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間取りの考え方~3階建て狭小住宅

アラフォー女性建築士の『さわ』です。
主に住宅を設計しています。

週末は私が間取りを作る時にどうやって考えているかを間取りとともに説明していく『間取りの考え方』という記事を書いています。

今日は敷地条件が厳しいので少し一般受け以外を狙った建売を建てる計画で過去に作った間取りについて書いて行きます。

敷地条件

結構前なので思い出しながらになるのですが・・・

大阪市内の土地で敷地面積が約16坪
角地で接道している道路幅員も広いので道路斜線などは十分余裕がありました。
用途地域:第一種住居地域
建蔽率:80%
容積率:300%

敷地面積は狭いのですが、80%の建蔽率が角地緩和によって90%まで建てる事ができるので敷地いっぱいいっぱいに間取りを作成しようと思いました。

角地緩和:2方向以上に道路が接していてある一定条件をクリアすると建築できる建蔽率を10%加算することができます。

間取りの考え方

最初は建売住宅でとにかく部屋数をと言われて間取りを作成しました。
3階建ての時は条件が厳しくなる3階から考えるのですが3部屋とるのも難しく、では1階に一部屋取れるかというと水廻りを2階に上げれば1部屋取れるが・・・2階のLDKはLDKと呼ぶには申し訳ない狭さになります。

久しぶりに間取りが難航したのを覚えています。

オーナーさんにも3LDKすらまともに取れないです。と伝えたところ

『一般的な建売をやめて条件厳しくても住みたいと思える間取りにしよう』

といっていただき『それなら!!!』とやる気復活で間取りを作成しました。

完成した間取り

〇LDKがとれないのであれば、間取りをあとから自由に変えられるように仕切りすぎない間取りにしました。

1階2階の間取りがこちら

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2階をワンフロア全てLDKにしたので1階に水廻りを集めました。
敷地いっぱいに計画した為、建物も敷地の形に合わせて一部斜めになっています。
これによってシューズクロークの収納が取れました。
使いやすいかはおいといて 汗

1階に3畳の洋室が取れたのですが…
納戸にする?
書斎にする?
子供部屋にする?
どんな家族が住むか分からない建売だからこそ、土間のままにしておこう!

使い勝手が悪いシューズクロークだから、もしかしたらシューズクロークにしたい人もいるかもしれない!
ベビーカーをそのまま突っ込みたい人もいる、自転車を入れたい人もいる、DIY好きな人が作業場にするかもしれない。
目隠しを造れば洗濯スペースになる。
やっぱり収納足りない人や、部屋が足りないと思う人のために床を貼れるようにもしておこう!
買ってくれた人の使い方に合わせれるように自由度があるようにしておこうということで土間スペースにしました。

床を貼る → 土間にする より 土間 → 床を貼る の方が後から施工しやすいです。

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2階キッチンはこのパースでは造作になっていますが、実際はキッチンとダイニングテーブル一体のキッチンをHANSSEMでセミオーダーする予定で進めていました。

リビングをスキップフロアーにしてダイニングテーブルは段差に腰かけても使えるようにしました。

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リビングの窓辺には造作棚からつながるベンチカウンターを造り、ここにも腰掛けれるようにしました。

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3階も1階と同じく、1室は主寝室として区切ましたがもう1室はオープンスペースにしておいて家族の人数、子供の年齢に応じてあとから区切れるようにしました。
クローゼットも個々に取らずにファミリークローゼットとして1か所にまとめました。

屋上(ルーフバルコニー)は販売予定の不動産担当の方にバルコニーが少ない間取りだったので売りとしてほしいといわれました。
実際ルーフバルコニーって使うのかな!?という謎は有りますが、ないよりあればこれも家族によって様々な使い方ができるので今回のような狭小住宅で高さに余裕がある場合は計画することが多いです。

さいごに

今回の間取りは着工する寸前までいったボツプランです。

ボツの理由は土地だけで売れたから。

設計した私としては残念でした。(不動産会社としては残念ではない)

得にセミオーダーキッチンを造るのにHANSSEMと話を詰めていたのでキッチンを造りたかったな~っていう気持ちの強い間取りでした。

さて今日は土曜日ですが私はお休みです。
日曜日しか打合せができないお客様がいるので今週は土日振替て休んでいます。
無理をしないをモットーに仕事していますので、日曜仕事なら土曜は休みます!

さて今日は何をしようかな?予定はないけど天気がいいのでどこかにでかけたいなと思います『いってきます』
みなさんはどこにでかけますか?『いってらっしゃい』

毎週土曜日は『間取りの考え方』を書いています。
その他の平日はアラフォー建築士の日常や仕事の奮闘を書いています。
こんなアラフォー女性建築士を応援してみようかなと思ってもらえたらフォローとスキをよろしくお願いいたします。

左巴建築設計事務所 さわ。

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