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2月1日

 今日は絵本童話の教室の日。昨日あらかじめやっておいた、下書きというべきか、殴り書きの絵を改めて見て、そこに言葉を乗せていく。昨日ほとんどできたかな、と思っていたけれど、昨日の自分が何をどう考えていたのか途中から思い出せない。四苦八苦してなんとか絵本の体裁を整えた。

 そういえば、と思い立ち、童話教室の後、吉祥寺に映画を観に行くことにした。1日は料金も安いしちょうど良い時間の上映回があるし、夫は夕方に帰宅するというから家のことも安心だ。

 観るのは、気になっていた『哀れなるものたち』だ。原題はPOOR THINGS。イギリスにいた時、poorはよく使う単語だった。バカにする、見下すような意味でpoorだと呼び、可哀想にね、と蔑んだ。そしてまた、自分の残念なことを笑いに変えて、自分はpoorだよ、と言うこともあった。軽い言葉が、邦題では重厚な言い回しになっていて、なるほどな、と思う。

 目を奪われる緻密に作られた美術、美しく幻想的な背景の色使い、奇妙に調和する音楽、そしてフリルやドレープ、大きなパフスリーブが可愛い衣装に身を包んだエマ・ストーンの魅力。
 こんな見たことがない物を、このイメージを、どうやって皆んなで共有して作り上げることが出来たんだろう、と驚愕の世界が広がる。

 でも終始、誰かと一緒に来なくて良かったと安堵しながら、座席に身を縮こませて観る性描写の連続だ。あっけらかんとした、性への好奇心に満ちた場面だから嫌悪感はない。しかし夫と来なくてよかった。友達と来なくてよかった。

 エマ・ストーンのすっくと伸びた棒みたいな足が素敵だった。

 帰宅して旅行の準備。
 深夜に、そういえばと思い出して、随分前に買っておいたジェルシートネイル、と言う物を初めてやってみる。お店によく来てくれる可愛いお客さんに「簡単ですよ」と教えてもらったのだが、簡単の基準値はいったい何処にあるのだろう。ハサミを握り、「難しいやないかい」と何回も叫びたくなった。形を整えるのに四苦八苦して何とかそれらしくなった手をひらひらかざすと、あら不思議、長い爪がキラキラツルツルで、手だけ美人風情なのである。

 このツルツルの綺麗なニセモノの爪、これからどのくらい持つのかしら。安いものも結構売っているので色々試してみたいな。

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