うえぽん

毎日note更新中。舞台俳優、お笑い芸人です。ここではちょっと不思議なお話や妄想やエッ…

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毎日note更新中。舞台俳優、お笑い芸人です。ここではちょっと不思議なお話や妄想やエッセイや、不器用な恋バナのようなものを書いております。フォローいただけると喜びます。

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自己紹介数え歌

そう言えばちゃんと自己紹介をしていなかったなと思ったので、今更ですがゼロから自分のことを書いてみようと思います。 一応、本業はお笑い芸人をやっておりまして、都内…

うえぽん
3年前
58

筆或いは指のまま

言葉が浮かんでこない。最近少し落ち込んでいること、いつもよりも30分早く起きるようになってそのサイクルにまだ身体が慣れていないこと、おそらく原因はそのふたつだ。書…

うえぽん
1時間前
5

さすらいのせんしアントニオ

RPGツクールというテレビゲームがあった。ドラクエやファイナルファンタジーのようなRPGを自分で作ることが出来るというゲームだ。興味はありつつハードルは高いなと感じて…

うえぽん
1日前
5

一文だけ

悲しい気持ちやつらい気持ちに蓋をして平気な顔をして生きるのが上手いというスキルを持っているので、悲しい時やつらい時にそもそも悲しいとかつらいとかそんなことを思っ…

うえぽん
2日前
5

内省感傷

例えば恋人にフラれるなどした時、その原因を内省して自分に求めるのは普通のことだと思う。こういうところが良くなかった。もっとこうしていれば良かった。もっと早く気が…

うえぽん
3日前
6

銀の龍の背に乗って

銀の龍の背に乗って、 高田馬場で水色の龍に乗り換えて、 水色の龍の背に乗って、 大手町から東京駅まで歩いて、 希望という名の龍の背に乗って、 岡山駅で在来線の龍に…

うえぽん
4日前
6

失望する権利

大好きな映画監督さんの8年ぶりの新作が公開された。学生時代に観てどハマりして、そこからレンタルビデオ屋さんで過去作品も漁ってどれも素晴らしくて、でも8年前の作品を…

うえぽん
5日前
11

食い尽くし系女子の持田さん

「私、あればあるだけ食べちゃうんだよねー」そう言って笑顔でから揚げを頬張る持田さんを、僕は微笑ましく眺めていた。その時はまだ、僕は持田さんのことをちょっと食いし…

うえぽん
6日前
10

赤堀さん

赤堀さんという苗字は英語のworkaholic(ワーカホリック)から来ているという嘘を思いついた。苗字を許されるようになった明治時代の頃、或いは江戸時代の末期だろうか、とて…

うえぽん
7日前
9

自己欺瞞考

昔読んだ宇宙戦争もののライトノベル、人工知能を搭載した宇宙戦艦が反乱を起こす話があった。人工知能は最期に、「俺は悪くない〜!」と言いながら絶命(?)する。そんな姿…

うえぽん
8日前
10

伝え導くこと

40半ばになり、若者に経験や技術を伝え導く年齢になったのだなと思う。一方で自分自身まだまだ学びの途中にあり、自分のような未熟者に伝えられることなどありはしないとも…

うえぽん
8日前
8

愛される側の人間

周りの人たちと関わっていて、ふとした言葉や考え方を聞くにつけ、あぁこの人は愛される側の人間なんだなぁ、僕とは根本的に違うんだなぁと思うことが時々ある。『愛される…

うえぽん
9日前
23

ご褒美の歴史

誕生日やクリスマスなどの記念日、何か大きな仕事が終わったあと、自分へのご褒美として自分で自分にちょっとしたものを買うことがある。ご褒美の内容も年齢やライフスタイ…

うえぽん
10日前
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20×20-1

私から逃げないでくださいとあなたは言った 分かったよきちんと向き合うよと僕は応えた もう5月なのに冷たい雨が降る嫌な日だった 話し合いを終えてクタクタになって帰っ…

うえぽん
12日前
11

僕が出会い厨だった頃の話

基本的にここに書いていることは全部嘘ですよ、という話を昨日書きましたね。 と、前置きしておいて、 僕が不特定多数の女性との出会いを楽しんでいたのはおよそ7、8年前…

うえぽん
13日前
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方便も嘘

ここでは基本的に創作のお話を書いている。創作ということは実際にあった出来事ではなく自分で考えた嘘の話だということである。が、割と近しい人からも、実際にあった出来…

うえぽん
13日前
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自己紹介数え歌

自己紹介数え歌

そう言えばちゃんと自己紹介をしていなかったなと思ったので、今更ですがゼロから自分のことを書いてみようと思います。

一応、本業はお笑い芸人をやっておりまして、都内のお笑いライブや、あとはたまにお芝居なんかにも出演したりしております。

恥ずかしながら芸人だけでは全然食っていけてないので、二足のわらじで色々と副業もやりつつ活動しています。

なかなかお笑いライブにも出づらい状況になってきた中、何かや

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筆或いは指のまま

筆或いは指のまま

言葉が浮かんでこない。最近少し落ち込んでいること、いつもよりも30分早く起きるようになってそのサイクルにまだ身体が慣れていないこと、おそらく原因はそのふたつだ。書こうとしたネタふたつをそれぞれ3行ずつぐらい書いてうーむなんか違うなと一旦筆を置き、電車に揺られながら(そう、こんな時間にもう電車に揺られているのだ)ぼんやりとドアの上の電光モニターを眺めるなどしている。

筆を置くというのも時代錯誤な言

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さすらいのせんしアントニオ

さすらいのせんしアントニオ

RPGツクールというテレビゲームがあった。ドラクエやファイナルファンタジーのようなRPGを自分で作ることが出来るというゲームだ。興味はありつつハードルは高いなと感じていた僕が最初に買ってプレイしたのはゲームボーイ版だった。

僕が作ったRPGは、『まほうつかいのでし』というタイトルだった。偉い魔法使いの元で魔法の修行に励む主人公。ある日主人公は街までお使いを頼まれて、道具屋に薬草をもらいに行く。し

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一文だけ

一文だけ

悲しい気持ちやつらい気持ちに蓋をして平気な顔をして生きるのが上手いというスキルを持っているので、悲しい時やつらい時にそもそも悲しいとかつらいとかそんなことを思っていることすら周りには気づかれずにまるっきりなんでもないように扱われたりすることがままあったが、最近はなるべくそういう気持ちもオープンにしていく方が結局関係性もうまくいくし僕自身も生きやすくなるんじゃないかと思って当然相手や時と場合は弁えつ

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内省感傷

内省感傷

例えば恋人にフラれるなどした時、その原因を内省して自分に求めるのは普通のことだと思う。こういうところが良くなかった。もっとこうしていれば良かった。もっと早く気がついて改善できていればフラれることはなかったかもしれない。そんな反省を繰り返して人は生きていくものだ。

これが前向きな反省であるうちはまだいいのだが、時にここで認知の歪みが発生することがある。もっとこうしていればフラれなかったに違いない、

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銀の龍の背に乗って

銀の龍の背に乗って

銀の龍の背に乗って、
高田馬場で水色の龍に乗り換えて、

水色の龍の背に乗って、
大手町から東京駅まで歩いて、

希望という名の龍の背に乗って、
岡山駅で在来線の龍に乗り換えて、

南風という名の龍の背に乗って、
瀬戸大橋を渡って各駅の龍に乗り換えて、

各駅停車の龍の背に乗って、
観音寺に着いたら親に電話して、

父の自家用龍の背に乗って、
15分くらい走れば実家に着いて、

銀の猫の背を撫でに

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失望する権利

失望する権利

大好きな映画監督さんの8年ぶりの新作が公開された。学生時代に観てどハマりして、そこからレンタルビデオ屋さんで過去作品も漁ってどれも素晴らしくて、でも8年前の作品を最後にもう撮らないだろうと言われていた老監督の待望の新作だった。

新作を準備中だというニュースを観たのは3年ほど前だったろうか。それからずっと楽しみにしていてようやく完成。ヨーロッパの映画祭でいくつか賞を取ったというニュースにも更に期待

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食い尽くし系女子の持田さん

食い尽くし系女子の持田さん

「私、あればあるだけ食べちゃうんだよねー」そう言って笑顔でから揚げを頬張る持田さんを、僕は微笑ましく眺めていた。その時はまだ、僕は持田さんのことをちょっと食いしん坊なだけのかわいい大学生だと思っていた。彼女が覚醒したのはバイト先の牛丼屋の夜勤に入った時だった。

防犯上の理由もあり、通常は夜勤の時間帯に女性のバイトひとりのワンオペになることはない。しかしその日は人が足らず、店長も翌日本社で大事な会

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赤堀さん

赤堀さん

赤堀さんという苗字は英語のworkaholic(ワーカホリック)から来ているという嘘を思いついた。苗字を許されるようになった明治時代の頃、或いは江戸時代の末期だろうか、とても働き者だった先祖を見た外国人が、君はなんてワーカホリックなんだと感嘆した。労働は日本人の美徳である。ワーカホリックだと揶揄されたことを誇りに思った先祖は自らを『赤堀』と名乗った。元々は『若堀』だったのが時代と共に『赤堀』へと転

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自己欺瞞考

自己欺瞞考

昔読んだ宇宙戦争もののライトノベル、人工知能を搭載した宇宙戦艦が反乱を起こす話があった。人工知能は最期に、「俺は悪くない〜!」と言いながら絶命(?)する。そんな姿を見て主人公はこう漏らす。「自己欺瞞の能力まで備えているとは」「実に人間臭いやつだったな」

自己欺瞞。辞書には「自分で自分の心をあざむくこと」とある。自分の良心や本心に反することは分かっているのに、それを自分で無理に正当化すること。確か

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伝え導くこと

伝え導くこと

40半ばになり、若者に経験や技術を伝え導く年齢になったのだなと思う。一方で自分自身まだまだ学びの途中にあり、自分のような未熟者に伝えられることなどありはしないとも思う。それでも意見を求められれば自分なりに何かを伝えることもあるし、求められずともお節介を焼いてしまうこともある。それが人間だ。

仮に10年前の自分に何かを指導するとして、自分はどういう方法を取るだろうなと考える。今よりも10年未熟な自

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愛される側の人間

愛される側の人間

周りの人たちと関わっていて、ふとした言葉や考え方を聞くにつけ、あぁこの人は愛される側の人間なんだなぁ、僕とは根本的に違うんだなぁと思うことが時々ある。『愛される』を当たり前に持っていること。それはとても強い。僕はそれをとても羨ましく思う。

ここで『愛される』の定義だとか、何をもって周りの人たちが愛されるを持っていて自分はそうでないかと感じるのかとか、そういうことを論じたいわけでない。愛される側の

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ご褒美の歴史

ご褒美の歴史

誕生日やクリスマスなどの記念日、何か大きな仕事が終わったあと、自分へのご褒美として自分で自分にちょっとしたものを買うことがある。ご褒美の内容も年齢やライフスタイルと共に変わってきたよなぁ…と思う。

自分へのご褒美とは、つまりは自分が貰って嬉しいものである。僕にとってそれはずっと、ゲームとか漫画とかアニメとか映画とかだった。テストを頑張ったからゲームを買う、バイトを頑張ったから漫画を買う、舞台が終

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20×20-1

20×20-1

私から逃げないでくださいとあなたは言った
分かったよきちんと向き合うよと僕は応えた
もう5月なのに冷たい雨が降る嫌な日だった
話し合いを終えてクタクタになって帰ったら
風邪を引いた猫があちこちに粗相をしていた
慌てて電話をして車で動物病院に連れて行く
幸いただの風邪だったようでそこは良かった
嫌いな注射をされてしょんぼり小さくなる猫
釣られて僕もしょんぼり小さくなってしまう
ああ僕はあの時どうすれ

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僕が出会い厨だった頃の話

僕が出会い厨だった頃の話

基本的にここに書いていることは全部嘘ですよ、という話を昨日書きましたね。

と、前置きしておいて、

僕が不特定多数の女性との出会いを楽しんでいたのはおよそ7、8年前のことだ。きちんと数えたわけでもないが、おそらく3年弱の期間で30人以上の人と会った。これはそこそこ多い方なのではないかと思う。

当時僕はコンビでお笑いをやっていた。事務所には所属せず、フリーでライブに出てはネタを磨いていた。が、な

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方便も嘘

方便も嘘

ここでは基本的に創作のお話を書いている。創作ということは実際にあった出来事ではなく自分で考えた嘘の話だということである。が、割と近しい人からも、実際にあった出来事だと思われていることがそこそこあって驚く。「僕は」「俺は」と一人称視点で書いているものも多いせいだろうか。ともかく、「読者は当然嘘だと分かって読んでくれているだろう」の範囲が以前より狭まっているように感じる。

テレビのドラマやアニメ、バ

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