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字書きとしての勉強5~長編を書き終えて~

 1つ前はこちら。今回は書き上げた編の話である。
 書き方の話ではないしちょっと前から勉強の話でもなくなってしまっているためナンバリングをつけるか迷ったのだが、通しで読んでくださる方が今後いるかもしれないと思い一旦こういう形にする。

 5万字ちょっとの長編を書き上げたぞ!!!!という話とそれにあたって反省すべき点、良かった点の話を書く。小説のクオリティについてというよりは半分「小説同人誌を書く時に気をつけるべきところ」みたいな感じだが、紹介も兼ねつつ記録として書く。

〇反省点ひとつめ

 締切!!!!計画性!!!!
 
これに尽きる。マジで。時間があまりにも足りず睡眠不足でクオリティに満足してるかもわからないまま脱稿と相成った。最悪。最低。私は私の小説が好きだというのが大前提で小説を書いていたのに今回中途半端な仕上がりになったことで嫌いになるかもしれないという気持ちになっており、こんなものを買わせるのも申し訳なく、しかし参加費や印刷代の関係から1000円越えになるのは確定しているため、非常につらい気持ちでいっぱいである(しかも正直1000円ちょっとでも交通費などを含めると余裕で赤字)。
 本腰を入れて書き始めたのが3月の終わり〜4月の初めあたりであるため大体ひと月くらい執筆にかかっている計算だろうか。途中他のことに注力していた時期もあるが、後半は1日数時間書き続けていたのでまあまるまる30日と言ってもいいだろう。これまで日数を測ったことがないのもあるが、こんなに時間がかかるのは予想外だった。結果的に最後の情緒的かつ感動的に書くべき答え合わせパートを大幅に削る羽目になり遺憾にも程がある。さらに全編通して伏線が回収されているか、文がおかしくないか、内容が矛盾していないかも自信が無い。今読み返しても「やっぱりこんなの売れない……!」という気持ちになりそうで非常に怖い。同人誌の購入は向こうの意思に基づいて行われるのは理解しているものの、騙したみたいに売りつけるのは嫌すぎる。よって対策を考えた。購入してくださった方向けに削った最終章を電子でオマケとして配布+加筆版を用意し完売1年後に再録。こうするしかねえ。小説の同人誌を買うのは「こんないい話紙でも欲しい!保存して一生読みたい!」と思ってくださった層のような気がするのでそれに対する裏切りであることに変わりない。申し訳なさすぎる。加筆版のダウンロードパスワードも同時に配布して個人の手元で保存できるようにしようかなと思っている。やっぱりお金をもらうとなると義務が発生するように感じてしまう。こういう自分の性質を把握していないところも反省点だと言える。

〇反省点ふたつめ

 プロットの無意味さ。「いやあんだけ色々調べて作ったプロットが無意味とか……」と思ってるんだがマジ。
 これの理由はシリアスより甘いのが好きなのにシリアス寄りでプロットを作ったからである。初歩どころか出だしで別の方向に足を踏み外している。プロット自体は機能してたし、おかげで初めてなのに5万字を余裕で超えることが出来たのだか、入れたい内容と全体のテイストが合わないためにかなり物語の詳細を考えるのと修正に時間を使った。結局1000字ちょっとを最後の最後で削ったり2000字くらい書き足したりしたうえに上記の通り時間がなかったので文章として成り立っているのか自信が無い。
 結論プロットはアイデアを形にする手助けにはなるが結局自分の目で見て確認する必要があるということが分かった。多分出来事やキャラクターの感情全てを決めてから書く場合はこれに限らないと思うが、私はふと思いついた萌えるシチュを盛り込みたいと思っているので結構プロットからの変更は多かった。指標にはなるので全くないよりは圧倒的に良かったと思う。書いていて気づいたのは長編はキャラクターの心情を場面場面で丁寧に管理しなければその後全てが書き直しになってしまうということだ。オエッてなるんだけどマジでこれが一番苦しかった。5000字の小説で2000字くらい書き直したってまあこのシチュ書くためなら仕方がないと思えるが、5万字で2万字を新たに考えるのはつらい。次プロットを組むときは絶対に心情メモを残すし時間もかけるし、同人誌を書くなら書き上がったものを本にすると決めた。もうこんなのはよくないので。

〇良かった点

 字書き的な話で言うならば自分の現状のデータが集まったところだろう。できは悪いものの5万字の小説を書くことはそうつらくないと知れたことも大きい。これなら2万字くらいならば書けそうな気がしている。
 同人誌的な話で言うと、淡クリームキンマリを使えたのと文庫サイズを使えたのが嬉しい。さらに本文の紙面デザインを気をつけたので相当読みやすくできているはずだ。試しに1枚プリントしたところそれっぽくできており嬉しかった。小説同人誌と商業の小説を見比べたのだが、字のサイズの違いこそあれほとんどが16行×42字であった。文庫を出すなら紙を減らすのを諦めるのが主流なのかもしれない。だが今回かなり高額になってしまったので今後どうするかは考え中である。文庫サイズで紙が薄くてクリーム色の小説は辞書にも近い美しさを感じる。読みやすいよう人間が努力した結果というか。なので多分今後も文庫にするだろうな。
 後もうひとつ。それは良い小説を書くべく努力する人たちと出会えたことである。オジョ・フォーラムについては多分3回?くらいで書いたが、あそこにいらっしゃるお嬢様方は素晴らしい方々である。親切にしていただいただけでなく、小説や日本語に向き合っている方がいることを知り感銘を受けた。私は第一の趣味は二次創作をすることであり第二の趣味は絵を描くことだ。小説というか文を書くことは第三ぐらいの趣味だと思う。文を書くことは愛しているが、文を書くために勉強した経験より圧倒的に絵を描くために勉強した経験の方が多い。そんな中でオジョ・フォーラムの方々の中には文章を書くのが第一の趣味なのだろうと感じされる方が数多くおられ、同時に文に対する造詣の深さに感動させられた。多分今後も私は小説を書くのは趣味の域を出ない。三番目くらいの優先度だろう。だからこそ、良いものを書くための知識を他の方から分けていただける場があるのは本当にありがたい。もう少ししっかり小説に向き合ってみようと感じた。

 一旦初の長編小説&小説同人誌の話はこんなものにしようと思う。オマケを作りたいし、他の作品を作りたいからだ。まあ余談なのだが日記っぽい個人的なことも少し書くと、まじで何かに追われて生活するの向いてないので同人即売会との相性が悪いな〜と思った。ものを売るのも紙にものを印刷するのも人と話すのも好きで、何かを書くのは言われずともやるくらい好きなのだが、ただ一点計画性のなさと締切に追われる苦痛が私を責め苛む。本当にしんどい。だがイベントに参加したい気持ちはあるのでこれとの付き合い方も今後ゆっくりデータを増やして考え、最終的に攻略できたらと思っている。たぶんいけるはず。再録とか色々やりようはあるからね。

 前向きな話をしたところでこんなもので。お疲れ様でした。イベント参加頑張ります。


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