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【一日一捨】 Macの箱

箱が捨てられない。
ただの梱包物としての箱ならば躊躇なく捨てられるのだけど、玩具の箱なんかは、いつかいらなくなったとき誰かに上げたり売ったりするときに箱があったほうがいいんじゃないかと思って捨てられない。旅先でお土産に買ったおそらく代理店がきちんと入ってると思われる小洒落れたデザインの箱も捨てられない。いい紙使ってるなあとか、これ箔押しじゃんとか。そして、Macの箱はとにかくデザイン的に洗練されていて、まるで美術品のようで捨てられない。

小学生の頃、近くにゴミ屋敷があった。
庭にまで溢れ、うずたかく積み上げられていたのは主に箱だった。吹きさらしなので、綺麗な箱も梱包物でしかないただの箱も、みんな色あせ、雨に溶け、最終的にはどろどろになって重なり合い、地層の断面みたいになっていた。あの家の人も最初は綺麗な箱を捨てられないところから始まったのかもしれない。捨てる。

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