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「オーバーシュート」~カタカナ言葉使いすぎ問題~

「オーバーシュート」。一日にしてこの聞きなれないカタカナ言葉が、日本全国に知れ渡った。

政府としては国民に警鐘を鳴らしておきたい気持ちもわかるけど、わざわざカタカナ使わなくても良くないですか?「爆発的な感染拡大」でよくないですか?それでも十分インパクトありますけど……。

これだけ報道も世間もコロナ一色になってると、特にテレビがおもな情報源のお年寄りなどは「クラスターの可能性も……」なんて耳慣れない言葉をきいただけで、もう意味を把握するより先に恐怖が先走ってしまうのではないだろうか。

「よくわからん怖いものが襲ってくるんじゃあ!マスクよこさんか~い!」と気づいたときにはドラッグストアへ走ってしまうのではないだろうか。

聞きなれないカタカナ言葉は、いつもなら意識高い系のたわごととして気にも留められないが、こういう非常時には絶大な威力を発揮する。

燃えあがるパニック状態にさらに油、いやもはやガソリンを注いでいるようにすら思えてならない。

それと不謹慎なことを言うようだが、新しく報じられるコトバの語感が日増しに中二病感をグレードアップしていると感じるのは気のせいか。

「エアロゾル」はまだ殺虫スプレーみたいだったが、「インフォデミック」あたりから壮大な世界観が築き上げられてきた感がある。そして「パンデミック」。もはや映画の世界さながらだ。

そして「アウトブレイク」に「クラスター」、ついには「オーバーシュート」の畳みかけ、おいおいゲームの連続必殺技かよ!

人の命がかかっていることなので、ふざけているわけではありません。

でも耳馴染みのない言葉の連発はかえって世間を惑わすだけだ。「クラスター」は「小規模感染」で、「アウトブレイク」は「通常発生水準以上の感染増加」でいいじゃないか。

今のコロナに限ったことではなく、災害時でも事故発生時でも、問題が起きているときに大切なのことはまず、冷静になることだと思う。だからみんなが冷静になるように、政府やマスコミも言葉の選び方には気をつかってほしい。

最後まで読んでいただきまして、本当にありがとうございました!