おれのツールドフランス🇫🇷day7 初めてのツール観戦
滞在地をグルノーブルから北に50kmだけ離れた街、シャンベリーに移る日。ツールドフランスの第13ステージの日でもある。
この微妙な距離をなぜ移るかというと、ツール観戦のための拠点の街として適切だと考えたからだ。今年に関しては、アルプスの主要な峠を走るならグルノーブル、ツールを観るならシャンベリーか、今思うとアルベールビルも良かった。
そしてツール観戦のために現地に行くには交通規制の関係でタイムリミットがあるので、
①朝イチで車を返す(最速8時)
②すぐに鉄道に乗り込みシャンベリーへ
③シャンベリーの宿にチェックイン
④着替えてグランコロンビエ峠へツール観戦(13時には着きたい)
という割とタイトなスケジュールになった。
とりあえず早起きはできたので朝カフェを☕️
車の返却が一番読めなかったけど、驚くほどあっさり終了。"これに乗れたらいいなぁ"と思っていた早めの電車に乗ることに成功。その分余裕を持ってツール観戦に行けるのでこれはでかい。
1時間ほど電車に乗ってシャンベリーに到着。
ストリートビューで見てなんとなく期待していたが、想像以上にヨーロッパ然とした綺麗でおしゃれな街だった。場違い感すら覚えた。
これはライドだけでなく、街歩きも楽しむしかない。
アパートは歴史を感じる裏路地にあって、オーナーはとても優しい方。早めのチェックインにも臨機応変に対応してくれた。
準備を終えて、11:30には宿を出発することができた。
シャンベリーから観戦予定地のグランコロンビエ峠の麓までは40km。登坂距離はそこから17km。
先導パレードの"caravan"が峠に来る15:30より前にポイントに辿り着けば沿道で見られるので、麓に14:00までに着けば良いと踏んでいた。余裕たっぷりだ。
前日がっつりライドをした割には体の調子もとても良く、非常に心地よく踏むことができた。暑いなりにもちゃんと動くように適応し始めていると感じた。
ブルジェ湖沿いの平坦を快調に進む。ここは"ブルイチ"とでも言えるんだろうか、サイクリングスポットでもあるようでかなりの数のサイクリストとすれ違った。
13:00には麓に到着。ツールにまつわる街のお祭り感を味わえて感無量だった。画面で見ていた遠い国の熱狂の中に今入ろうとしているのだ。
ただ、峠の入り口はすでに規制が始まっていて、なんと歩きでないと登れないと…これには参った。
いずれにしても水分とエネルギーは補給したかったので、出店で補給。
峠の別のアプローチも封鎖されていると聞いて、結局徒歩で行けるところまで行くことにした。
ただそれも、登り始めてすぐに規制。登坂区間の入り口で見ることになった。
上り坂の方が選手もばらけるので長く楽しめると思っていただけに、これにはがっくり。でも登り始めもまたペースが上がる見所でもあるので、気持ちを切り替えた。
居合わせ外国人サイクリストと。彼らも同じ思惑で来て、同じオチでここにいた。
caravanが来るまで1時間、そこからプロトンが来るまでさらに1時間。2時間炎天下で立ちで待つのはしんどいかと思いきや、定期的に来る大会関係者のもてなしと周りの方との交流であっという間に時間は過ぎた。
いよいよCaravanが来るとその場は大盛り上がり。多額の広告費を出しているであろう企業がこぞって特別デザインの車で試供品をばら撒いていた。次から次に来るので全く飽きない。ディズニーのパレードみたいな感覚さえ覚える。
これはある意味ツール現地観戦最大の醍醐味だと思った。沿道の観客もこれを楽しみにしている面あると思う。
caravanが通過して再び待ち。炎天下で周りも少しお疲れムードが流れていた。
自分はネットサーバの都合でJSPORTSの中継が見られないので、選手の動きは公式サイトを見るしかない。
少しずつ迫り来るプロトン。15名くらいの逃げとメイン集団という形だった。
平均速度と現在地から、観戦ポイントにどれくらいで来るかどうかは計算できる。あと数分だ。次第に撮影のヘリコプターの音が聞こえて、再びその場は盛り上がり始める。
下の方で歓声が沸き始め、先導バイクが来て…いよいよ選手が来た!ここは逃げ集団だ。
とにかくアレー!と叫んでいた記憶。カメラに映像は残しつつも、肉眼に選手を焼き付けるようにした。
暑いのもあり、選手の全身は汗で濡れているのがまざまざと見られた。映像では見えないポイントだ。通り過ぎるのはほんの一瞬だったけど、その一瞬で感じられる気迫は凄まじいものだった。
2分ほどしてメイン集団。100人以上の集団なのでまたさらに迫力がすごい。登り口で掛かるポイントでもあったため集団がばらけ始めているようだった。前の方にはマイヨジョーヌのヴィンゲゴー、ホワイトジャージのポガチャル、マチューにワウト、サガンなど、映像で見ていたスターだらけだった。
縦に伸びていたので、思ったより長く選手を見ることができた。おそらく映像には映らない最後尾の選手たちも。千切れていてもみんな速い…
初めてのツール観戦。何十時間もかけてこの地に行き、さらに何時間も待って、選手を見られたのは正味5分ほどだった。でも一生忘れないくらい濃く、選手の気迫に感動した5分だった。
観戦が終わってからは自走でシャンベリーへ。行きと違う道で帰ることにした。このタイミングでスマホのバッテリーが切れてしまったが、ブルジェ湖を見下ろす峠道の景色がまた素晴らしいものだったのも忘れられない。
無事にシャンベリーに戻ったら街歩き。せっかくおしゃれな街なので。
夜は部屋でパスタを作るだけの簡素な。今回のホストはちょいと神経質で、あまりキッチンを自由に使わせてくれないのが難点。この際だから、今後は外食を楽しむか。
翌日は予定なしのフリーday。シャンベリーの街を楽しむとしよう。
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