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【サボテン読書】どう生きるべきかを考える。人生を好転させる本

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人生を好転させてくれるおすすめの良書を紹介しています。よかったら読んでみてください。
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自由律俳句

せきしろ✖又吉直樹『カキフライが無いなら来なかった』(幻冬舎文庫)を読んで、自由律俳句の楽しさを知ってしまった。 五七五の形式を破り、自由な韻律で詠む自由律俳句。味のある写真とエッセイも掲載されている。 ありふれた日常のすべてが俳句のネタになる。何を見ても楽しい。外に出てネタを集めたい衝動に駆られる。 目の前のものに集中する 自分の心に集中する 「瞑想に近い感覚」 目に映るものを言葉で描写するのは楽しい。思いつたときに少しずつ書きためていこうと思う。 自由律俳句、は

【読書効果】本を読まない人は装備なしで戦っている

「本は人生を生き抜くための武器であり、自分を守るための防具である」 人生には、つねに問題や悩みがつきまとう。 本を読まない人は、人生という戦場で、武器も防具も装備せずに戦っているようなものだ。 とうぜん傷だらけになる。 20年前までの私は、ほとんど本を読まなかった。 傷が癒える前に新しい傷をつくり、見るも無残なありさま。 心はボロボロで元気がなく、いつもイライラしていた。 仕事や子育て、人間関係で悩むことが増えて、心が限界をむかえた。 なんだかつらくて、藁にも

『モモ』に強く豊かに生きる方法を学ぶ

孤児であるモモは、たった一人で円形劇場の廃墟に住んでいる。 モモは何も持っていないが、時間だけはたっぷりある。 町の人はじっくり話を聞いてくれるモモに悩みを相談するようになる。 私たちは忙しく、人の話をじっくり聞く時間がない。時間を短縮するために便利な道具を使う。スマホはその代表格だ。 スマホは多くの機能を備えており、どこにいても手軽に使える。ほとんど自分と一体化していて、家族や親友よりも長い時間を共にしている。 でも時短のために使っているスマホは、かえって人間の時

『具体と抽象』の往復思考でアイデアを生みだし問題を解決する

「具体と抽象」を理解することは、世界を、人間を理解することにつながる。自分の話が伝わらなかったり、相手の話が理解できなかったりするのは、お互いの抽象度が合っていないから。 「具体=わかりやすい」 「抽象=わかりにくい」 というイメージがある。 たしかに抽象的な話はわかりづらい。 鮭・鮪・鰯(具体)をまとめて 「魚(抽象)」と呼ぶ。 「魚」より「鮭」と具体的な魚の種類を伝えた方が、より鮮明にイメージできる。 私たちは、話題にあわせて 鮭 → 魚 → 動物 と抽象度を変化さ

悩みがある人は歴史に学べ!渡部昇一『名著で読む世界史』13冊の名著

あなたは歴史に興味がありますか? 私は学生時代、歴史にまったく興味がありませんでした。 でも「歴史を学ぶと悩みが減る」と言われたら、興味がわきませんか? 渡部昇一さんは英語学者・哲学者であり、歴史論・政治・教育など幅広い知識をもつ「知の巨人」といわれた人物。 読書をはじめたころ「歴史を知っていないと本に書いてあることが理解できない、読書を楽しめない」と気づいて、歴史を学び直すことにしました。 学生時代、歴史にまったく興味がなく、基本的な知識すらなかったので、高校の参考書

東大生のバイブル『思考の整理学』で具体的な思考方法を学ぶ

知ることよりも「考えること」 正解よりも「独創性」 知的活動とは、本や経験から刺激を受けて思考すること 独学のすすめ 学校では、何をどれくらい勉強するのかガチガチに決められていて、理解させるために教えすぎている。人間は、押し付けられたり教えられたりすると、興味と意欲を失う。教えすぎてはいけない。自分から「知りたい」と思う独学は意欲のかたまりであり、学びの本質。   ①テーマを決める 自分が興味のあることを3つくらい決める 複数のテーマの本を読み、考えることで、セ

『嫌われる勇気』は幸福になるための「処方箋」

「世界も人生もシンプルである」 「人は変われる」 「誰もが幸福になれる」 人生は複雑で、人は簡単には変われないと思っていた私にとって、この本は衝撃の連続だった。優しい口調で語られる哲人の過激な意見に、始めは青年と同じように反論し、動揺した。 しかし読み進めていくにしたがって、目からウロコがぼたぼたと落ちる音が聞こえた。 世界を複雑にしているのも、変わらないと決めているのも自分自身だった! 『嫌われる勇気』は私の人生を変えてくれた「宝物」の1つだ。 アドラーは「人間の悩

『菜根譚』は「どう生きるべきか」を教えてくれる人生の書。

『菜根譚』は、明の時代に洪応明が儒教・仏教・道教の教えを融合して書いた人生の書。時々読み返しては、前回読んだ時より自分が成長できているかを確認する。 今回は「耳の痛い言葉を聞き、思い通りにならない出来事を抱えることが自分を成長させる」という言葉に耳を傷めた。まだまだ伸びしろがある。 17世紀に書かれたとは思えないほど、今読んでも新鮮で、毎回新しい気づきをくれる。人間の本質をつかみ、あらゆる悩みに答えてくれる、まるでドラえもんみたいな本。何度読んでも感動してしまう。そして反

鴨長明『方丈記』辛いことが多く疲れてしまった人へ

『方丈記』を書いた鴨長明は、究極のミニマリスト。 四畳半の小さな庵を立て、ほとんど物を持たずに暮らした。 戦・災害・大火・飢饉で消えていく人々や家を、呆然と見つめる鴨長明。冒頭の有名な一節は「無常」(永遠に変わらないものはない)を表している。 現代の私たちも災害・感染症・お金・人間関係など、多くの悩みを抱えながら生きている。方丈記を読んで「どう生きるべきか」のヒントをもらおう。 鴨長明は両親を亡くし、家業である下神神社の禰宜になる道を、親せきにことごとく妨害され、出家し