【物語詩】 あやしあやかし夏祭り

隠り世、現し世。
誘われ回廊、万華鏡。
あやしあやかし夏祭り。
彩る無数の提灯に、祭り囃子が夢見に響く。
狂喜乱舞よ、盆踊り。
狐のお面に浴衣の美女が、肩襟ずらして誘う指。
踊れや踊れ。
狂えや狂え。
人も妖も乱れみだらに。
逝けば極楽、果てて夢。

しゃんりんしゃらら、りんしゃらら
しゃんりんしゃらら、りんしゃらら

ちりん、ちりん……

風鈴の音に、さめて朝風。

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