見出し画像

今年を振り返りながら、これからの就労支援を考える

今日は大晦日。いよいよ今年も終わりです。
先日は毎年恒例の忘年会があり、仕事仲間の皆さんと楽しく飲んだくれました。仲間がいるのは本当にありがたい。くだらない話も多かったですが、来年も頑張ろう!と思える時間でもありました。

さて、いつものように今年の振り返りを書いておこうと思います。また、今現在で感じることも含めて、これからの就労支援についても考えられることを書き留めておこうと思います。

今年の振り返り

今年もあっという間の1年でした。本厄ということもあって、厄年を「役割の年」と思って頑張ってきましたが、結果的にはよくないことが多い一年だった気がします。

本業というか、担当する就労支援の事業所は僕自身の管理の甘さもあって、苦戦が続いた一年でした。ただ、就労支援は順調で、就職する利用者の方は運営してきた12年間のなかで今年度は過去最高になりそうで、それはそれでよい一年でしたが、その分、新規の利用者の方を集める動きはだいぶと苦戦してしまいました。ここは強く反省です。

営業というか、地域との連携で事業所を運営していくのはなかなか難しさがあります。担当スタッフはwebも含めてめちゃめちゃ頑張ってくれていますが、なかなか成果が出にくいこともあって、悩むことが多い一年でした。

就労系福祉サービスは、様々な新規参入もあって競争は激化しています。webを活用した事業所運営は必須ですし、ここは、担当スタッフと引き続きしっかり頑張って、地道に続けることでの成果を出していきたいです。

個人としての振り返り

個人としては、外部から様々に声をかけてもらい、それはそれでありがたい一年でした。岡山の事業所さんには定期的に行かせてもらうようになり、熱心な職員さんに僕もたくさん刺激をもらいました。研修での出会いからご縁をいただき、ありがたい限りです。

それに、今年はジョブコーチ養成研修で新潟に行かせてもらい、地域での就労支援を考える良い機会にもなりました。ジョブコーチをキーワードに、京都、青森、札幌、埼玉と様々な場所で地方セミナーが開催でき、僕は京都と埼玉ぐらいしか関わりませんでしたが、地元以外での仕事も色々いただけたおかげで充実した一年になりました。

ただ、今年は体調に悩まされる一年でもあり、ここも反省点です。コロナにもなってしまいましたし、風邪を引くことも増えました。夏の熱中症にも悩まされ、晩酌を控えてなんとか乗り切ったものの、夏が過ぎると毎日の晩酌がルーチンとして再定着してしまいました。それに、ここ最近は蓄膿症なのか鼻づまりが治らず、ずっと鼻声です。
体が資本であることは、忘れないようにしないといけないですね。

キーワードになった「心理的安全性」

今年は、色んなところでこの言葉を聞く機会が増えました。当初は、あまり好きではない表現と感じていましたが、「恐れのない組織」を読んだことで自分自身の振り返りにもなり、意識することが増えた気がします。

・自分のチームに心理的安全性は保たれているか?
・障害者雇用にとっての心理的安全性とはなにか?
・リーダーとして、心理的安全性はどう意識すればよいか?

今年は事業所運営で苦戦がたくさん続いてしまい、結果が出ないことへの焦りもありましたし、その分、自分の感情もたくさん揺れ動きました。それがチームにたくさんの影響を与えてしまい、反省点を挙げればキリがない感じです。

運営や業績の悪さとチームの心理的安全性は関連があるんでしょうか。そんなことを考えるのが多かった一年でもあった気がします。
卵が先か鶏が先かではないですが、リーダーの立ち振る舞いが心理的安全性に何かしらの影響を与えていることは間違いなく、僕自身の問題として強く意識しないといけないです。

これからの就労支援

就労支援の業界で今年を振り返ると、「法定雇用率の引き上げ」は大きな話題でもありました。現行の2.3%は来春に2.5%となり、2026年7月には2.7%となります。

この引き上げは、もちろん、僕ら福祉側で就労支援するものとしては大歓迎というか、追い風であることは間違いないと思います。実際、僕らの事業所にも企業からの問合せは増え、企業の担当者が自ら動いて事業所に来てくださることも多くなりました。ただ、法令遵守の観点で雇用率を意識するだけの企業が増えたのもまた、事実であるようにも思います。

障害のある人にとって、働く場が増えていくことは喜ばしいことです。僕らも送り出しがやりやすくなり、就労支援は進めやすくなります。でも、雇用率ありきの企業も増えているため、「とりあえずの雇用」で成り立つ就職も多く、「やりがい」「働きがい」を感じる働き方やディーセントワークを満たす障害者雇用が増えているかは別の話なような気もします。

本来なら、企業が行う事業(本業)に関わる中での雇用が理想な気もして、戦力として活躍する障害者雇用が増えることで雇用率ありきのネガティブな雰囲気も変わっていくように思います。障害者雇用は社会貢献ではないってことは、これからも言い続けたいです。

競争環境と就労支援

就労系福祉サービスは、都市部を中心に競争環境は激化しているように思います。営利・非営利組織を問わず、それぞれが切磋琢磨して就労支援をよりよいものにしようと努めているものの、サービスの質や就労支援の実績ではないことで競争が過熱しているのも事実です。

今年は、自分の運営管理の甘さもあって、この業界における競争環境を様々に感じた一年でもありました。これまでの所内の運営を振り返って分析したり、他社分析で自分たちの在り方を考え直すことができたのはよい学びでもありましたが、「障害福祉と競争環境」がいまいちしっくりこない自分がいたのも事実ですし、そこに面白みを感じれない自分がいたのをたくさん感じた一年でもありました。

でも、競争環境は続きます。非営利組織としては、競争が馴染みのない言葉でもあるため、同じ土俵で戦わず、ニッチであっても自分たちの理念や方針はブラさずに努力していく必要がありそうです。

キーワードは、「障害の程度に関係なく働くこと」でしょうか。色々考えても、結局はここに戻ります。

非営利組織だからこそできることは必ずあるはずで、競争や利益とは違った価値観で、事業の持続性は保ちながらも、法人の理念は大事にしたい。理念先行になりすぎない程度に、僕らなりに就労支援を盛り上げるための努めは続けていきたいです。

就労支援を楽しむこと、バトンタッチすること

これは、来年の目標です。競争環境に対してグチグチ言ってないで、自分にとっての好きな仕事である就労支援は「楽しみにながら仕事する」を大事な言葉にしようと改めて思います。

一人ひとりへの就労支援でできることはまだまだあるはずで、自閉症や発達障害に特化した事業所ならではの強みは楽しみながら磨いていきたいと思います。それに、地方における就労支援はまだまだ可能性もあるわけで、そこは自分なりに取り組んできたことで手伝えることは積極的にやっていきたいと思っています。

それと、来年はスタッフの皆さんに仕事を任せ、バトンタッチを目指したいと思っています。先日も、所内の忘年会で「権限移譲」や「部下育成」が話題になり、「もっと任せてほしい!」との意見もありました。飲み会の席でもあったので、どちらかというと僕へのダメ出しが多かった感じでもありましたが、言ってくれるだけでもありがたい時間でした。

僕自身、どうしても支援現場が気になってしまい、不在が多いのに確認事も多くなってしまってます。ケース会議にはたまにしか参加しないのに、喋りすぎてしまうし、ダメ出しな感じで発言してしまうことも多かった気がします。これでは心理的安全性もないですし、ここも今年の反省点です。

バトンタッチのあり方は、うちの事業所にとってどんな方法がいいかはこれからみんなと話し合って考えていきたいですが、ひとまずは、些細な仕事でも「任せていく」ってことは意識していこうと思います。

最後に、今年のnoteの振り返り

今年は全部で24本の記事を公開しました。昨年は22本だったのでちょっとだけ多く書けた感じです。ひとまず頑張って書けたのでよしとします。

今年のnoteでアクセス数が多かったのは以下の3つ。

自分で言うことではないですが、最後のロールモデルはなかなかよい記事ですね。自分なりに感じたことを書いただけの記事ですが、理想の就労支援は自分の中で大事にして来年も頑張りたいって思います。

いつものように書き始めたらまとまりなくなってしまいました。最後までお読みいただきありがとうございます。

それでは、皆さまよいお年をお迎えください。
2024年もよろしくお願いいたします!

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?