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人は案外、他人の業務量がわからない #1203

お元気ですかー?
今日は「人は案外、他人の業務量がわからない」というテーマでお話しします。
長年の人材派遣営業での経験の中で、企業と労働者の間に生じる様々な行き違いを目の当たりにしてきました。その中でも特に多いのが、業務量に関する誤解です。

業務量に関する行き違いは多い

人材派遣営業として働く中で、多くの労働者と企業の間で業務量に関する行き違いを見てきました。例えば、派遣先企業の従業員から、どんどん仕事を依頼されていて、快諾していた派遣スタッフが、実際にはすでにキャパシティを超えて働いているという状況が少なくありません。このような行き違いは、派遣スタッフにとってストレスや悩みの原因となり、結果としてパフォーマンスの低下やメンタルヘルスの問題に繋がることもあります。

一方で、企業側からすると、派遣スタッフどころか、自社の従業員同士でさえ、業務量を正確に把握し合うことは難しい場合があります。特に、複数の部署にまたがるプロジェクトが増えている昨今、個々の業務量を細かくチェックするのは現実的ではありません。そのため、企業側も意図せずに従業員に過剰な負担をかけてしまうことがあります。

大した意味はない

こういった行き違いを紐解いていくと、自分に仕事の依頼があると、「自分にしかできない仕事だから」とか「自分がやるべきだと思われているから」と感じてしまい、断ることさえ頭になかったと言う方が多いです。とにかく自分がやるべきであると認識していて、断ろうものなら「仕事ができない」と思われるとさえ想像しているのです。しかし、実際には、依頼をしている側にとってその仕事を誰がやるかをそこまで真剣に考えている状況は稀です。

例えば、かつて担当させていただいた派遣スタッフのAさんは、毎日のように追加の業務を頼まれていました。Aさんは「自分がやらなければならない」と思い込み、全ての仕事を引き受けていました。
業務量が多すぎてツラいと相談をもらったため、派遣先担当者へ相談することを提案しましたが、期待を裏切ることになるのが嫌だと、評価を下げたくないと相談の後も懸命に業務を受けていました。
しかし、ある日、Aさんが体調を崩して休んだ際、気がついてしまったのです。自分がいなくても誰かが代わりに業務をやってくれると言うことに。
当たり前ですが、Aさんに頼まれていた業務は、他の方でも対応可能なものであり、Aさんが特別に選ばれていたわけではないのです。
復帰して、休んだことを謝罪するも、いつもと変わらぬ職場が待っていたことにAさんは驚いて、同時に落胆を感じながら派遣先へ業務量が多かったことを相談しました。

このように、自分に依頼があるからといって、その仕事が特別に自分にしかできないものとは限りません。思い込みすぎて抱え込むのは業務量における行き違いで最も多いパターンです。

他人の業務量はわからない

実は、他人の業務量を正確に把握することは、実際には非常に難しいです。
僕はマネージャーとして、部下の業務量がパンクしないようにコントロールするために、「業務が多い!」「困ってる!」と言いやすい環境を整えることを心がけています。逆言えば、言いやすい環境を作るしかないくらいに、こちらからメンバーの業務量を把握することは難しく、メンバー自身が声を上げてくれないと見落としてしまうこともあるのです。

例えば、先ほどのAさんの例でも、Aさんが休んだ時でさえ、業務量が多すぎたと理解した人はおらず、復帰後に業務量が多いことを相談して初めて、その事実を派遣先企業側の従業員が理解したのです。

マネージャーでもない、先輩や後輩、社員と派遣社員といった関係では、業務量を把握するのはさらに難しくなります。

声をあげよう

業務量の把握ができていない以上、業務量が多いと相談すれば助けてもらえることが多いです。実際には、これくらいは仕事してもらわいと困るなどと考えて指示があることはないのです。
いつも快く仕事を受けてくれるからという理由だけで仕事がたくさん舞い込んできる方が普通なのです。

想像以上に自分の業務量を誰も把握していてくれないのであれば、業務が多いことを伝えることは、自分自身の健康と仕事の質を保つために非常に重要な行為になります。
求められてもいないのに自分の限界を超えて働くことは、もったいないどころか害でしかありません。業務量が多いと感じたら、早めに声を上げて、周囲に相談することをお勧めします。

最後に

前提として、他人の業務量を正確に把握することは非常に難しいという現実を認識することが重要です。一度マネージャーをしてみれば、ホワイトカラーの業務量の把握がどれだけ難しいか理解できると思います。(僕が苦手なだけだったらごめんなさい!)
だからこそ、一人ひとりが無理をしないようにすることが大切です。もし業務が多いと感じたら、遠慮せずに声を上げましょう。それが結果的に自分の健康を守り、仕事の質を高めることにつながります。
思い込みから仕事を抱え込み、すり減っていく人をたくさん見てきました。
せっかく誰かのために仕事をし、みんなで手分けして世の中を作っているのです。誰かの多大な無理の上にある現実なんて悲しすぎます。
自分を大切に、お互いに頑張っていきましょう!

では、また!




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