齋藤悠紀
2024年5/5〜/9 長浜での滞在制作、アーティストインレジデンスを行いました。
主に屋外で描く植物のドローイングを軸にした、「線を引く」ことから制作を再考する試み。 ドローイングを元にした銅版画も制作。 ‘23 5/6〜23柳沢画廊(埼玉県)にて個展。 同年6/14〜7/2あまねや工藝店(福岡県)にて巡回展。 同年10/25〜11/3山形県西置賜郡飯豊町にて滞在制作とワークショプ。 #齋藤悠紀個展_TreeInProgress
オリジナルな技法「多層ガラス絵」を作りました。ガラスの裏側から絵を描いて重ねて一つの作品にします。一点ものです。派生作品「リバースドローイング」は薄い1枚のアクリル板の裏側から描いた作品です。
全国15カ所の画廊、美術館、神社などを旅する版画の魅力を伝える企画「シードストーリーズ」。 29名の作家が、新作版画を、期間限定の9,900円(税込、シートのみ)で展示販売します。 今回のテーマは「収集」。 各画廊限定のカスタマイズ作品もあり。お問い合わせはお近くの画廊まで。 公式HP https://sites.google.com/view/seed-stories2324/
AIR最終日。この滞在ではこの間に制作した作品を一点寄贈します。 万年筆による絵のある和紙と繋がる木片と金輪は、この宿で採集した桶の破片です。サウナを案内してもらった際、バラバラにほどけた古い桶が、そのままそっと置かれている光景に出会いました。水を汲む役割とそこに流れた時間をその身の跡に刻み、箍(たが)のはずれた美しい欠片。 湖北には130体以上の仏像があり、住民が心を込めお世話しているそうです。中でも長浜市高月町は「観音の里」と呼ばれます。 渡岸寺観音堂へ訪れた
滋賀での滞在制作も終盤。 江ノ島、宮島は何度も訪れましたが、竹生島は未経験だったと思い、この機会に行ってみることにしました。 元々竹生島にはじめに興味を持ったのは、 謡曲(能) 『竹生島』 (ちくぶしま) の一節からです。 『 緑樹影沈んで 魚木に登る気色あり 月海上に浮かんでは 兎も波を奔るか 面白の島の景色や 』 島の木々の影が湖畔に映り、まるで魚たちが木を登っているように見える。 月も湖面に映り浮んでいるから、月に住むという兎たちも、波間を奔けるだろう
AIR中、高月町へ。同じ長浜市内ですが、観光地っぽい元浜町と雰囲気は結構異なります。綺麗で隅まで気がきいていて、手をかけられている事は町の随所に感じられつつも、どこかほっとかれている感じがあります。それがまたいい。 GW明けとはいえ、がらんとしていました。係りの方以外自分の他、誰もいません。教科書でも見たことのある観音像、渡岸寺観音堂の十一面観世音菩薩像、国の重要文化財である大日如来像、そして阿弥陀如来像が安置されています。1人で独占鑑賞。部屋の中でドローイングもさせても
雨で濡れた樹皮に和紙を当てる。 このかっこいい撮影/編集は、昨日のnoteで触れた、地元在住の作家仲間がしてくれました。自分1人で制作している作家は、それを写す別の人がいないと、記録は”結果としての作品”というその物体しか残りません。 どこからともなくポンと目の前に現れた作品、にも勿論魅力を感じるものは沢山あります。一方で、その周辺も含まれたアメーバ状のものもやはり作品なのだ、と感じています。そのように作品を固定された点ではなく、何かと何かを束ねるライン、という自分の
AIR中、元浜町から少し離れ、彦根へ。この町には知り合いの作家が住んでいます。 この町には樹齢400年の大杉があると知り、車を出してもらうことに。 私は各地で展覧会を開催する合間に、その土地の大木、古木のドローイングをしています。基本は徒歩です。今回はありがたいことに現地に知り合いがいた為、割と足を伸ばせました。 まず一度、フロッタージュをしてみました。結果、紙の裏に雨上がりの樹皮の湿度で模様(ヤニなど?)が浮かび上がったので、画材は使わず、写し取る紙を押しつけ取
引き続き元浜町。 鯖そうめんは、滋賀の名物だそう。 湖北の5月、田植えで忙しくなる季節。農家に嫁いだ娘を気遣い、嫁ぎ先に鯖を送る「五月見舞い」という習慣があったそうです。送られてきた焼き鯖に保存食のそうめんを合わせたのがルーツとか。 夕方は軽くクラフトビールを飲み、早々に宿へ。飲み屋以外は16時くらいには店を閉め始めます。長浜の夜はとても静か。 続く
和乃リトリートひといき さんでのアーティストインレジデンス(AIR)。まずはAIR主催のオーナーと専門スタッフの付き添いで、長浜の宿周辺の町を散歩がてら案内してもらいました。その場所のお話も伺えます。 午前中は何も描かず、町をうろついたり紹介された方とご挨拶して過ごしました。見知らぬ町に来ると常に好奇心が刺激され、ずっと飽きません。 続く
ここからレジデンスが始まります。この長浜の地で何が出てくるか楽しみ。 AIRで招待してくれた会場の宿はこちら 続く
奥の層には縄文の火焔紋様を配しました。 火をまなざす太古の人々は、そこに何を見ていたのだろうか。生かされている自分たちの命と、その糧として燃えゆく命。その相互の繋がりが熱の中溶け合い、分かち難く結びついている不思議ではなかったろうか。 厳しく煩悩を断ちながら、その行いが即ち人々を悟りに導くという不動尊。その容赦のない苛烈さは、多くの仏像の中でも一際目立つものですが、それでも民衆に「お不動さま」としてここまで広く親しまれ時代を越え広まりました。そのシンボルが原初的なリアリ
不動明王の身体の描画を進めます。そもそも悟りの境地にいる最高位の大日如来が、人を救う為、奴僕の身となって顕現したお姿、ということなので、それ自体が輝いているのが自然かなと考えました。描画は、中心部から光り輝くように削り落としていくことにしました。 続く
新年に地元で初披露した見沼の龍の連作。 その大きい作品に神戸でご縁がありました。 1月に個展をしたばかりで、なかなかタイトなスケジュールでしたが、このような出逢いがあるとやって良かったなと思えます。 夜は、今回の画商さんと、隣のブースの紅茶屋さんの店主と飲み&トーク。誰かと飲むのは久しぶりな気がします。町中華で軽く一杯やってから、神戸阪急の社員さんにおすすめされた、かわ庵という串焼きのお店に。安い美味い。特に店名にもなっている皮。白と黒、交互に食べているだけで酒が
大体毎月どこかで展覧会をしている状態がここ何年も続いています。 特に今回の神戸のように、普段行かない地方へ赴く際には、価格と質のバランスの取れたマイカフェを探し、うろつきます。在廊中ランチを抜くこともありますが、その分モーニングで1日の元気を出したいので、ハズレだと悔しい。 にしむら珈琲のモーニングを基準点とし、ここはそれより安い上、特にコーヒーはこちらの方が美味しいと思いました。 数点私の作品をコレクションしていただいているコレクターの方にご案内していただき、彼
神戸で初の個展が始まりました。 神戸阪急
はだけた衣の箔貼りをしました。調べてみると格好としては袈裟懸けがノーマルらしいですが、今回の元になった日本の絵とリクエストに従い、今回は腰巻きで進めます。 嵌めて確認。だいぶ全体の雰囲気が決まってきました。 続く
不動明王の描画続き。 足元は岩、もしくは水晶。 箔を貼り、また引っ掻いて身体の立体感と質感を出していきます。あくまでも人間ではないものなので、あまり生々しくなりすぎないように気をつけながら加筆していきます。 続く
特製ガラスの到着を待っている間に雪が降り、更に到着が遅れ、しばらく不動明王のエスキースを壁にかけて眺めている時間が取れました。 その間もう少し改善できそうな予感があったので再び形を取り直しました。 ここからはガラス絵の画面上で考えていきます。 続く