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『具体と抽象』の往復思考でアイデアを生みだし問題を解決する

「具体と抽象」を理解することは、世界を、人間を理解することにつながる。自分の話が伝わらなかったり、相手の話が理解できなかったりするのは、お互いの抽象度が合っていないから。

「具体=わかりやすい」
「抽象=わかりにくい」
というイメージがある。
たしかに抽象的な話はわかりづらい。

鮭・鮪・鰯(具体)をまとめて
「魚(抽象)」と呼ぶ。
「魚」より「鮭」と具体的な魚の種類を伝えた方が、より鮮明にイメージできる。

私たちは、話題にあわせて 鮭 → 魚 → 動物 と抽象度を変化させる。鮭の話をしているのか、魚全体の話をしているのか、話す相手と抽象度が合っていないと、うまく伝わらない。

私たちは生活の中で無意識に「抽象(概念)」を使っている。
言葉や数は「抽象」の代表。
たとえ話や名言、公式も抽象化なしには存在できない。

「具体」は、目に見えるものであり、個別的で、理解しやすい。
「抽象」は、思考や感情を言葉にしたもので、全体的で、本質を表す概念。

具体と抽象の往復思考が、革新的なアイデアを生み出し、問題を解決してくれる。「具体と抽象」を理解すれば、今までと世界が変わって見える。

本書では、ぼんやりと理解していた「具体」と「抽象」が、わかりやすく解説されている。赤べこのように首を縦に振りながら、一気に読んだ。

小説を読んでいて「絶妙なたとえ」に出会うことがある。
私が3日間、あたまを掻きむしっても、絶対に思い浮かばないような「面白いたとえ」

「たとえ」を考えるときも、具体と抽象を行ったり来たりして考える。「これと似たものはないか」と探してみよう。

上記の「赤べこのように」という表現は「自分が首を縦に振りながら本を読んでいる姿」と似ているものを探してたどり着いた。


問題を解決したいときは、まず抽象化してみよう。
複数の事象の共通点や相違点を見つけて、本質やパターンを「つまりこういうこと」と短い言葉にすると、抽象化・一般化できる。

そして抽象化したものを「今すぐ行動できること(具体化)」に落とし込むことで、問題を解決できる。

「抽象」は、私たちの身近なところにたくさん潜んでいる。
「抽象化」で本質やパターンを見つけ、他のことに応用しよう。
何度も練習するうちに、革新的なアイデアを生み出し、本質的な課題を見抜いて解決することができるようになる。

抽象化思考を鍛えるには経験・本・映画・芸術など多分野のものに触れ、視野を広げること。

常にアンテナを張り、取材するつもりでものごとを観察し、抽象と具体の往復思考を習慣化すれば、あなたもアイデアを生み、問題を解決できるようになる。

『具体と抽象』(細谷功)を読んでアイデアを生み、問題を解決しよう 🌵

ちなみにベストセラー『メモの魔力』(前田裕二)では、メモ(事実)をもとに抽象化と転用(具体化)を使ってアイデアを生み出す方法が書かれている。『具体と抽象』を読んだ後に『メモの魔力』を読むと、理解しやすい(2冊とも良書!)

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