見出し画像

宣伝しなければならないのに、動けない

情報が、溢れている。


流れてくる情報に目をやって
周りの人たちの熱に圧倒されて
自分はというと、やっぱり、怖くなる。

これが正直な気持ちだ。
隠しても仕方ない。
嘘をついてもしょうがない。
初めてやることだし、こうなることも想定はしていた。


宣伝しなければならないのに、わかっているのに。
SNSマーケティングの仕事を1年と3か月やったハズだった。
知らないマーケの用語を必死に覚えて
大手のIT企業の仕事のスピード感に必死にしがみついて
これも何かの役に立つと信じて働いたことが、いま活かせるハズなのに
僕はなぜか心が閉じ始めている。


「せっかく本作ったんだから、どんどん宣伝しないと」
「誰からも手に取ってもらえないぞ」
「そんな後悔する選択をしていいのか」

いろんな声が、言葉が、頭の中に浮かんでくる。
僕が、僕だけに向けて投げつけてくるボールを
僕はキャッチすることなく、ボールの行方だけを目で追いかけている。


宣伝の経験がないわけでもない。
ただ、そういえばここ数年いろいろあって
SNSはどちらかと言えば避けようとしていたのを思い出す。

メンタルの不調で、避けていたんだ。

それを盾にして、行動するのが怖くなってきた自分を
いま正当化しようとしているのが、わかる。

「やらないと」
大抵、この言葉が出てくる時は、スムーズに物事が進まない。

「やりたい」にならなければ、意味がない。
何のためにやっているのか、やりたかったのか。

お金が目的だったのか。
数字が目的だったのか。
何が目的だったのか。
もう忘れてしまったのか。

自分の本質も、忘れてしまいそうだった。
そうだ、僕は、とにかく "弱い人間" だったのだ。

そんな人間が、少なくとも本を自分で創り上げて
それを大した数見られなくともSNSで一度以上発信して
それだけで自分にとっては、信じられないくらい大きな変化だったはず。

行動できない。
変わることができない。
何にも永遠に変えられない。

そんなレッテルを自分で自分に貼り付け続けた人間が
ここまで変化することができたコノ物語は
すでにポジティブなものだし、面白いのではないのか。

本づくりをしているすべての人へのリスペクトと共に
自らの本を宣伝しているすべての人たちへのリスペクトも
僕の中ではとても、とてつもなく大きくなっている。

みんなすごい。
ほんと、みんなすごい。

たぶん、文学フリマに出展する人で
ここまでネガティブなことばかりを発信する人も
ほとんどいないだろう。

赤裸々というか、情けないというか、なんというか。


25冊売れました。
40冊売れました。
気になるが20を超えました。

数字は大事だと、理解しているつもりだ。
けれど、自分は、本づくりをスタートした時に
そんなこと1ミリも気にしなかった。

ただ純粋に、自分が表現したいことを、創ることだけ。

それだけを考えて、突き詰めて
誰のためにもならないかもしれない自分の表現を
ただ全力で書いて、編んで、包んだ。


今回は、できるところまでやってみよう。
ほんと、もうすでに、過去の自分を超えている。
本が出来上がっている時点で、出展することが決まっている時点で
僕は過去の自分を乗り越えて、新たなステージに立っている。

それだけ握りしめて、残りの2週間と、当日を迎えよう。

初めての文学フリマ出展まで、あと14日。

⬇️よかったら、Webカタログはこちらからご覧ください⬇️


この記事が参加している募集

文学フリマ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?