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自由律俳句

せきしろ✖又吉直樹『カキフライが無いなら来なかった』(幻冬舎文庫)を読んで、自由律俳句の楽しさを知ってしまった。

五七五の形式を破り、自由な韻律で詠む自由律俳句。味のある写真とエッセイも掲載されている。

ありふれた日常のすべてが俳句のネタになる。何を見ても楽しい。外に出てネタを集めたい衝動に駆られる。

目の前のものに集中する
自分の心に集中する
「瞑想に近い感覚」

目に映るものを言葉で描写するのは楽しい。思いつたときに少しずつ書きためていこうと思う。



自由律俳句、はじめました


雨が降るなら教えてほしかった

車の屋根にスニーカーを乗せて走る

鳥がたくさんいすぎて癒されない

デカルトっぽい人を探してみた

ポロリと出た本音にそっと傷つく

すりガラスの模様がテトリスに見える

ボーダーのシャツにストライプの半ズボン

ビッグフットみたいな振り向き方

毎年窓に出現するヤモリをペットにしている

あらゆる可能性を考えた後に昼寝

テルテル坊主が逆さま

おじさんがキュッキュ鳴るサンダルを履いている

一円玉ばかり増える魔法の財布

遠くから見ると綺麗なのに 近くで見ると汚いオブジェ

屋根の上に文字 下からは見えない

震えるティッシュ まわる扇風機

明日になれば少し痩せている

冷凍庫に入れたはずの私のアイスが行方不明

過ぎてしまった時間を拾いに行く 夏の夜





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