作家・ライターを目指すなら知っておきたい「編集者ってどんな人?」
「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」
と孫子が言ったように、相手と自分の事を
正しく把握できれば何事もうまくいくものです。
もしあなたが作家やライターになりたいと思っているなら
編集者のことをきちんと知る必要があります。
そこで今回からいくつかに分けて
「編集者とは何なのか?」「あなたにどんなことを求めているのか?」
について、私の作家・ライター生活15年の経験を元にして
お話ししていきたいと思います。
※今後の記事の予定はこちらを参照願います。
【目次】凡人なのにプロ物書きを10年続けられる方法|後田良輔(うしろだりょうすけ)|ビジネス書作家 (note.com)
■そもそも編集者の仕事って何?
そもそも編集者が何をしているか?をご存じでしょうか?
面白い本や記事を作っている人と漠然と感じているだけではNGです。
孫子の言葉のように
相手の仕事内容をきちんと把握することから始めましょう。
編集者の仕事は大きく分けると5つに分類できます。
① 企画を立てる
どんな書籍や記事も勝手に誰かが書くわけではありません。
編集者が「〇〇したい」と考え、企画会議を通過させて世に生み出しています。すべての読み物は「編集者の企画」が鍵を握っているのです。
② 記事を作る
企画会議が通過したら、いよいよ文章を書いていくことになります。
ただし実際に文章を書くのは編集者ではありません。
書籍であれば作家に依頼。取材記事であれば、取材対象者と調整しライターと訪問。インタビューを元にライターが執筆します。
また写真が必要であればカメラマンを手配するのも編集者の仕事です。
③ 全体調整する
②で作った記事が出来上がって終わりではありません。
ここからが編集者の本番です。
企画内容をもっと面白くてできないかと考え、文章の流れや構成のチェック。細かいところでは文章にミスはないか?という誤植確認など、
まさに全体の編集作業が、彼・彼女らの腕の見せ所となります。
④ 入稿する
納得のいく原稿が出来あがったら入稿(印刷所・デジタル送稿)します。
その後、色味や紙質など、読者の手元にとどく形態としてふさわしいかを
確認し、改良を続けていきます。
⑤ 販売促進する
今の編集者は世に作品を送り出して終わりではありません。
書籍であれば、もっと売れるように何をすべきか?
記事であれば、もっと読んでもらえるためにどうすべきか?
など、作り上げたものが世に広まるための工夫や仕掛けを行うのも
編集者の仕事です。
■編集者はあなたの夢を叶える人ではない
上記のように全体像を洗い出すと編集者の仕事は多岐に渡り
大変忙しいのがわかったかと思います。
だからこそ、そんな忙しい彼・彼女らに
「物書きになりたい」「仕事が欲しい」と言うだけでは
うまくいかないのは必然です。
編集者はあなたの夢を叶える存在ではありません。
彼・彼女らはすべからくジャーナリストです。
「こんな情報があったら、もっと面白い世界になるのに」
「なんでこんな便利なものがあるのに知らないの?」
「あんなに面白いものは、もっと世の中に広めるべきだ」
課題の大きい・小さいはあるものの
編集者はみな良い物を知らしめるというジャーナリズムの観点で
仕事に取り組んでいます。
だからこそ、その気持ちに寄り添う必要があるのです。
■編集者の仕事を正しく把握するのがデビューの近道
「知る」と「分かる」は大違いと昔から言われています。
「知る」とは、単純に認識しているということ。
「分かる」とは、正しく認識した上で行動できるということ。
あなたが作家やライターになりたいなら
編集者の仕事が分かる人になる必要があります。
作家になりたいのであれば、
人が知らない企画やネタを持っている必要がある。
ライターになりたいなら、
ネタを持つ人から面白い話を聞き出す話術やそれを上手く文章に変換する
スキルが必要になります。
「私は作家・ライターになりたい!」という夢だけでは
前に進むのは難しい。
効率的に夢を実現させたいなら
まずは編集者の仕事を正しく把握し
彼らのニーズに合うアプローチをすべきなのです。
これから一緒に、その具体を見ていきましょう。
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