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自己紹介(2023年6月29日更新)

note概要:「今や、「旅情」そのもののリアリティが希薄化している―。」
文筆家/アートディレクター/産業カウンセラーの筆者が送る、旅、時間、場所、記憶…をめぐる読み物あれこれ。

 これまで20年近く、あまりフォーマットにこだわらず、様々な場所で原稿を書いてきたが、案外ネット上で公開される原稿というのは書いてこなかったような気がする。

 自分の中には、ライフワークと呼べる太いテーマがあり、枝のような興味関心にこれを仮託するようなスタイルで原稿にしてきたが、その中で「旅」に特化した原稿を一箇所に集めておこうと思い立ち、一度HPのようなもの−「旅情奪回」−を立ち上げた。しかし結局、これまたプラットフォームが散漫になる気がして、「旅」絡みはもとより、よりカジュアルに、自由に、単にアーカイブとは違う形で原稿を上げていく場所としてnoteにそれらを集約することにした。

 さて「旅情奪回」というタイトルは、今から10年ほど前に本を書いた時すでに頭にあった言葉で、何らかの形でこのコンセプトにコンテンツを与えたいと思ってきた(旅行記の企画にしようとしたこともある)。特に、「奪回」という言葉にこだわってきたのは、記憶でも思い出でも故郷でも、自然に失ったものより無理矢理に奪われたものならば、どのような方法を使っても取り戻したいような、放っておくこと能わざる「何か」があるといつも考えてきたからだ。そして「旅情」もまた、無自覚なまま自然と失った側面とともに、世の中の変化の動乱に紛れて、いつの間に略奪されてしまった部分が大いにあるのではないか、という気がしてならないのである。我々が失った「旅情」とは、一体どのような風味風合いだったのだろう。

 「旅情」の痕跡を、日常の中の「旅の記憶」に探りながら言葉を紡ぎ、そのニュアンスを感覚していただける、そんなnoteにしていきたい。(了)

太田 圭 プロフィール:文筆家/アートディレクター/産業カウンセラー。学生時代から音楽誌で評論、特集、コラムなどを執筆開始。以後、社会、美術など多方面で執筆活動。著名人、タレント、文化人、専門家ほか、現在、インタビューを行い活字になった人数は2000人を超えている。主な作品に、共著『R&B/HIP HOP DISC GUIDE』(BIP刊/出田圭監修)、『何のために生き、死ぬの? 意味を探る旅』(地湧社)、執筆協力/翻訳協力に、アンドリュー・カトロッフェロ著、寿福真美訳『暁のフクロウ—続・精神の現象学— 叢書ウニベルシタス』(法政大学出版局)、『もっと気楽に本をつくろう!』(個人書店刊)、アート関連に渡辺おさむ東京初の個展『マリア様が見てる』ギャラリー挨拶文・紹介文・ほか展覧会向け挨拶文、富永成風『祈りという呼吸』、水野竜生「犬でもわかる絵画」(アートワーク集:『Ryusei Book』)、浅香能弘『KABUKIMON』(随筆・評論。日英翻訳あり。翻訳は、村上隆のカイカイキキを担当されている翻訳家による)など。
国内外を問わず旅が好き。日本全国各都道府県を、五年かけて「日帰り取材」した経験を持つ。東京都在住。好きな食べ物:はプリン、ハンバーガー、タコス。

研究テーマ:
「人種的アイデンティティと視覚文化:ブラックスタディズ」
「肖像画の視線とのまなかい−作家の自意識/自我との相剋:作品鑑賞の質の変容」
「視覚文化偏重におけるポルノグラフィーの様相分析と五感化するポルノグラフィーの可能性」
「カトリシズムにおけるメディア機能の考察:聖書、聖画、聖人と奇跡」
「自己愛福祉論:聖セバスティアヌス的自己犠牲の現代的地平」

ブログ:『或る文筆家の備忘録』                   Facebook:https://www.facebook.com/kay3ota

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