Ryo Sasaki

音楽理論の紹介や作曲、他の作曲家のアレンジなどをアップ 気になったものの勉強記録なども…

Ryo Sasaki

音楽理論の紹介や作曲、他の作曲家のアレンジなどをアップ 気になったものの勉強記録などもたまにあげている、気ままな人間です。

マガジン

  • 動画

    自身が作曲、編曲した作品をYouTubeにて発信したものをまとめたものです。

  • 楽曲解説集

    クラシック音楽の作品を解説していきます。 主に曲構成、和声などを分析しています。

  • 一歩進んだ音楽理論 和声学編

    和声についてのあれこれをご紹介していきます。

  • 楽曲解説集 ショパン

    ショパンの楽曲解説をまとめたものです。

  • 自作曲発表

    自身が作曲した作品を定期的にアップロードしていきます。 主にクラシック音楽です。 聞いていただけたら幸いです。

最近の記事

  • 固定された記事
再生

自作曲 トリオ・ソナタ ロ短調

急にバロック音楽を書いてみたくなったのでトリオ・ソナタに挑戦。 2つのヴァイオリンと通奏低音によるトリオ・ソナタです。 聴いていただければ幸いです。

    • チャイコフスキーによる和声書

      チャイコフスキー(1840~1893)が書いた和声の教本が現在日本語訳で手に入れることができます。 日本人ではおそらく芸大和声(和声 理論と実習)を手にする方が多いと思われます。この芸大和声を手にした方ならこの教本もすらすら読めると思います。 チャイコフスキーの和声論では、VIIの和音も普通に使用されます。芸大和声ではVIIの和音は第3巻になるまで登場しませんが、この教本では早い段階で登場します。 VIIの和音でよく使われる形体は第1転回形です。 これはなぜかというと

      • 再生

        自作曲 フルート四重奏曲 イ長調

        新作できました。フルート四重奏曲イ長調です。 編成はフルート、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロです。 聴いていただければ幸いです。

        • 雑記 名演奏家は今後誕生するのか

          現在活躍している演奏家たちが、後世に語り継がれるような名演奏家になるのだろか。 若い頃は技巧を売りにして活躍する演奏家もいるだろうが、年を重ねればいずれその技巧も錆びれていく。その技巧のカバーをするように若いうちから解釈、表現力に力を入れていた方が自分は良いと思う。 忙しい演奏活動のなかで大変ではあると思うが、音楽に深く向き合う時間を増やした方がいい。音楽は芸の一つ。芸に真摯に取り組んだ者が、いずれ名演奏家(あるいは巨匠)と呼ばれるような演奏家になると思う。これは芸と呼ば

        • 固定された記事

        自作曲 トリオ・ソナタ ロ短調

        再生

        マガジン

        • 動画
          17本
        • 楽曲解説集
          28本
        • 一歩進んだ音楽理論 和声学編
          49本
        • 楽曲解説集 ショパン
          10本
        • 自作曲発表
          28本
        • 一歩進んだ音楽理論 対位法編
          12本

        記事

          パヴァーヌ 嬰ヘ短調 楽曲分析

          今回はガブリエル・フォーレ(1845~1924)のパヴァーヌ嬰ヘ短調の楽曲分析をしていこうと思います。フォーレの作品の中ではよく演奏されるもののひとつで、創作活動中期における代表作です。ノスタルジックな旋律と印象的な和声、そしてわかりやすい楽曲構成が特徴です。では詳しく見ていきましょう。 1 概要作曲されたのは1887年で、この年にはレクイエムOp48(三大レクイエムのひとつ)も作曲されており、フォーレの創作活動中期における代表作の一つとなっています。元々はピアノ作品として

          パヴァーヌ 嬰ヘ短調 楽曲分析

          これまで扱ってこなかった和音の紹介 一歩進んだ和声学 Part 49

          今回はこれまで扱ってこなかった和音を一挙に紹介していこうと思います。 7の和音はII、IV、Vの和音においては既に紹介していましたが、ここではI、III、VI、VIIの和音における7の和音、またV諸和音の第5音上方変位、(〇)IV+6の和音付加第6音上方変位などをとりあげます。 1 I7、III7、VI7、VII7の和音I、III、VI、VIIの和音も7の和音の形で用いることが可能です。 これらの第7音は全て予備を必要とします。 また共通する事柄として、これらの和音は第2

          これまで扱ってこなかった和音の紹介 一歩進んだ和声学 Part 49

          モーツァルトの珍しい調を使った作品

          モーツァルト(1756~1791)の大半の作品は長調で書かれています。その長調の作品群のほとんどが7つの調で占めています。 その調はハ長調、ト長調、ニ長調、イ長調、ヘ長調、変ロ長調、変ホ長調の7つです。 一方で数少ない短調の作品においては、その主要な作品のほとんどがニ短調、ト短調、ハ短調で作曲されています。 例を挙げると、 ピアノ協奏曲のうち、短調である20番と24番は前者がニ短調、後者はハ短調です。 交響曲においては25番、40番がト短調で書かれています。 他にはピア

          モーツァルトの珍しい調を使った作品

          スケルツォ第2番 楽曲分析

          今回はショパン(1810~1849)のスケルツォ第2番Op31の解説をしていきます。 スケルツォは「おどけた」「冗談」という意味を持ち、ハイドン(1732~1809)が弦楽四重奏曲に取り入れたりしました。その後ベートーヴェン(1770~1827)によって交響曲のメヌエット楽章の代わりにスケルツォを導入し、以後の交響曲の基盤を形成しました。そんな中で、ショパンはこのスケルツォを独立した作品として4作品を作曲しました。スケルツォ第2番はショパンのスケルツォの中では一番演奏機会があ

          スケルツォ第2番 楽曲分析

          再生

          自作曲 チェロソナタ ヘ長調

          以前作ったチェロソナタを改作し、書き下ろしました。 https://note.com/ryosasaki0620/n/n5b4aad0b76f4?magazine_key=m8d8e3b7f81c4 第1楽章 アレグレット(ヘ長調) 第2楽章 エレジー ラルゴ(変イ長調) 第3楽章 フィナーレ プレスト(ヘ短調)

          自作曲 チェロソナタ ヘ長調

          再生

          メンデルスゾーンの交響曲

          突然ですがメンデルスゾーン(1809~1847)の代表作と聞いて、一番最初に思い浮かぶものはどれでしょうか? やはり、ヴァイオリン協奏曲ホ短調でしょうか。『夏の夜の夢』から結婚行進曲を挙げる方もいるかもしれません。ピアノ経験者でしたら無言歌『春の歌』も候補に挙がるでしょう。 最初に彼の代表作を挙げる時に、交響曲を挙げる方は意外と少ないのではないでしょうか。彼の遺した交響曲は弦楽のための交響曲が12作(他に交響的断章が1作あり)、フルオーケストラで書かれたものが5作残されて

          メンデルスゾーンの交響曲

          IIIの和音、VIIの和音など 一歩進んだ和声学 Part 48

          今回は今まで登場してこなかったIIIの和音、VIIの和音を中心に、これまで取り上げてこなかった和音を紹介していきます。 1 IIIの和音IIIの和音は基本形と第1転回形を使います。 上3声の配置は他の3和音と同様です。 IIIの和音はT和音に属する場合と、D和音に属する場合があります。 まずはT和音に属するIIIの和音の機能を見ていきます。 (i) T和音としてのIIIの和音 T和音としてのIIIの和音は基本形のみを使用し、後続和音はIVの和音、またはIIの和音第1転

          IIIの和音、VIIの和音など 一歩進んだ和声学 Part 48

          借用転位音など 一歩進んだ和声学 Part 47

          今回は借用転位音などを紹介していきます。 1 借用転位音とある内属和音における転位音は、その内属和音の所属転換の結果、主調の借用転位音となることがあります。 借用和音における転位音は、その固有所属調の転位音を使用します。つまり借用和音における転位音には、主調の音階の音(固有音)は使われないことになります。 上の例の場合、 aの和音は元々はII調から借用してきた和音なので、II調(ここではDマイナー)の音階の音を使用します。 bの和音は元々はIV調から借用してきた和音な

          借用転位音など 一歩進んだ和声学 Part 47

          全長転位音、2次転位、構成音の変位 一歩進んだ和声学 Part 46

          今回も引き続き転位音の話ですが、ここでは3つの事柄を紹介します。 全長転位 2次転位 構成音の変位 の3つを解説していこうと思います。 1 全長転位全長転位というのは転位音が和音の開始点に置かれ、後続する和音交替点で初めて解決することです。 全長転位音は掛留音として現れることが多いです。 全長転位音は基本的には復元解決します。 例外として 全長下方転位根音 全長上方転位第5音 は経過解決も可能です。 このことから第7音というのは 経過解決する全長下方転

          全長転位音、2次転位、構成音の変位 一歩進んだ和声学 Part 46

          速度標語、発想標語の話

          今日は速度標語と発想標語の話です。速度標語というのは、例えばAllgero、Andanteなど楽曲の大まかなテンポを伝える言葉たちで、発想標語というのは、例えばCantabile、Appasionatoなど楽曲の雰囲気、表現の仕方を示す言葉たちのことです。 これらの言葉はイタリア語から来ています。大体の作曲家はこれらの言葉を用いていますが、作曲者の自国の言葉を使っている場合もあります。例えばベートーヴェン、シューマン、ブルックナー、マーラーなどの作曲家はこれらの言葉に加えて

          速度標語、発想標語の話

          再生

          自作曲 交響曲変イ長調よりアダージョ

          自作曲の交響曲変イ長調からアダージョ楽章です。 他の楽章は現在制作中・・・

          自作曲 交響曲変イ長調よりアダージョ

          再生

          ノクターン第1番 楽曲分析

          今回はショパン(1810~1849)のノクターン第1番を解説していきます。第2番、第3番と共に作品9として出版された初期のノクターンです。第1番はそれほど複雑な構成をとっておらず、演奏も比較的容易です。その中でもミクソリディア旋法を使用するなど、創意工夫がこなされています。では早速見ていきましょう。 1 概要ノクターン第3番は1831~1832年頃に作曲された作品です。1831年というと、ショパンが故郷ポーランドを発ち、フランス、パリに活動拠点を移した頃です。第2番、第3番

          ノクターン第1番 楽曲分析