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なんで修行し終わった技術のあるカメラマンに売れていない人が意外と多いのか

まずは一言。僕もその1人だと思う。
うまく行っている部分もうまくいっていない部分を足して割ったらまあ食べていけるけどこの先怪しくない?と思わざる得ない。

そして僕の周りのカメラマンさんたち。
他ジャンルの写真の良し悪しはよくわからないが基本パッと見での判断だと仮定して、いい写真撮ってるなと思う人が必ずコンスタントに仕事をしているかといえばそうではない人もいる。すんごい余裕な人もいる。学生アルバイトの賃金レベルでやっている人も少なからずいるかも知れない。(これは直接聞けない)

技術があるのに実績があるのにいいポートフォリオ持ってるのに何でこんな状況になるのか。
基本的に3つに分けられると思う。

1.営業活動に問題がある
うまくいっているカメラマンは独立前のクライアントを引っ張ってこれた方やアワードの受賞をうまく活用できた方、そしてなによりそれらがなくても大半の方々はしっかり営業活動をしていることだと思う。属人的仕事なので人柄や技術などが口コミで広がることはもちろん、定期的な活動実績の報告を兼ねて営業先に売り込んでいるはず。またはSNSなどの有効的な更新やリアル展示活動など。これらをしっかりやっている人はちゃんと仕事が来ているはず。

2.そもそも営業のやり方がわからない
独立前にちゃんと働いていたところの営業活動やクライアントとの付き合い方、その結果の新規顧客獲得率と実リピート率をどうにかして知っておくべきだったことをしなかった。
カメラマンとしての技術や付き合い方は知っているが、経営者としては全く学んでいない状態もある。技術が身につけば何とかなることはない。

3.見せ方がわからない
既に実績のある仕事をある程度積み重ねているがコンスタントに仕事がない状態。
自分自身や写真に対しての見せ方が売り方がわからない。
ビジネス業界でよく聞く、見せ方を変えたら売上が上がった話があるがカメラマンの場合はまず自分自身の見せ方を考えないといけない。
これは自身のディレクションやブランディングに関わってくるところ。

もうお気づきかと思うが、売上が上がっているのは新規顧客が一定数いてリピート率が高いとコンスタントに仕事がある状態となる。


僕はというと
ありがたいことに前事務所の方のご紹介や知人友人からのご紹介で生き残って、今現在ゆっくりと死に向かっている。
紹介という名の運営業。これはベースとなる売上がないと信じすぎてはダメだと痛感。年間撮影回数が少ない(ある程度の高額撮影をおこなっている)場合、クライアントの業績の良し悪しで仕事の数が減ると一気にジリ貧になる。
経験上、年間の仕事の数が1クライアントからの報酬が売上の30%を超えないよう(理想は20%ぐらい)しっかり分散させることをお勧めしたい。売上の50%とかを1クライアントで占めていて急にカメラマンを変えられたりしたら詰んでしまう。


今後の方針
低賃金は断るもしくは了承してくれるなら僕より経験の浅いカメラマンに流すようにする(これはアドバイスいただいた)
仕事が減るが仕方がない。
これはギャランティを守ることと、知ってもらうこと。ブランディングにつながるらしい。
一番大事なのは、若いカメラマンに仕事を振れることだと思う。教育につながる。これは大きいこと。

独立前の事務所は小さい事務所でボスが1人で撮影していた。90%以上。そして事務所を退職する最後の一年くらいは10件ないくらいの撮影をさせてもらった。
ボスは素晴らしい技術を持っていたけど、申し訳ないけど、教育という面は特に力を入れていなかったことがわかる。まあ1人でやってたんやから気づけよと言われそうだし、扱いにくいやつだなと思われていたかもしれないし…

僕はチームをつくりたいし、アシスタントを3年、4年とやり続けるのは経験上正直つらい。
大学卒業して、そこそこの企業(自称)に入って、辞める時にカメラマンとして独立する覚悟を持って写真学校に入ってやってきた僕でもきつかった。アシスタントの最後の方はストレスで蕁麻疹が出てたぐらい。撮らせてくれ〜撮らせてくれ〜と思いながらアシスタントしていた。

(ちょっと愚痴をこぼしてしまったけど…)

なのでギャランティが一定より下回ると他のカメラマンに流して、クライアントの付き合い方から技術や立ち振る舞いを実践で学んでもらえることは教育的にもギャランティを守ることにもそして、ブランディングにもいいと教えてもらったので実績する。

SNSの更新もルーティーンにしてしっかり実績を積み上げていくことを決めた。これは時間がかかるけど、いままでやってなかったんやから仕方がない。やるしかない。


伝えたいこと

SNSについて
アシスタントの頃、はたまた写真を学ぶ学生だったころからやっておくことを強く強くおすすめしたい。
理由は自分の歩みの記録をしてブランディングにつなげていける。紆余曲折もあっていいし、意識してカメラマンになっていく自分の姿を素直にちゃんとプラスとマイナスの感情もしっかり表現してやってほしいと思う。将来カメラマンになった自分を見つけてくれたクライアントが投稿をさかのぼって見てくれた時に昔からやってるな〜と思ってもらえたら信頼につながる。
ちゃんとやっていることや実績をアップすること。このラーメン美味しい!とか全体の数パーセントでいい。

SNSの選択はどうするのか?
特性を理解しよう。
FBとInstagramは売ることを得意としている。
TwitterやTikTokは拡散が得意。
いいねの数が違うから理解しやすいと思う。
まずは更新が一番楽なものを使ってみて決めて欲しい。そこをメインにして慣れてきたら増やせばいいと思う。しんどいからね。


独立すると営業が必ず必要になる
独立時点で20とか30のクライアントがいるのはレアケースでそんな話は聞かなくていい。しかもそこから広がるかどうかは別の話。
既に独立されている方にはSNSにきちんと実績をアップし続けることから始めるしかない。あとは当然の数による営業力。そしてもう最近はディレクションできるカメラマンじゃないと仕事が続かないというのは忘れないこと。どう撮ればいいですか?は禁句。ちゃんと提案しよう。おのずと写真も上手くなっていく。

全部ブーメランで自分に返ってくる話だったけど、3年前の自分に伝える気持ちで書きました。
口コミや紹介だけで右上がりだったことに余裕を持ちすぎた…一緒にちゃんと営業しよう!

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