見出し画像

StartupWeekend多摩に初めて参加して学びと刺激が多かった話

はじめに

参加しようと思ったきっかけは、最近の仕事が管理、部門方針検討や人材育成、メンバのフォロー寄りになっていて自分で企画、UXデザインすることが減ったため。また、仕事関係の人としか関わることがなく、視野が狭いのではと不安に思ったため。私は評論家ではなく実践者でありたいと思い、対等な立場で議論して1企画者として参加できそうなStartupWeekendへ。

Startup Weekendとは?

アメリカ発の金曜夜から日曜夜まで54時間かけて開催される、「スタートアップ体験イベント」。週末だけで参加者は、アイディアをカタチにするための方法論を学び、スタートアップをリアルに経験することができる。

結構有名なベンチャーもここ出身の方が立ち上げたみたい。UXデザイン関連ではGoodpatchもらしいです。

だらだら活動内容記録

1日目

18:00 開場&交流会|私は仕事終わってから向かったので遅れて参加。企画・デザイン・技術のどこをやりたいのかの名札を選んで、名前を記入。私は技術もデザインもやっているけど、全部やりたいので企画を選択。いくつかのテーブルに座ってピザを食べながら近くの席の人と会話。普段何をやっているか、どういう理由で参加したかなど。
19:00 ファシリテーター挨拶|Startup Weekendの説明、アイスブレイクとして二つのワードを組み合わせてアイディアを考えて発表するワークを行った。自由に発散しながら、会社名とロゴ、アイディア概要を決めていく。最後には1分で発表を行う。私たちのチームは「メロン」×「大仏」。最終的には茨城県には牛久大仏があり、メロン産地として日本一らしいとのことで、御朱印巡りならぬ、「ぬいぐるみの大仏に、神社を巡ってメロンを集め、頭に刺して、完成形の大仏を作る」というアイディアを考えた。
20:15 1分ピッチ|自分のアイディアがある人はA4用紙に書いて(休憩10分くらいの間に)、みんなに説明をする。1分内で必ず終わらせる必要がある。全員が必ず行う必要はない。今回はだいたい20/30人がピッチを行った。私も4つのアイディア(会社の人2名に壁打ち済み)を持っていっており、一番興味のあるアイディアをピッチした。ピッチの日本語がおかしいが、下記に載せる。

ピッチアイディア

20:45 話し合いと投票|ピッチを行った人に対して、興味のあるところに行ってQA、ディスカッションを行う。ピッチ人数が多かったので10人ずつに分かれて話し合いの時間があった。誰も来てくれないと寂しくなりそうだが、意外とみんな興味を持って「具体的に?」「○○が競合だと思うけど、どう考えている?」「何がきっかけで思いついたの?」など聞いてくれる。「一緒に考えたい」と言ってくれる人もいるので、ピッチで想いさえ語れれば大丈夫。ディスカッションが終わったら、どのピッチが良かったか1人3票を投票する。自分のアイディアに3票入れる人もいたり、自分のアイディアに入れない人(私はリアルな反応を見たかったので自分のアイディアには投票せず)もいた。投票数が少ないものから落選していく。今回は7,8票あるアイディアが選ばれ、6チームに絞られた(ありがたく、私のアイディアも残った)。
21:15 チーム作り|残った6チームの起案者は再度30秒ピッチを行い、メンバーを募集する。興味のあるメンバーが近付いてきてくれるのでそこでチームが確定する。ここも起案者側は人が来なかったらどうしようとドキドキするが、じりじりと人が集まってくれる。私のチームは全部で6人になった。軽く自己紹介や宿題などを話して終わる。
21:45 1日目終了&帰宅|チームによってはこの後、ファミレス等で作戦会議をするところもある。私は明日に備えて帰宅。

2日目

09:30 開始|集まったチームメンバーと方向性や疑問などを話し合いながら全員揃うのを待つ。
10:00 ファシリテーション|進め方のポイント、最終日のピッチの注意点などの説明を受ける。顧客がいるか?インタビューなどで実顧客に対して仮説検証をしているか?が特に重要なポイントとなる。もちろん、最終的にはビジネス面も検討する。
10:30 作業|午後のコーチングを何時に誰に(3名から私たちのテーマに詳しそうなコーチを2名選択)お願いしたいかじゃんけんを行い、作業開始。基本はチームごとに自由に進めて良い。ホワイトボード一枚とペンが配られる。私は物品に不安があったので付箋と黒ペン、スケッチブックを持参したが、とても役に立った。まず、私たちのチームは方向性が曖昧だったので、その認識合わせから始めた。まずは起案者の私がビジョンや解決したい問題を説明した。チームには6人もいて、業種も歳もバラバラでなかなか認識が合いきらない。「深く考える」のプロセスを整理したり、原因を洗い出したり、言葉の定義を合わせたりして何とか最初の仮説を作った。「人が深く考えないのは、考える方法を知らない以前に考える時間やきっかけがないのではないか?」「深く考えられる人は20%くらいだ」この仮説を検証できるインタビュー質問を3〜5個ほど考え、プレインタビューをオーガナイザー(イベント運営者)に行った。インタビュー内容は問題なさそうなことが確認できたので、2チームに分かれて1時間のインタビュー開始。私はナンパが得意そうな誰にでも話しかけられるタイプの大学生と同じチームだったので心強く、八王子駅前やショッピングモールにいる止まっている人たちに声を掛けていった。はっきり言って怪しまれる。女性がいる方が少しは怪しまれづらいのでは?と思ったが、怪しまれるし、「待ち合わせ中なので」と断られる。おそらく15人くらいに話しかけて4人くらいに答えてもらえた。なかなかターゲットユーザ(社会人と大学生の判別が付かない)か見極めるのも難しかった。
12:00 昼食|インタビューから戻って昼食のサンドイッチを食べた。頭も体も使っていたので3つ食べながらチームでインタビュー結果を共有。
14:00 コーチング|議論の最中だったが、1人目のコーチが来てくれたので、チームの目的・現状などを説明した。改めて各自の課題感の認識合わせをしたら?とのアドバイスをいただいた。
インタビューした結果、みんな今の生活に満足しており、考えているし、考えるきっかけがあると答えた。しかし、回答を深掘りして質問してみると、上手く答えられなかったり困ったりしてしまった。もう1チームの結果を聞いても同様の結果だった。つまり、私たちは深く考えられていないと思っているが、みんなは深く考えられていないとは思っていない。ただ、質問しても答えられないので深く考えられていないことが事実ではないかと思った。もちろん今のままでも満足していると言っていたが、お節介ながら深く考えるようになるともっと満足、幸せになれると思っている。「深く考えられないのは、自分が考えられないと認識していないから。自分の考えを他の人と比較したり、浅いと気付くきっかけがないから。」だと仮説を立てた。本来はこの仮説検証をすべきだが、時間も無いので解決策もセットで考えた。今の考えていると思っている状態が実は考えきれていないと気付かせて、何が足りないのか分かることに注力することにした。全員ではないが、人は「自分は所属しているグループの中で平均より上の方に位置していたい」という気持ちがある。そこで、会社内での考える力の相対位置を示すことで気付きや危機感を与えてみようという結論になった。仮説と解決策をセットで再度インタビューへ。今回はショッピングモール内に座っている方に声を掛けたら80%くらいで快諾してくれた。駅前よりもショッピングモール内の方がより暇つぶしをしている人が多いからなのか、店員さんや周りの人がいるから安心なのか、理由は分からなかった。5人くらいにインタビューして、全員ではないが数人は危機感を感じたり、カイゼンするために動くと分かった。
18:30 夕食|夜ご飯は天ぷら弁当。みんな疲れ切っていたのでエネルギーを補給する。
21:30 終了|インタビュー結果から今の想定のまま進めることに決まり、解決策を具体的にしたり、売る相手を考えたり、ビジネスモデルを検討したり、明日の予定を考えたりした。
ファミレスで最後の議論|議論が終わり切らなかったので、ファミレスで1時間だけ居残った。明日の午前中だけでプロトタイプを作ってインタビューしてカイゼンしてプレゼンを作って発表練習を行うのは、今までのチームの動き的に無理だと思った。私がプレゼンを行うことになっており、上手く臨機応変にできるタイプではない。そのため、チームにお願いして、プロトタイプの詳細の決定、ビジネスモデルの認識合わせ、プレゼンの骨子を固めた。みんな疲れて早く帰りたいのもあって、1時間でしっかり全部決まった。
帰宅後プレゼン資料たたき作成|怒涛の1日で議論や仮説・検証があっち行ったりこっち行ったりしたので、整理するために家に帰って早起きしてプレゼン資料を作り始めた。事前にチームに共有して3日目をスムーズに始めたかった。他メンバーが画面プロトタイプを作っておいてくれた!

3日目

09:30 3日目開始|集合してプレゼン資料のアドバイスを貰いながら、メンバーに市場規模や競合を調べてもらったり、プロトタイプの検証をするための質問を考えてインタビューに行ってもらったりしていた。
11:30 昼食|中華のお弁当がランチだったが、疲労が溜まっていたのかあまり食べれず。プレゼン内容を他メンバーのシナリオに直されて少し気持ちが乗らないまま、プレゼン練習へ。他メンバーにプレゼンって練習いるかな?と言われたり、みんな他人事になっていったりして少しストレスが溜まり、別の場所で練習を行った。悪気がないのは分かっていても冷静になる必要があった。ある程度プレゼン練習が終わり戻った。
13:30 プレゼン前のテックチェック|スクリーンに映ることを確認する。メンバが心配していてくれて、気持ちが乗らないことを伝えて、もし他に上手くプレゼンできる人がいれば代わった方がよいと伝えた。メンバーは私が企画してリーダーとしてやってきたものだから私に発表して欲しいとのこと。再度発表練習をして、乗らないモヤモヤした部分を伝えると、それまで意見を毎度がっつり言わない社長が想いの乗った説得をしてくれた。そのおかげで、なんとか納得のいく形になり、準備が完了した。チームが受け止めてくれて良かった。感謝したい。
14:30 発表&審査|事前に決めた順番で5分ずつ発表を行う。時間を過ぎたら強制で切られる。発表はチームによって色があった。最初のチームのプレゼンは気持ちが乗っていてすごいなと思っていたら中学生で、プレゼン力に驚愕した。他のチームもアクティングアウトから入るチーム、台本通りに読む人、プロトタイプを見せるチーム、審査員の質問にきっちり返す力の強い人など様々だった。審査員の的確な指摘やアドバイスを受け、無事に発表が終わった。
16:30 結果発表|審査を待っている間、協賛してくださっている企業の説明を聞いた。審査結果は優勝と〇〇賞2つがあった。残念ながら選ばれなかった。優勝を取りに行っていたので悔しかった。ただ、メンバー同士満足感はあり、無事に終わった。
17:00 懇親会|チーム間交流があまりなかったので(余裕がなかった)、交流する人もチーム内で話す人も審査員やオーガナイザー(運営)と話す人もいた。私たちはチーム内でお互いの話をしたり、振り返ってチームの良かった部分を話したり、仲良く懇親した。また、なぜ私たちのチームの企画が選ばれなかったのか、理由を審査員に聞いたりした。
Startup Weekendでは仮説検証を一番大事にしており、3回もインタビューして検証していたのだが、不足していた。他チームは実際に顧客がお金を使ってくれたところまでやっていた。BtoCだからできるもので、私たちはBtoBだからしょうがないのでは?と思っていたが違った。BtoBでも実際に顧客に意見を聞くだけではなく、サービス開始したらメールを送っていいか署名をもらったりして本音度を測れるとのこと。確かに不足していたなと思った。
19:30 3日目終了&帰宅|私のせいでゴタゴタしたものの、満足感高く仲良く企画できて有意義な時間だった。最後の日も同じ沿線の方と一緒に話しながら帰った。

感想と学びと刺激

・内心は人見知りだが、少し緊張するくらいで初めての人と話すことや話し続けることに抵抗はない。ただ、仲良くなるのが苦手で、ある程度の距離感を保ちつつ参加した。最初の方だけ緊張したので、1歩さえ踏み出せればこのイベントに参加するのは問題ない。
・勝手な印象として、尖った人やすごい人が多そうだと身構えていたが、大学生や若い女性(ギャル寄り?)、年配の方など多様な人たちが参加していた。職種もバラバラ。気軽に参加できるイベント。
・ピッチの仕方は人それぞれで面白いアイディアもいくつかあった。自分のやりたい内容を実施できないのは残念だと思う。伝え方の重要性がよく分かった。今回は参加女性は3割くらいだったかと思うが、選ばれた6アイディアのうち5名が女性起案者だった。ストーリーや想いを持って話すのが上手かったのかなと思う。
・普段こんなに対等に、かつたくさん意見を言う人と議論できることがないので本気で戦わせられることが楽しかった。また、無意識にファシリテーターが交代になっていく議論が面白かった。
・職場や家族や友人はある程度似た考え方、価値観、職種の人が多いので、新しい人に出会って話すのはとても面白かった。地方創生に価値を感じている人はなぜそれをやりたいのだろう?社長はどんなことを考えて行動しているのだろう?今時の大学生は何をやっているのだろう?など面白い話をたくさん聞けた。
・メンバに言われて気付いたが、丸一日頭がずっと働いていて体力もあってバイタリティがすごいと言われた。改めて実感したが、私の無意識の強みなのだと思った。比較的集中さえしてしまえば、無限に集中できる。
・休日に後輩や会社の人材開発部の方に仮説検証のために連絡できる関係が私だけ持てていることに気付いた。改めて会社で良い関係が築けていると感謝できた。本当にありがたい。
・昔から一歩引いてしまい、今仲良く話しても続かないだろうなと諦めてしまって、全員とは話していないのは良いのか悪いのか悩ましいところ。
・メンバーがなぜ私の企画に来てくれたのか?を聞いたところ、想いに共感できて、アイディアが固まり過ぎてなかったからとのこと。一緒に創り上げれることに価値を感じたそう。確かに、あるチームは企画者が既に行なっている事業で、ただの作業員になるのが目に見えていた。
・メンバーはそれぞれ強みがバラバラで、バランスがとても良かった。インタビューをする上で知らない人にもがんがん話しかけられる人、何度もこのイベントに参加していて進め方が分かっている人、大事なポイントで的確な意見を言ってくれる人、分からないと素直に言える人、リサーチに強い人などとても面白かった。

とりあえず雑多なまま投稿。後で精査する。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?