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お金でも健康でも地位でも名誉でもない…ハーバード大学84年の史上最長の研究が証明「幸せの絶対条件」

「幸せとは?」・・・若い頃はあれこれ考え悩みますが、年取ると自分なりの答えを見つけられると思います。また年齢によって幸せに対する価値観も変わります。だから、自分でも答えは一つではなく、人によって違っていても不思議ではありません。共通して言えることは、「幸せとは、形がなく、感じるもの」ということくらいでしょう。

これは、1938年ごろからハーバード大学の2年生268人とボストンの都心部の地区に住む456人の少年を対象にした調査研究です。

当初は調査対象者が白人男性ばかりだったので、途中から女子大の卒業生が加えられるなど一部変更されたりしましたが、基本的にこの調査は現在も継続されています。最初の対象者はいま70代から80代になっています。

なんと長丁場なのでしょう! 驚きますね。84年前から調査が始まり、しかも今も継続されているという話です。調査対象だった少年が大人になり、結婚して家族を持ち、生きている限り調査が継続されているそうです。

少年時代から70代、80代へと年を取るにつれ、幸せに対する考え方は変わっていて当然です。仕事や経済状況によっても変わることでしょう。どんな人間関係で生きてきたか、どんな別れがあったか、みんな違っているはずです。それらを長い年月に渡って継続調査している例はとても珍しいです。

いい大学に入っても幸せかどうかは分かりません。良いパートナーに出会い、子供に恵まれたとしても幸せとは限りません。人は生きていく上で、必ず浮き沈みがあります。良い時、悪い時、それらをどのように生き抜いてきたかによって、生に対する価値観が変わることでしょう。

苦しい期間も、夫婦は助け合い、夫が失業したときには妻が就職して家計を支えました。そうした、苦労をともに乗り越えた経験が、二人の信頼関係を培ったので、高齢になったいまもお互いがかけがえのない相手となっています。

別の幸せな対象者は、ハーバード大学出身でしたが、母を支えるため地元で高校教師になり、多くの教え子から慕われる教師になりました。

彼はつましい生活のなかで五人の子どもを育てました。子どもたちとともに過ごす時間を充実させるため、夏休みに一人ひとりの子どもと個別にキャンプをするなどの努力が実り、成長した子との関係は信頼と愛情で満たされています。

これらに共通しているのは「信頼と愛情」です。お金でも地位や名誉でもありません。信頼おける人と愛情ある中で過ごしていることが、幸せだと位置付けています。

若い頃はお金を追い求める時期があります。追い求めたからこそ、それが幸せの基準ではないと気付く時が来るのでしょう。大事なのは、追い求めたからこそ得た生き方なのかもしれません。

与える人 「小さな利他」で幸福の種をまく/坂東 眞理子 (著)


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