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インターンシップの意義

インターンシップの評価を企業の採用選考に利用することを政府が認めました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/1f572a60f0ab55c57f1a434aad8916b4847689e1

就職活動日程について、採用選考活動は6月1日からとされていて、これまでは5月末以前に実施するインターンについては「採用選考活動として取り扱いは行わない」とされていたものが、「採用選考活動に使用できる」と見直されたものです。実態としては、既に採用選考に利用している企業も多いようですが、政府が認めたことで、いわゆる『青田買い』が加速することが見込まれています。

「大学2年生の夏休みからインターンシップに行っている」と聞くことがあり、アルバイトも含めると、大学は学び研究する場というより、就職のための踊り場的な存在になってしまっているように思えます。新卒を採用しない企業も増えているようで、大学生には受難の時代と言えるのかもしれませんが、評価の有無に関わらず、インターンを自らの成長に生かしてほしいものです。

これまでもnoteでご紹介しましたが、私は児童養護施設や里親家庭で育った子どもたちを対象にした、インターンシップ制度の構築に向けて奔走しているところです。夏休み期間中の受け入れを考えているところですが、6月中旬になり、あまり時間がなくなってきました。受け入れてくれそうな企業や団体、役所等を手分けしながら訪問していますが、おかげさまで理解のあるところが多く、受け入れ先に関してはある程度の目処がついてきました。

今後は詳細なスケジュールや受け入れ可能な人数、具体的なカリキュラム等を固めた上で、募集をかける段階に入ります。マッチングがうまくいけば、インターン開始前に面接を行なってもらい、事前説明だけでなく、期間中の目標設定をしてもらうことで、修了後の振り返りに役立ててもらうつもりです。インターンは強制ではありませんので、どこまで手が挙がるかはわかりませんが、一人でも多くの人たちに経験してもらいたいと心から願っています。

https://note.com/s_kohyama/n/n9d41e5a3cba0

全国では高校卒業後に約7割が進学しているといわれていますが、施設等の出身者たちの約6割は就職しているのが現状です。さらには、高卒就労者の中でも、施設等の出身者の離職率が高いことが明らかになっています。
高卒就労者の3年後の離職率39.5% に対して、施設生活経験者の3年後の離職率67.5%

就職が決まり、施設を退所し、自立をしたはずなのに、退職を余儀なくされ、戻る場所がなくなり、途端に孤立してしまう―この一連の流れは、決して珍しいことではありません。そんなケースを少しでも減らしたい、だからこそ一人でも多くの人にインターンを経験してもらい、「よい職場に出逢ってほしい。社会人として人生を謳歌してほしい」と願っているのです。

https://note.com/s_kohyama/n/nbdb2819053c1

冒頭の『青田買い』が懸念されるようなインターンシップとは異なるのかもしれませんが、これから社会に巣立とうとしている若者にとって、いずれも貴重な経験になることは間違いありません。また、そうなるためにも、しっかりと準備を進めなければ、そう気を引き締めているところです。

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