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境界~boundary

生と死の境目って
どこにあるんだろう
確かに母は死んだのだけれど
まだ3週間少しで
いままでわたしたちは
わりとほかの人から見たら
仲が良い母娘だったようで
1週間に1度は電話して
昨年は隔週で
その前までは
毎週、母がうちに来ていた
それがちょっと間隔があいた
みたいな感じしかなくて。
それは10年近く前に
すい臓がんで亡くなった
わたしを育ててくれた
叔母にもいえる
しんでしまったというより
今も奈良のわたしが少女時代を過ごした
あの川のそばの家にいるけど
しばらく会ってない
会いに行ってない
くらいの感じ
叔母の場合は結婚してからは
1年に1度
お正月に会いに行くくらいだった
でも癌になってから
毎週、病院に行って
少女時代以来の緊密さで
話もよくできたから
思い残すこともあまりなく
悲しいよりも
会えなくなっても
そばにいる感覚がとてもして
母がうちに来た時
よく玄関先にちょうちょが来てて
あ、また静ちゃん(叔母のこと)が来た
と、二人で笑っていた
わたしは本が好きで
ものがたりとリアルと
あまり境目を感じないから
現実に生きている人と
ものがたりの中の人と
死んでいる人と
その境目をあまり感じないのかもしれない

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