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J・Pサルトル『嘔吐』

むかし、J・P・サルトルというフランスの作家が書いた『嘔吐』という作品の日本語翻訳本を読んだ時のことです。同作は、主人公の一人称による日記形式の独白という構成だったのです。が、日付の横に「記すことなし。存在した。」という記載がありました。アウトプットのネタがない場合は、「書くことがない」と書いてゴマかす事例の世界的な先駆けといって過言ではありません(笑)。

さすがに、「書くことがない」というパターンは一度使ったらオシマイ。というのは、気の弱い売れない芸人が言うコトバにすぎません。同作には、3ページに1回くらいの割合で、「期すことなし。存在した。」という記載があったのをよく覚えています(笑)。

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