各地に小籠包は存在したけれど、上海で食べたそれは、まったく次元が違っていた。
 もっちりした皮を破らないよう、細心の注意をはらいつつタレをつけ、まるっと口の中へ。
 噛むと、旨味たっぷりのツユがぴゅっとほとばしる。

小籠包
わいわいと食事

 満を辞して登場なのが、炒蟹(蟹の炒めもの)。
 月森さんイチオシの品。
 ワタリガニが卵で閉じてあって、その下はツユを吸った大量の春雨が埋蔵してある。
 これが出てきてからしばらくの間、4人の間にしばしの無言がながれた。
 なにしろ蟹をほじくるのに忙しくて。

炒蟹
炒蟹
水餃子
麻婆豆腐

 帰りの電車時間が、近づいている。
 名残惜しい。

 最後までわいわい賑やかにおしゃべりしまくりながら歩く。
 まず、月森さんが地下鉄へ去ってゆく。
 その姿が見えなくなるまで見送り、最後に力一杯手を振る。

 わたしと位ノ花さんは新宿駅へ。住んでいる県が同じなので。
 ホテルにチェックインした風祭さんは、見送る側。
 最後の瞬間までのぎりぎりを、一緒にすごす。
 改札へ入ったわたし達2人を、風祭さんが見送ってくれる。
 笑顔で手を振る。

 直接会える機会はまたずっと先かもしれないけれど、SNSではまたいつものように、わいわいと楽しく絡みあえる。

 この縁を作ってくださった文芸社さんに、深く感謝。

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