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飴色の夕焼け

空が遠い。僕には手の届かない場所。
陽が落ちるこの時間帯は、なぜ物悲しい気持ちになるのだろう。
まだ落ちないで太陽よ、月よあと少しだけ待っててよ。

見送りたくて、バス停まで君と肩を並べて歩く。
話したいことが頭の中で文字になって舞い上がっている。
ふわふわする頭と心と足をどうにか地につけて、
消える太陽を見る君を僕はのぞき込む。
夕日が反射する美しい瞳に何かが割れる音がした。

ふわりと体が浮くような感覚に、胸が痛みだした。
飛び回る鳥を見て僕も一緒に飛びまわれたら
この痛みも和らぎそうだ。
西の空は茜色で、それを見た君は「飴みたいだね」って。
君の独特な表現が僕を照らす。
東向きのバス停に座り、本を読む君の影と僕の影が重なる。

道路の向こう側には猫のしっぽがゆらゆらと揺れていた。
夢を見るために瞼を閉じる猫をじーっと見つめる。
点滅信号の赤色と夕焼け空がリンクするように反射した。
ぐるりと周りを見渡して、両手を空に掲げ太陽に手を振る、
また明日って。

君は雲に隠れるように顔を本で隠して、
「何してるの?」ってくすくす笑ってる。
余裕がない僕は視線を俯かせ、君への気持ちを再確認した。
この気持ちは夕焼けのせいじゃないってことを。

「もし不思議な力で未来を見ることが出来れば、見たい?」
僕の唐突な質問に君は、まだ読み終わっていない本を閉じて
空を見上げた
「んー、わからない。あなたがこのまま海に飛び込んでも、このまま何も言わずに帰っても、どっちでもいいから。」

さっきまで飛んでいた鳥の羽がふわふわと小石の上に舞い降りた。空腹感を満たすために持っていた飴が手の中で溶けだしそうだ。僕はただ勇気がないだけなのか、それともこの関係を壊したくないのかどっちなんだろう。
意識をすればするほど、まだ落ちないで太陽よ、月よあと少しだけ待っててよと願った。

バスが見えてきた、君は立つ。また明日という君に僕は反射的に「わかった、また明日」って。でも僕は君の手を取って、飴のように甘い言葉は言えないけれど、シンプルに「すき」君は小悪魔のように笑って頷く。陽だまりのような香りの君を抱き寄せると、待ちきれなかった月が顔を見せ静かに揺れていた。細く長い君の手が熱を帯びていた。
空を飛ぶ鳥は見えなくなり、遠かった空が近く感じることもないけれど
空を飛ぶなら君と一緒がいいと思った。

言葉の羅列から生まれるストーリー

無造作に無作為に言葉を羅列する
そのままの順番でストーリーを作る
今日はこの羅列↓↓↓

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あとがき
バス停までの距離を歩く二人、今日彼は自分の気持ちが確信へと変わりました。彼女は彼の気持ちを知りつつ、言ってくれるのを待っています。空模様と飴の甘さと二人の気持ちを現した詩になりました^^
彼女は彼の気持ちに気づいていたよね(* 'ᵕ' )☆

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