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充電期間の大切さを知ろう

こんにちは。Saka.先生です。
数ある記事の中からご覧いただき、ありがとうございます。
今回は充電期間の大切さについて考えていきたいと思います。


①充電期間とは

【充電】
1 蓄電池・蓄電器に外部から電流を流し、電気エネルギーを蓄えること。
2 人が次に行う物事に備えて、活力を蓄えること。

デジタル大辞泉(小学館)

「充電」と聞くと、スマートフォンやゲーム機器などをコンセントに繋ぐイメージがありますよね。当然、充電をしないとそのうち電池が切れてしまいます。

その構造は人間も同じなのです。人間も、充電をしないと電池が切れてしまいます

多少は無理して頑張り続けることはできるかもしれません。しかし、いつか電池が切れて動けなくなったり、頑張れなくなったりします。取り返しのつかないことになるかもしれません。

「人が次に行う物事に備えて、活力を蓄えること。」と、しっかり辞書にも明記されています。物事を次から次へとこなしていくには当然労力がかかりますし、活力を蓄えなければ頑張れません。

「充電」をする方法は、人それぞれでしょう。家でのんびりすることが充電になる人もいれば、外で楽しく遊ぶことが充電になる人もいますし、美味しいものを食べることが充電になる人もいるでしょう。

自分に合った「充電」の方法を見つけて、上手に生きていきたいですね。

②学校って行かなければならないの?

結論、
「無理をして身体に大きな影響を及ぼすくらいなら行かなくてもいい」
と考えます。

この発言をすると、「何を言っているんだ」と思われるかもしれません。

(誤解を生まないために言うと、もちろん「学校に行くことで得られるものは大きい」ですし、行けるのであれば行くほうが様々な経験もでき、選択肢も広がるでしょう。私も、受け持った生徒にはもちろん学校に元気に来てほしかったですよ。)

学校の先生を見ると「学校に来させないと」と思っている人ばかりです。
でも、その発言は誰のためなのでしょうか。本当に生徒のためなのでしょうか。

私が勤務していた学校では、学校を休む生徒に対して「弱い」などと発言している先生もいました。
学校を休んだら「弱い」のでしょうか。

不登校の定義を見てみましょう。

「不登校児童生徒」とは「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」

文部科学省

昨今、コロナ禍があったこともあり、従来よりも人間関係の構築に課題を抱えている生徒が多いように感じます。

そのような生徒が、文言にもあるように「登校したくともできない状況」にあれば、全力で支援をしていかなければなりません。

しかし、その支援の方法を間違えてはなりません。

「学校に来たほうがいいよ」
「勉強が遅れて将来に影響があるよ」
「友達が待っているよ」

よくある声掛けだと思います。しかし、そのどれもが不登校の生徒にとっては重荷になる可能性があります。

私の経験談を軽くお話しします。

私は弟が不登校でした。

「なぜ学校に行けないのだろう」と思い、無理に理由を聞いたり、行かせようとしたことがあります。

しかし、弟はより苦しむようになり、塞ぎこむようになりました。

そこで、私も両親も、あえて無理強いをしないようにしました。「理由も無理に聞かないし、無理に行けとも言わない。理由を話したくなったら話してくれたらいいし、学校に行けそうになったら行ったらいい。」というスタンスで接するようにしました。

そこから時間はかかりました。けれども、弟は「少しずつ学校に行ってみる」というようになりました。休み休みではありましたが、最終的には無事に卒業し、進学することができました。

長い年月が経った後、弟に聞くと、「無理に学校に行けと言われるのはしんどかった。何も言われなくなって、楽になった」と言っていました。

もちろん、様々な事例があるでしょうし、教育というものは確実な一つの解は存在しません。

しかし、「学校に行く」=「正義」という方程式で縛られた指導をしていくと、生徒は窮屈になってしまうという考えも持っておいていいかもしれません。

もちろん、高校では単位の関係で欠席時数に敏感になる必要はあります。それでも、「その生徒にとって本当にその高校で頑張るべき」なのか、それとも「通信制などで頑張るほうが合っているのか」ということは慎重に見極めたほうがいいと考えます。

だから、「無理をして身体に大きな影響を及ぼすくらいなら行かなくてもいい」というように言いました。元教師らしくない答えで申し訳ないですが、私はそう思います。

生徒である皆さんは休む勇気が時には大切です。
休んでいる間に、自分と向き合ったり、将来のことを考えたりすることができます。
しっかり「充電」をして、フル充電の状態で次の行動をしていきたいですね。

(最初にも言いましたが、学校で得られることは多いので、無意味に「行かないほうがいい」と言っているわけでは決してないです。ただ、「休んでもいいんだ」という気持ちを持つだけで楽になるときはあります。)

余談ですが、文科省の資料を見ると、

平成27年までは「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」
平成28年からは「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」

となっています。

はじめは「問題行動」の中に「不登校」を含めていたのですが、「不登校は問題行動ではない」という考えが浸透し、「不登校」の文言を独立させたのですね。

教師の立場としては、学業の遅れや進路選択の不利益も考慮しながら、生徒にとって何がベストなのかを考えていきたいですね。

③先生も自分を大切にしよう

「〇〇先生がいなくても、学校は動いていくので休んでも大丈夫です」

これは、私が同僚の先生から言っていただいた言葉です。もちろん、マイナスな意味ではありません。

教師は、

「自分が休んだら迷惑をかける」
「学校がまわらない」

のように考えがちです。

もちろん、授業の自習代行であるとか、分掌や担任など、誰かの負担が増えることはあります。

それでも、長い目で見ると、無理をしすぎて倒れて長期休職になるよりは、早めに対策をしてすぐ復帰をしてくれるほうが学校としてもありがたいです。

文部科学省「令和4年度 公立学校教職員の人事行政状況調査について(概要)」

これは文科省の資料ですが、ほぼ右肩上がりで精神疾患による病気休職者数は増えています。

憧れて教員になった人も少なくないでしょう。手遅れになる前に、先生である皆さんも休む勇気が時には大切です。

コーピング、レジリエンスという言葉があります。

【コーピング】
ストレスに対する健康的な対処方法のこと。

【レジリエンス】
困難な状況や危機的な状況、ストレスなどからの「回復力」のこと。

教師に限らず、生きていく限り全ての人間は「ストレス」を抱えると思います。

そのストレスに押しつぶされることなく、上手にこなしていくことが必要です。

自分なりの方法で、ストレスを発散して、前を向いて過ごしていきましょう。

まとめると

人間も、充電をしないと電池が切れてしまうので、自分に合った「充電」の方法を見つけましょう!

生徒も先生も、休む勇気が時には必要!
絶対に無理をしすぎないで!休むことは悪いことではない!

でした。

        Saka.先生


*人間は休まないとやっていけませんよ…。さ、今から美味しいものでも食べに行きます!*

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