キャッチコピーを組む
株式会社Mobility Technologiesが運営する、タクシーアプリ「GO」。その法人向けサービスとして、「GO BUSINESS」を展開しています。
経費精算レスによる生産性向上だけでなく、乗車データ管理によるガバナンス強化も期待できる、企業様にとって多くの導入メリットがあるサービスです。
そんな「GO BUSINESS 」の年賀状型DMを例に、キャッチコピーの組み方を紹介してみます。このDMは都心のオフィスにポストされました。
文字ひとつひとつを調整する
キャッチコピーは文字数が少ないので、文字ひとつひとつを細かく調整し、見栄えが良くなるように仕上げます。
一方で本文を組む場合、1,000文字ひとつひとつを調整するのはとても大変。ですから、ルールを作ることで美しい組版に仕上げます。
「さよなら!タクシーの精算業務」のキャッチコピー。調整前と調整後の仕上がりを比較してみましょう。
調整前は座りが悪く、どこか落ち着かない印象ですよね。「タ」と「ク」が左側にすべり落ちてしまいそうです。調整後はカチッと座り、こなれた印象になりました。
ひらがなとカタカナは横幅にバラつきがあり、並びによっては小さく見える文字が出てくる。今回は「ら」が小ぶりに見えるのでフォントサイズを+2pt大きくしました。「タ」と「ク」は横幅を104%、グッと広げる。音引き「ー」は高さを85%、ギュッとコンパクトに。
漢字はそのままにしています。こちらは横幅のバラつきが少ないのでラインが揃いやすいのです。
オールドとモダン
「A1ゴシック」はオールドスタイルのゴシック体です。仮想ボディに対して字面が小さく、フォルムは長方形。
ではモダンスタイルはどうか。「ヒラギノ角ゴシック」は仮想ボディに対して字面が大きく、フォルムは正方形に近い。横幅のバラつきが気にならなく、大きな調整をしなくても座りが良く見えます。
書体のスタイルによって適切なアプローチをするのが良いでしょう。
最後に大事なポイントを。必ず出力してジャッジすることが大切です。モニター上で完結させないように。「このくらい調整すればいい」という正解はなく、目で見てジャッジすることになります。目を鍛えるには、訓練するしかありません。たくさんの文字を組んでみてください。
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