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体がゆるむと安心を感じる

お久しぶりの研究員 森田です。
昨年の10月〜今年の1月下旬まで、許容量を超える仕事とそれに伴うストレスにまみれておりました。クリスマスもお正月もあったはずなのに、もはや思い出せないほど。「心を亡くす」=「忙しい」、「心が荒れる」=「慌ただしい」…できれば無縁でいたいそんな心の状態に、ここ数ヶ月すっかり巻き込まれていました。

そんな怒涛の流れが、1月のある出来事を境にピタリと止みました。
その出来事とは、体のあらゆる力みや緊張をほぐすボディワークを受けたこと。

知人の紹介で受けた「トレガーアプローチ」というアメリカ生まれのそのボディワークは、巷によくあるような強く押したり揉んだり、ポキポキいわせたり、何かを刺したりするような施術とは違って、ひたすらやさしく体を転がしたりさすったりするだけの、セラピストさんの方も全然頑張らなくていい感じの施術です。60分ほどベッドに寝てゴロゴロ〜、スリスリ〜…だけなのに、終わって床に立ってみると、あれ? あれれれれ?!

両方の足の裏に均一に体重がかかって、どこにも力を入れなくても背骨が体を支えて自然と真っ直ぐ立てているし、肋骨の辺りもゆるんで呼吸がびっくりするほど深くたっぷり入るし、何より辛かった肩凝りも、ストレスで夜中に歯を食いしばることから起きていた首の凝りも、肩甲骨の間の背中の痛みも腰の痛みも、いっさい無くなっている!

長年の生活習慣の中で体についてしまった動きの癖や筋肉の緊張などを全て解き放ち、赤ちゃんの時のように力みのない本来の状態に弛緩させるトレガーアプローチ。今まで東洋西洋、数多のボディケアを試してきましたが、こんなに「全リセット」感が得られた施術は未だかつてありません。

そして体の変化もさることながら、その少し後に気がついた心の状態の変化にさらに驚きました。「とてつもない安心感」とでも言ったらいいのでしょうか。自分のあるべき位置に、自分がすっぽりと完全に収まっている感じ。少しのブレもなく真ん中にいる感じ。「安心感てこういう感覚だったのか」と認識が改まるほどの安心感を私は感じていました。その時の心の状態はまさに「凪」。ぬくぬくした温泉のような明鏡止水の境地でした。そして心がそのような状態になると、私が体験する現実も変わるのです。あの、やってもやってもテトリスみたいにその上にかぶせるように降ってきて終わらなかった仕事が、その日を境にコントロール可能な状況になりました。

体と心の相関関係はよく知られるところですが、こんなに実感できたのは初めてです。日頃感じがちな焦りや言い知れぬ不安、苛立ち、自己嫌悪、自己不信などのマイナス感情のほとんどが、体のどこかに自分でも気がつかないほどのそこはかとない緊張や力みが常在していることから起きているのかもしれません。体を心地よくゆるませたら、悩みや問題があっけなく消えていく。今後の自分の心身のすこやかさを保つ上で、非常に有効な対処法が確信できました。

体が感じる快適性と心の関係、そして心が引き起こす現象との関係を、今後も探求していこうと思います。


文/森田マイコ(Safeology研究所 研究員)


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