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35歳って意味が分からない

35歳……はあ?

3月11日で35歳になった。

24時を超え、35歳になりたての私は明日も仕事だというのに朝方まで眠れなかった。

こんな誕生日は初めてだ。

35年も生きていれば、当たり前だけど何度も誕生日を迎えたことがある。

友達が多い方ではない私は、ぜんぜんお祝いの連絡がこない…とか今年も1人で誕生日を過ごすんだな…という虚しさに襲われた経験は何度もあった。

同じ誕生日の人が大勢に囲まれて誕生日パーティーをしている写真をSNSで見て、心底ムカついたりもした。

それでも誕生日おめでとうと連絡がくれば嬉しかったし、今日が誕生日だと思うと少しだけハッピーな気持ちで過ごすことができた。

でも今年の誕生日はこれまでとは違う感情が頭の中でいっぱいになったのだ。

その感情とは、35歳になった自分を受け入れられないということ。

テレビに出ている人の年齢を見て30歳か…同世代だな。なんて思ってたけど、いやいやもう5歳も違うから!ぜんぜん同世代じゃないから!

アラサーとアラフォーって、ドラえもんとハンターハンターくらい違うよね?

35歳って…もう立派なおばさんじゃ…?

もうおばさんって言われても否定できない。

心と頭の中は17歳から変わっていないと思う。

35歳のマインドにまったくなれていない…

17歳マインドの35歳ってもしかしてやばおばさん…?

でもでも!

よく20代と間違われるし、見た目さえ35歳でなければそれでいいんじゃ…?

いや間違われたんじゃなくて、気を遣われていただけなのでは…?

いやでも、沖縄でお酒買ったら身分証明書見せろって言われて、免許証見せたら、レジのおばちゃんが声を出して驚いてたことあるし!

きっと人よりも少し若く見えているはず!

いやそれも沖縄風のおもてなしだったのではないだろうか…?

急に不安になって、夜中に顔年齢をAIが診断するアプリをダウンロードした。

33-40歳とドンピシャでAIは年齢をあててきやがった。

どうしよう35歳。

見た目はいつの間にか年相応になっていたらしい。

やっぱりずっと気を遣われていただけなのか…!

どうしたらマインドも35歳になれるんだろうか。

毎年1歳ずつ年をとっているはずなのに、なんで急にこんな感情になってしまうのか。

そんなことを考えていたら外は明るくなっていった。

ほとんど寝ずに仕事に行き、仕事中もずっと35歳とは…について考えていた。

後輩からの35歳ってやばくね?という冗談にも笑えなかった。

35歳について考えてばかりでずっと暗い気持ちで過ごした誕生日。

今まで生きていてこんな誕生日は初めてだ。

少しでも明るい気持ちになろうと晩ごはんにケーキを買った。

贅沢なくらいケーキを食べてみたけど、それでも気持ちは晴れなかった。

夜、誕生日祝いのLINEをくれた同級生にこの話をしてみた。

『私なんてもう来月には36歳なんだから、馬鹿なこと言ってんじゃない!』

と一喝された。

1週間もすれば慣れるものらしい。

早生まれで良かったと35年生きてきて初めて思った。

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