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隠れた名店

バナナをたくさんいただきました。カルダバ種には佐助豚のバラを巻いて。モラード種は吉田牧場のバターで焼いてみました。バナナと豚肉は相性が良くて、特に佐助豚の脂が甘いので、バナナの甘さと絡まって絶妙でした。でも、腹持ちがいいので、翌日の夕方までお腹いっぱい。しかし茶色は写真映えしないですね。

昨夜は、前々からお誘いされていた和食店へ。自宅から徒歩15分のところにあるのだが、店名を聞いても、場所を聞いても、そんな店あったかな?というくらい知らなかった。こういうのを隠れた名店というのでしょうね。

大阪で食事会があると、必ず聞かれるのが「今日はどちらにお泊まりですか」と。帰りますよ、と言うと驚かれます。滋賀ってめちゃくちゃ遠いイメージみたい。大阪駅から南草津駅までJRで50分だし、最終が23時40分なので余裕で帰れます。東京の方も同様で、南草津って遠いですよね、って聞かれるので、京都から18分ほどです。と応えるとやはり驚かれます。同じ滋賀でも徳山さん(徳山鮓)のところは確かに遠いですが(笑)

京都から9分、大津駅で下車して徒歩3分のところに、県外の方からわざわざ行く価値あると評判のjnenがあります。徒歩3分なのに、なかなか辿り着けないことから「隠れた迷店」と呼ばれています。いつか迷店から名店になることを期待しつつ、ぜひ京都へお越しの方は、外国人を滅多に見ない滋賀へ足を少しだけ伸ばしてみてください。おいしいと肉とワインが楽しめます。

さて、名店の話に戻りますが、店内へ入るとカウンター4席とかなりコンパクト。大将は眼光鋭く、独特のオーラを放っていたので、昭和にタイムスリップしたような。

若い子が3人いて、しっかり教育されているのが分かります。大将は69歳とのことで、緊張した空気感も料理が始まるとともに和らいで、心地よい空間に変わっていきます。

写真は禁止で、メディアの取材も断り続けているとのこと。だから近所なのに知らなかったのか。露出してしまうと長年通ってくれているお客様が離れてしまうからだと言う。SNSやテレビ、雑誌に出てしまうと、不特定多数の方が来店して、なかには歓迎したくない方もいたり。そうなると、本当に来てほしい方が来なくなります。ご自身の体調管理も含めて予約も2ヶ月先までしかとらないとのこと。健全です。

僕の知人(65歳以上)の方々は、みなさん元気でいまも食べ歩いてますが、有名店ではなく、あまり知られていない近所の店ばかり。僕もたまにご一緒しますが、料理は普通です。しかし、口の肥えたお客様ばかりなので、漏れ聞こえる会話や、場の空気感でどれを食べてもおいしのです。

この方々は、いま予約のとれない飲食店や、有名になった料理人を支えてきた人たちです。しかし、昨今の飲食店の在り方に疲れてしまい、安らぎを求めて行き着いた先が、こういった小さなレストランなのです。

シェフに気を使われるのが嫌なので、行く頻度を少なくしていたのですが、何度かリクエストをいただき、牛肉や豚肉を送っています。使う量なんかしれてますが、食べ慣れた方々を満足させたいので、いつも悩みながら選んでいます。どこの牛肉とかメニューにも書いていませんが、説明しなくても気になれば聞いてくるでしょう。写真を撮ってる人も見たことないですし、時代に逆行しているようにも思いますが、情報を出さないこともお客様を思ってのこと。こういう店は品格のある方々が支えてくれます。

ありがとうございます!