いつかSNSを辞めてやる
もう何回目か分からない。
定期的にやってくるSNS疲れを起こしている。
私にとって、SNSをする主な理由が「楽しいから」じゃなくて、いわゆる「仕事のため」になっているのが、たぶん、良くないのだろう。
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私はメイド業はじめとして、被写体のようなアイドルのような活動をしている。だから、Xに、頑張れる時は毎日、少なくとも週3-4くらいは自分の写真をあげている。
けれど、本当は自撮りしたいとか、私を見てほしいとか、そんなことはあんまり思ってない。月に2回くらい、ひどくかわいい衣装を着た時は記念に撮りたくなるけれど、それ以外の時は、基本的に載せたいという欲望はあまりない。
でも、私はコンカフェが好きで、会いに来てくれる人達が大好きで、その人たちに忘れられちゃうのは嫌だから、定期的にかわいい写真を載せなきゃな〜と思っている。あげ続けることで訪れる新しい出会いも大好きで、よろこんでくれる人がいるならと、頑張れている節もある。
でも、SNSには見たくもない評価が付き物だ。いいねが少ないからこの私はあんまり可愛くないんだろうなとか、RTないからウケ悪いんだなとか、リプが少ないからワードセンスが悪かったんだなとか、1時間でのインプレッションの伸びが悪いから意味ないし消そうとか、そういうことを脳は勝手に考え始める。
SNS上の''桃辿まいる''が、どう思われているかを嫌でも気にしている。でも、本当は自分のことは自分で評価したいから、何を思われても別にいいと思いたがっているワタシもいる。
そんな自己矛盾に勝手に溺れ、それでも毎日泳いでいると、ある日突然疲れがやってくる。息が辛くなって、はぁ、と泳ぐのをやめた挙句、ぷかぷかと浮きたくなってしまうのだ。
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当たり前だけど、人間の価値は、フォロワーとかいいねとか、そんなくだらないもので決まる訳では無い。
でも、だからどうでもいいや、疲れるし辞めよう、と割り切れないくらいには、この界隈ではあまりにフォロワー数が、SNSが重要だ。
フォロワー数が多い子には露骨に丁寧な対応をするような人たちをこの目で見てきた。コンカフェやブランド服のレセプションだってフォロワー数が多い人は沢山呼ばれるし、実は足代という名のお金が万単位で貰えることもある。美味しいご飯が無料で食べれるし、素敵な服を沢山プレゼントして貰える。
私だって、全然多くは無いけれど、それでもメイド界隈の中では少なくない数があるおかげで、初対面の人に人気なんですねと驚かれたり、ゲストに呼ばれたり、有償撮影依頼が来たりと、仕事になったりしている。
まさに、SNSの恩恵を受けている。そこに実体験があるからこそ、泳ぐことは辞められない。
フォロワー数は戦闘力で、それがあれば、仕事もお金も夢の選択肢も、ずっとずっと増やすことができる。悔しいけど、これは事実だ。
フォロワー数とかSNSなんて気にしたくないけれど、やりたいことをやるために、やっぱり必要なんだとこうして理解させられる。
数がないことで掴めなかった仕事があった。落ちた審査があった。数がある人と服屋に行って比べられた視線があった。貰えなかった服があった。
そんなやつらに評価されたくないしどうでもいいけど、持たざる者の負け言って思うから、くやしい。
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自分を仕事にしていきたい
その気持ちは変わらない
SNSで夢が掴める
その言葉は嘘じゃない
SNSに助けられている
そのおかげで知ってくれる人がいる
でもやっぱり
わたしは
いつかSNSをやめてやる
私の価値を、数で評価してくる世界をやめてやる
そうしてとても大切な、限られたあったかい人たちだけに、必要な情報だけが伝わるような、そういう狭い宝物みたいなコミュニティの中だけで、ゆるくほっこり生きていきたい。
それはむずかしい願いなんだろうけどね。
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いつの日か
比較戦争の絶えない
この世界が溶けますように
空いてる子供用プールみたいな
あったかくて泳ぎやすい浅瀬になりますように
数や反応に満足して
執着がきれいさっぱり消えますように
今のこんな感じの
SNSがなくなりますように
それか、SNSが好きになれますように
そうしてだれもが無駄なことだと気がついて
幸せとあったかい気持ちで満たされる
やさしいせかいになりますように
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