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輝く?「2023年僕のレコード大賞」(後編)

長い長い中編を書き終えて、もう力があんまり残ってませんが、乗りかかった船、頑張って大賞を発表したいと思います。

2023年、僕のレコード大賞は

ザ・ローリング・ストーンズ/アングリー

この7インチ盤です。
これ、片A面シングルなんです。つまりA面にしか溝が掘ってありません。
 じゃあB面はどうなっているかというと、

じゃ~ん、ストーンズのロゴ(バリバリver)が掘ってありました。
片A面シングルは、僕のコレクションの゙中でも「チェルノブイリ」以来ですが、チェルノブイリのB面はツルツルでした。
このアングリーのB面のロゴはなにか自信満々で、これがデビュー60年を超えたバンドの余裕かぁと、勝手に感心した僕でした。
で、盤が結構反ってるんです。写真ではよくわかりませんが、ちゃんと聴けるのかな?って少し心配なレベル

でも再生には全く問題ありませんでした。これも「小さいこと気にすんなよ」って言われてるように感じました。

 以上がこのレコードの感想ですが、大賞受賞の理由ではありません。
 大賞受賞の理由は楽曲のメッセージ性です。

 この曲の題名は「アングリー(怒り)」ですが、「俺は怒ってるぞ!」という曲ではありません。その逆で、「俺を怒らないでくれ」という曲なんです。
 印象的なのはサビ前の「WHY YOU ANGRY(なぜ怒ってる?)」という歌詞。

今みんな怒ってますよね。特にネットをみると。僕も今年よく怒りました。

でも、「なぜ怒ってる?」と言われて、気がついたんです。
未知のウイルスが蔓延して、街はゴーストタウンみたいになって、命を落とした人もいたし、みんな辛い時間を過ごした。
そんな時期を生き延びて、またみんなで歌ったり、声をあげることができるようになった。
そんな、今、なんで怒ってる?
今はみんなで楽しむ時、笑う時じゃないのかと。
※(ちょっとハイロウズの二十一世紀音頭の歌詞になっちゃいました🙏)

これをミック・ジャガーが言ってくれるのが、この曲の最も凄いところで、これこそが受賞理由です。
 あ、でもミック・ジャガーは「特に大きなメッセージはない」って言ってます。
でも僕は勝手に受け取ってるんです。
 怒ってもいいことないと思うんです。若い頃はそれが原動力になるんだとも思ったりしてましたが、今は違うと思っています。

 僕はこれからはいつも肩の上に小さいミック・ジャガーを乗せておこうと思うんです。そしてなにか頭にくる事が起きたら言ってもらうんです。「WHY YOU ANGRY(なぜ怒ってる?)」それでちょっと冷静になれる。
 みんなの肩の上にもそれぞれ小さいミック・ジャガーが乗っていれば、争いが減るんじゃないかなあ。

 そんな事を思わせてくれたザ・ローリング・ストーンズに感謝して、今年の大賞の締めにしたいと思います。

この7インチ盤、僕の部屋ではピカピカに輝いています。
読んでくれたあなたにも輝く音源があると思います。 
大切にしましょうね。
ありがとうございました。
              おしまい。


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