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産後の夫への怒りの正体

鳥飼茜さんの漫画『地獄のガールフレンド』を読み返していたら、1巻にこんな台詞があった。
「私いっつも怒ってばっかりで上手くいかないもん 男の人とは
好きになる時はその人をみて好きになるのに 怒って嫌いになる時って「男って!」って怒ってるの」
「女の人はね…大昔から虐げられた歴史の記憶を持って生まれてくるんだって だからいっつも怒ってるんだって」

この感覚、すごくわかる気がする。
こういう人はどうやら多いようなのだけど、私は妊娠、出産を経て、夫に対するイライラが顕著になった。
ツイッターで、無神経な夫に対する怒りの投稿があれば一緒になって怒りを感じ、夫にその片鱗を見つけては「だから男って!」と怒りを増幅させる。

これを「大昔から虐げられた歴史の記憶」というのかはわからないけれど、妊娠して体の不調に耐え、痛みに耐えて出産し、産後は子どものお世話に明け暮れ、仕事はできず…という諸々を背負わされているのは、すべて私たちが「女であるから」だ。

個人的には、大学を出て就職、結婚するまではそれほど「女だから、男だから」というのを意識したことはなかったけれど(でも就職、結婚の段階で意識せざるを得ない人はたくさんいると思う、私が遅すぎたのかもしれない)、妊娠して以降、最近はそういう話題に敏感になってしまった。

私は夫の向こうにいる「男」に対する怒り、いや、「男女の格差を許している社会」に対する怒りを感じ、それを身近にいる、男を代表する存在であるところの夫にぶつけているのだ。
でも私も「女だから」とあれこれ言われたら怒り狂うと思うし、夫にとっては甚だ迷惑な話かもしれないけれど。

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