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推しの庭。

日本には数多くの庭園があります。現代日本一は?と聞かれれば島根県にある「足立美術館」をあげられる方も多いと思います。しかし古くから作られた数多くの名庭園があるので、日本一を決めるのはとても難しいです。

そして庭というものをどこまで広げて考えていいかによって、解釈が変わってきますが、国立公園も公園というジャンルにおいては庭ですし、お寺や神社も参道や敷地もすべて含めて庭と考えるかによっても変わってくると思います。

私の庭の定義は「意味を持たせた空間」だと考えているので、国立公園、お寺や神社の敷地内でも何かしらの意味を持った個所は庭の定義に当てはまると思っています。そのため植物が無くても庭たりえると考えます。

では私の推しの庭はというと「ディズニーシー」です。

シーの素晴らしい箇所は色々あるのですが、まずは動線の設計の上手さがあると思います。場面を変える所はカーブになっていたり、トンネルになっていたり、橋がかかっていたりします。そのため視点の誘導がうまいので気がつくと急に別の世界に来ているように思ってしまいます。特にポートディスカバリーからロストリバーデルタへの導線は秀逸だと思います。

さらに各パートの色合いやデザインのバランスも考えてシームレスにエリアを移行できるようにされていると思います。できて間もなくの頃のロストリバーデルタからアラビアンコーストへの移行はとてもきれいだったと思います。しかしジャスミンのフライングカーペットができたせいで、いきなり場面が変わってしまったのが悲しいです。

そしてメディテレーニアンハーバーから望むプロメテウス火山は非常に大きくメディテレーニアンハーバーは広く見えます。ここは遠近法が非常にうまく機能していて、実際に歩くと思ったより早く火山まで到着します。広く見せることによって開放感を演出し、後ろは海なので空が広いためさらに広さを演出しています。

そしてシーの数ある傑作の箇所の中、私の好きな場所はミステリアスアイランドにある数々の滝です。実際の滝から型を取りFRPで再現したらしく、その為今までのような石を組み合わせた滝ではなく、大きな一枚岩での人工滝を作っています。そういった取り組みは、日本の庭の歴史を変えている場所だと思うのですが、庭目線の話はなかなか聞かないのが残念です。

ディズニーシーは日本庭園でも利用されいている技術である「借景」も使用しています。アメリカンウォータフロントでは多くの箇所で、背景の海が見えることを利用しています。例えばケープコッドでは本物の海が見える箇所に灯台や街並みがあることによって、ディズニーシーが本物の海とつながっていると思い込んでしまいます。

私の推しの庭ディズニーシーは6月から新エリア「ファンタジースプリングス」が解放されます。新エリアは混んでいてアトラクションに乗るのも大変だと思います。
新エリアも緑や花も多く使われ、数多くのギミックが使用されていると思います。庭を見に行く感覚で新エリアに遊びに行ってはいかがでしょうか?