詩 『 風 』 (十代半ば頃の作品)
作:悠冴紀
風はいつも冷静で
どんなにうまく自分を隠しても
思いのすべてを見透かしてしまう
風を冷たく感じるとき
自分は風よりあたたかく
風をあたたかく感じるとき
自分は風よりも冷たい
風はすべての人間に平等に吹く
人がまるで檻の中で凍える獣のように冷たいとき
風はあたたかく吹き巡り
人がまるで煮えたぎるマグマのように熱いとき
風は冷たく吹き荒ぶ
それはまるで
神々の呼吸のように ……
そしてまるで
裁きのように ……
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※1992年(当時15歳)頃の作品。
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