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発見して土台をつくる

インターンのあかりさん、ちひろさんが入ってから2ヶ月ほど経ち、「なぜやっているのか」「来た人はどんな体験を喜んでいるのか」というRINNE プロジェクトのあり方、サービスをひととおり吸収してくれました。

次はアウトプット。自身のアイデアを出して、カタチにしてもらう実践を前に武蔵野美術大学のクリエイティブイノベーション学科1期生、あやのさんに経験のシェアをお願いしました。

あやのさんとの出会い

彼女との出会いは、クリエイティブイノベーション学科3年生 山崎先生の「クリエイティブヒューマンバリュー」の演習です。

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私はこの約2ヶ月間、アドバイザーとして関わらせてもらい最後に学生60名の演習ゴール「UXデザインとサービスデザイン提案」の講評をしました。

そのなかで、真摯に演習ビジョンに向き合いRinne.barでの体験設計を考えてくれたあやのさんのアウトプットが目に止まり、デザインプロセス(調査し、行動し、何を信じてカタチにしたのか)をぜひ話に来てもらいたいと考えました。

Rinne.barへの提案

武蔵美の授業は、山崎先生を中心に特別講師で三澤先生から理論を学びながら、毎週出された課題に対して作業し、アウトプットを出していくものです。(学生のみんなは大変だったと思うけど、あらためて考えても良い授業だったなぁ)

2021/6/10〜7/29:クリエイティブヒューマンバリュー演習
第1回UXデザインとサービスデザインの調査
第2回UXデザインとサービスデザインの調査分析・コンセプト
第3回UXデザインとサービスデザインの発想
第4回UXデザインとサービスデザインのプロトタイプ
第5回UXデザインとサービスデザインの評価
第6回UXデザインとサービスデザインの造形・実装
第7回UXデザインとサービスデザインの提案・発表
第8回最終発表

あやのさんは、調査分析のタイミングでRinne.barの店舗に来て、店舗サービスをヒヤリング後「お客さんが不要になったジーンズを持ち込んで、リメイクするサービス」を提案してくれました。

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彼女のスゴイところを3つあげると

1. 提案先がもつサービスの核心を捉えている
2. シンプルで伝わりやすい部分に安易に逃げず、徹底した作り込み
3. 印象を左右するトーンアンドマナーが揃っている

1の私たちのサービスの核心は「誰もがアップサイクル の体験ができる」ことです。その核を大切に、誰もが体験できるサービスとして提案してくれています。2に「不要なジーンズを持ち込んでリメイクする」というシンプルで伝わりやすいことを、自ら一本のジーンズを解体し、パターン化し、プロダクトをいくつも試作していました。サラッと資料にまとめていますが徹底した作り込みが感じられます。3に提案資料のトーンアンドマナーが揃っていて、見た目に心地よく完成度高く感じられます。(彼女は大学に入ってから絵の勉強をはじめイラストを描いています。→instagram )

インターン2人との対話

かわいらしい女の子3人が集まる機会。私はウキウキして、美味しいケーキを用意したりしましたが(笑)、対話はいたって真面目にすすみました😅

なかでも、とてもいい話!と思ったのが「ダブルダイヤモンド」のフレームワークを通して、デザインプロセスに触れた時です。

「ダブルダイヤモンド」とは、2005年に英国政府のデザイン振興機関、デザインカウンシルによって提唱され、現在ではデザイン思考の社会問題解決フレームワーク、UXデザイン(ユーザー体験設計)としてもよく使われます。

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フレームワークでは、はじめ ”正しい課題を見つける” 「発見」(Discover),「定義」(Define)、後に ”正しい解決策を見つける” 「展開」(Develop),「実現」(Deliver) という2つがあります。その2つは発散と収束という反復から構成されていることから2つの大きなダイアモンド型(菱形)になるのが特徴です。

サービスデザインの基礎として、インターンのふたりには事前に話をしていましたが、実際に大学の授業で何度もこのダイアモンド話が出るとあやのさんが話をしてくれて盛り上がりました。自然と頭のなかで自分の立ち位置を(今何をしているのだろうと)考えるようになったそうです。

情報が多いからこそ「発見」が大切

短期間で、課題を発見してアイデアをカタチにするというのは社会人でも常に悩むことです。そのカタチにするまでに、あやのさんは「めちゃめちゃがんばりました。私はアルバイトしてないので、他の学生より時間があるのかもしれませんが、資料を調べた後、試作を繰り返し、参考になるモノを見に出かけるなど納得するまで手を動かしました」と言っていました。

初動で自分から情報を取りに行く、そこで「発見」を得ることを繰り返す。

すごく大切な話ができました。
ミーティングを終えて、刺激を得たことの一つとして
ふたりがこのようにレポートを書いてくれました。

発見という土台をつくることが大切だということがわかりました。
あやのさんは、沢山の情報があるところから発見を得る、ひとつのものに集中して発見を得る。また相手の立場になって考えることで発見を得ているように感じました。
まず、美術館に行ったり映画を見たり、実際にあるものを足を運んで見に行ったり、ひとつのトピックに関しての情報を沢山キャッチしていると思いました。(ちひろ)
あやのさんは発想力がとても優れているなと感じました。既存の仕組みにとらわれず、俯瞰して物事をとらえるのができるため、先入観なく、新しい発想が生み出るのではないでしょうか。貪欲に興味や面白いアイデアに対してアンテナを張っておく、そして自分の引き出しにするためにアクションを起こす。これからたくさんの引き出しを作れるように行動力をもっと高めていきたいと感じました。(あかり)

あやのさんが経験を共有してくれたおかげで、
「モノ中心ではなく、人間中心のアプローチを考えることで、三方良しの社会に影響を与えられるようなサービスを生み出せる」と感じ、話し合う機会になりました。

いま、あかりさんとちひろさんは日々学びながらRinne.barのスタッフとして墨田区の一般社団法人配財プロジェクトのみなさんと一緒にワークショップを企画しています。

スミファ -すみだファクトリーめぐり-
会期:2021年11月20日(土)・21日(日)
https://sumifa.jp/

そしてわたしは、学習意欲の高い聡明な3人に囲まれて、幸せな気持ちになりました。明日もがんばれます、ありがとう👩‍❤️

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