sai_taka

アロマ調香デザイナー|AEAJ認定 アロマテラピーインストラクター&アロマブレンドデザ…

sai_taka

アロマ調香デザイナー|AEAJ認定 アロマテラピーインストラクター&アロマブレンドデザイナー|パーソナル空気清浄機『WYND』オプション「かおりいね」開発協力|『生活の木「アロマの日」フレグランスコンテスト2018』優秀賞 ★ https://www.sai-taka.com/

マガジン

  • アロマ調香レシピ

  • アロマクエスト

    ふと、頭に浮かんできた物語です。

  • Photo

    iPhone で撮った写真たち。

記事一覧

Thanks to aroma|慌ただしさに、ホッとひと息。

昨年末、忙しさの中でも気持ち良く過ごしたくて、つくったブレンド。 no.8 Yuzu Orangesweet Lemon Teatree Juniper Hinoki Sandalwood ユズとオレンジの甘く明るい香り…

sai_taka
4年前

Thanks to aroma|マラソン大会の香り

昨年、初めてハーフマラソンを完走。 その時、心身をサポートしてくれる香りが欲しくてブレンドしました。 no.6 Lemon Lime Ravensara Tea tree Clary sage Benzoin …

sai_taka
4年前

Thanks to aroma|あたためる

急に寒くなると、体調を崩しがち。 風邪をひきそうな時、また、ひいてしまった時。 こんな香りはいかがでしょうか。 no.5 Tangerine Bergamot Sweet Orange Lave…

sai_taka
4年前

Thanks to aroma|スダチ精油との出会い

アロマフェアで見つけた、徳島県産のスダチ精油。 香りを嗅いでいて、花の香りと組み合わせたくなりました。 no.4 Sudachi Sweet orange Tea tree Ho leaf Ylang Ylan…

sai_taka
4年前
1

アロマクエスト|(18)|使命-2

島から出た船は、近くの大陸に向かっていた。 海は荒れることもなく落ち着いている。天候も良好だ。 「ボク、水は苦手でね。しばらく外に出ないようにするよ。」 カオル…

sai_taka
5年前
3

アロマクエスト|(17)|使命-1

旅の準備は、予定よりも早く終わった。 出発の朝を迎え、カオルはやや緊張した面持ちで船に乗り込む。 見送りに来ていた村長たちが、声をかけた。 「気をつけるのじゃぞ…

sai_taka
5年前
3

アロマクエスト|(16)|旅立-8

「準備ができたら、出発しよう。いい?」 カオルは身寄りがなく、村長の家に引き取られて育った。 そう多くはない荷物をまとめ、村長たちに挨拶をして家を出る。 旅立つ…

sai_taka
5年前
1

アロマクエスト|(15)|旅立-7

「そういえば、さっきのことだけど。」 「なんのこと?」 「あの黒い影を倒したら、人間に戻ったじゃないか。 あれって、どういうこと?」 カオルがたずねると、メンタ…

sai_taka
5年前

アロマクエスト|(14)|旅立-6

あれは、いつのことだっただろう。 香りがこの世界からなくなったのは、まだ小さい頃だった。 周囲の大人が、話しているのを聞いて知ったのだと思う。 そのことが、カオ…

sai_taka
5年前
1

アロマクエスト|(13)|旅立-5

男を見送ってしばらくすると、肩に乗ったメンタが話しかけてきた。 「もう一度、森に行こう。大事な話があるんだ。」 ふたたび、森へ戻ってきた。 先ほどの出来事が、ず…

sai_taka
5年前
1

アロマクエスト|(12)|旅立-4

倒れた黒い影は、だんだんとその姿を変えていく。 ゆらゆらと揺れる輪郭が、次第にはっきりとしたものに変わった。 そこには、確かに人が倒れていた。 「なんとか間に合…

sai_taka
5年前
1

アロマクエスト|(11)|旅立−3

「ど、どうやって?」 緊張した面持ちで、少年はたずねた。 こうしている間にも、黒い影が迫ってくる。 「何か、武器をイメージして!」 少年は、扱うのが得意な武器を…

sai_taka
5年前
1

アロマクエスト|(10)|旅立−2

最初は気づかなかったが、よく見ると、何か小さな生き物がこちらに向かって走ってくる。 色は青みがかったグリーン。 大きさは、ウサギより大きくネコより小さいくらいか…

sai_taka
5年前
2

アロマクエスト|(9)|旅立−1

ある日から、「香り」がなくなった。 生態系バランスの崩壊。 人の心と身体の衰弱。 スウェイング・シャドウの増殖。 人々は、環境の変化に怯えながら、日々を過ごして…

sai_taka
5年前

アロマクエスト|(8)|変化−5

そのモノたちは、いつから現れたのだろうか。 姿形は人のようではあるが、全体的に色彩というものがない。 顔の部分も、はっきりと判別できない。 まるで影法師のように…

sai_taka
5年前

アロマクエスト|(7)|変化−4

さらに数年が過ぎた。 香りを活用していた植物たちは、その恩恵を受けることができず、動くこともできないため、少しずつ姿を消していった。 動物たちも、弱いものは外敵…

sai_taka
5年前
1
Thanks to aroma|慌ただしさに、ホッとひと息。

Thanks to aroma|慌ただしさに、ホッとひと息。

昨年末、忙しさの中でも気持ち良く過ごしたくて、つくったブレンド。

no.8

Yuzu
Orangesweet
Lemon
Teatree
Juniper
Hinoki
Sandalwood

ユズとオレンジの甘く明るい香りが、
心身を温めてくれます。

すっきりとしたジュニパーの香りは、
精神疲労をケアしつつ、やる気をアップ。

つい浅くなりがちな呼吸を整える、
ヒノキとサン

もっとみる
Thanks to aroma|マラソン大会の香り

Thanks to aroma|マラソン大会の香り

昨年、初めてハーフマラソンを完走。

その時、心身をサポートしてくれる香りが欲しくてブレンドしました。

no.6

Lemon
Lime
Ravensara
Tea tree
Clary sage
Benzoin

トップには、集中力をアップさせるレモンとライムと、心身に活力を与えるティートリー。

緊張を和らげるクラリセージをミドルに。

呼吸を楽にするベンゾインをベースに。
落ち着きを

もっとみる
Thanks to aroma|あたためる

Thanks to aroma|あたためる

急に寒くなると、体調を崩しがち。

風邪をひきそうな時、また、ひいてしまった時。

こんな香りはいかがでしょうか。

no.5

Tangerine
Bergamot
Sweet Orange
Lavender
Marjoram
Cedarwood

優しい柑橘の香りで、
ネガティブな気持ちを取り除く。

ハーブ系の香りで、
心身をあたためてリラックス。

ウッディ系の落ち着い

もっとみる

Thanks to aroma|スダチ精油との出会い



アロマフェアで見つけた、徳島県産のスダチ精油。

香りを嗅いでいて、花の香りと組み合わせたくなりました。

no.4

Sudachi
Sweet orange
Tea tree
Ho leaf
Ylang Ylang
Frankincense

最初に香るスダチは、シャープですっきりとした中にほのかな苦味を感じる香り。

時間の経過とともに、香りの変化も楽しみながら。

(写真は、家にあった

もっとみる
アロマクエスト|(18)|使命-2

アロマクエスト|(18)|使命-2

島から出た船は、近くの大陸に向かっていた。

海は荒れることもなく落ち着いている。天候も良好だ。

「ボク、水は苦手でね。しばらく外に出ないようにするよ。」

カオルが身につけたブレスレットから、メンタの声がした。

「ねえ、どうしてキミはあの島に来たの?」

カオルは、前から思っていた疑問を口にした。

「う~ん、勘かな。」

「勘って…。本当に?」

「冗談、冗談。ボクは『香りの女王』から指示

もっとみる
アロマクエスト|(17)|使命-1

アロマクエスト|(17)|使命-1

旅の準備は、予定よりも早く終わった。

出発の朝を迎え、カオルはやや緊張した面持ちで船に乗り込む。

見送りに来ていた村長たちが、声をかけた。

「気をつけるのじゃぞ。」

「元気でな。」

「辛くなったら、いつでも戻っておいで。」

「ありがとう。じゃあ、いってきます!」

カオルは、手を振りながら答えた。

船は、ゆっくりと島から離れていく。

カオルが乗った船を、見えなくなるまで見送った村長

もっとみる
アロマクエスト|(16)|旅立-8

アロマクエスト|(16)|旅立-8

「準備ができたら、出発しよう。いい?」

カオルは身寄りがなく、村長の家に引き取られて育った。

そう多くはない荷物をまとめ、村長たちに挨拶をして家を出る。

旅立つのに、そう日数はかからないだろう。

「2日もあれば、行けるよ。」

「わかった。」メンタは、そう言いながら何かを取り出した。

「まず、これをキミに預けるよ。」

手渡されたのは、ブレスレットのようなものだった。

小さく、水晶のよ

もっとみる
アロマクエスト|(15)|旅立-7

アロマクエスト|(15)|旅立-7

「そういえば、さっきのことだけど。」

「なんのこと?」

「あの黒い影を倒したら、人間に戻ったじゃないか。

あれって、どういうこと?」

カオルがたずねると、メンタは答えた。

「スウェイング・シャドウは、もともと人間なんだ。

襲われた人の心身のダメージが一定以上大きくなると、変身してしまう。

ボクたちアロマルは、キミのような能力を持つ者が念じた通りに姿を変えて、スウェイング・シャドウと闘

もっとみる
アロマクエスト|(14)|旅立-6

アロマクエスト|(14)|旅立-6

あれは、いつのことだっただろう。

香りがこの世界からなくなったのは、まだ小さい頃だった。

周囲の大人が、話しているのを聞いて知ったのだと思う。

そのことが、カオルには不思議だった。

なぜなら自分は、まだ香りを感じることができたからだ。

しかし、他人に話す気にはなれなかった。

自分だけがみんなと違う。

そう思われるのが、なんだか怖かったのだ。

だから黙っていた。

しかし今、目の前に

もっとみる
アロマクエスト|(13)|旅立-5

アロマクエスト|(13)|旅立-5

男を見送ってしばらくすると、肩に乗ったメンタが話しかけてきた。

「もう一度、森に行こう。大事な話があるんだ。」

ふたたび、森へ戻ってきた。

先ほどの出来事が、ずいぶん前のことのように感じる。

メンタが、肩から降りると口を開いた。

「えっと、まず、キミの名前を教えて。」

今さらながら、自分が名乗っていないことに気がついた。

「僕の名前は、カオル。」

「カオル……いい名前だね。」

もっとみる
アロマクエスト|(12)|旅立-4

アロマクエスト|(12)|旅立-4

倒れた黒い影は、だんだんとその姿を変えていく。

ゆらゆらと揺れる輪郭が、次第にはっきりとしたものに変わった。

そこには、確かに人が倒れていた。

「なんとか間に合ったみたいだ…。キミは、この人を救ったんだよ。」

そう言うと、メンタはホッとした表情を浮かべた。

「う、う…。」

倒れている人が、意識を取り戻したようだ。

少年は駆け寄る。

「お、俺はいったい…。」

「大丈夫ですか。何があ

もっとみる
アロマクエスト|(11)|旅立−3

アロマクエスト|(11)|旅立−3

「ど、どうやって?」

緊張した面持ちで、少年はたずねた。

こうしている間にも、黒い影が迫ってくる。

「何か、武器をイメージして!」

少年は、扱うのが得意な武器をイメージする。

数秒後、緑色に輝く光の矢が出現した。

「こ、これは…」

おそるおそる見ている少年に、メンタが口を開いた。

「これは、ボクのエネルギーを形にしたものだよ。これで攻撃するんだ!」

いつの間にか、メンタと名乗った

もっとみる
アロマクエスト|(10)|旅立−2

アロマクエスト|(10)|旅立−2

最初は気づかなかったが、よく見ると、何か小さな生き物がこちらに向かって走ってくる。

色は青みがかったグリーン。

大きさは、ウサギより大きくネコより小さいくらいか。

こんな生き物は、今まで見たことがない。

「ひょっとして、ボクが見える…?」

その生き物が言葉を発したので、さらに驚いた。

「うん、見えるよ。それより、大丈夫?」

「あんまり…。それより、力を貸して!」

「…っていうか、君

もっとみる
アロマクエスト|(9)|旅立−1

アロマクエスト|(9)|旅立−1

ある日から、「香り」がなくなった。

生態系バランスの崩壊。

人の心と身体の衰弱。

スウェイング・シャドウの増殖。

人々は、環境の変化に怯えながら、日々を過ごしていた。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

周りを海で囲まれた、小さな島がある。

大陸の人々からも、その存在を忘れられた島。

意外なことに、その島には人が住んでいた。

荒れ果てた平原を走る、ひとつの小さな人影。

小動物を追いかけ

もっとみる
アロマクエスト|(8)|変化−5

アロマクエスト|(8)|変化−5

そのモノたちは、いつから現れたのだろうか。

姿形は人のようではあるが、全体的に色彩というものがない。

顔の部分も、はっきりと判別できない。

まるで影法師のように、ゆらゆらと揺れている。

言葉を発することもない。

気がつくと、背後に立っている。

物理的な攻撃があるわけではない。

ただ、その姿を見てしまうと心身の不調が現れるのだ。

不安感。
焦燥感。
イライラ。
脱力感。
胃腸の不調。

もっとみる
アロマクエスト|(7)|変化−4

アロマクエスト|(7)|変化−4

さらに数年が過ぎた。

香りを活用していた植物たちは、その恩恵を受けることができず、動くこともできないため、少しずつ姿を消していった。

動物たちも、弱いものは外敵の匂いを察知することができずに襲われ、また、強いものも食べ物を探すことが困難になり、日を追うごとに数が減っていく。

生態系のバランスが崩れ、自然は荒廃していった。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

香りがなくなり、人々は

楽しむことも

もっとみる