フォローしませんか?
シェア
神月裕
2020年3月29日 19:14
失命嗜好『死』というものに初めて興味を抱いたのは、小学六年生の頃だった。 きっかけは大したことではなかった。いつも目にする夕方のニュース。よくある交通事故で同い年の女の子がひとり、死亡。 当事者以外の誰もが次の日には忘れる、よくある話。けれど。 そのときなぜか、ある疑念が湧いたのだ。 わたしの心に、ぽつり……と。『死って、どんな感覚なんだろう? 死ぬって、どんな気分なんだろう?』