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取引先一覧を削除しました

たまにハンバーガーを食べたくなるときがあります。かといって、チェーン店のものは食べたくないので専門店を探すのですが、こう言う時に限って定休日だったり。僕が今まで食べたハンバーガーで記憶に残っているのが2つあります。そのうちのひとつがパリのラルケスト伊藤シェフが作ったジビーフのハンバーガーです。神楽坂のレテールでのイベントでしたが、いまも強烈に覚えています。いますぐにでも食べたい!

HPから取引先一覧を下げました。すると知人から、「出張のたびに参考にしていたのに」とか、「マリヨンヌ知ったのあのページだった」とか、「サカエヤさんの取引先を全制覇するのが楽しみだったのに」という予想外の反響に驚いています。

誰も見ないだろうと思いつつ、うちの肉が食べられるレストランを聞かれることも多くなってきたので、ページを作成したのがはじまりでした。Googleアナリティクスを見ると、プロフェッショナル仕事の流儀に出演したあたりから、急激に閲覧数が増えています。

新しい試みも考えていたので、本当は残しておきたかったのですが、悪用する人も少なからずいたので仕方なく。僕の名前を語って予約したり、僕から紹介されて来たとか言ってみたり。店の方から、「先日は◯◯さんをご紹介くださりありがとうございました」とか言われても、その方知らないし。

もしかしたら僕がその方のことを忘れている可能性もありますが、それにしてもですよ、、

僕としては取引先のPRも兼ねてたのですが、こうなると迷惑かけてしまってるので、ページごと削除せざるを得ないと判断した次第なのです。

店や料理人を育てるのは客だが、店を駄目にするのも客です。いまはスマホで簡単に情報を得ることができますが、競い合うように予約をとるのも、そろそろ考えどきじゃないかな。店側としてはありがたいことだけど、命削ってるようにも思えるし、どうなんでしょうね。

だって、一年後とか二年後の予約とって、その日の体調含め状況なんて誰にも分からないわけだし、好みも変わってる可能性あるしね。

僕の周りの食べるの好きな方々は、京都にしろ東京にしろ、いまでは予約がとれないような店を開店当初から応援してきました。なんならシェフが修行しているころから目をかけて食べに連れて行ったり、星をとれば我がことのように喜んだり。

その方々はいま、そういった店には行かずに、あまり知られていない近所の飲食店へ足繁く通ってます。つまり店離れです。年齢的に僕と同じくらいの方々なので、穿った見方をすれば、客の新陳代謝で、バランスとれて良いのかも知れません。

僕もご縁で数軒お取引をさせていただいてますが、店名も情報も公開することはありません。お客はみなさん経験豊富な食べ手の方ばかり。写真撮ってる人なんか見たことありません。カシャカシャやってるのは僕ぐらいです。

どれが正しくて、とか論議するつもりではなく、なにもかもが便利になればなるほど、失われていくものも少なからずあるように感じています。

ありがとうございます!