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【読書感想文】教養悪口本

こんにちはー!
今日のnoteは「教養インテリ悪口本」の感想です。


読んでることを人に言えない

今回、(ものすごい葛藤と共に)ご紹介したいのが、堀元見さんの本「教養インテリ悪口本」です。

堀元さんは、ご自身ではインターネット芸人を名乗られていることが多いように思うのですが、この本の著者紹介によると、「(たぶん)世界で唯一のインテリ悪口専業作家」とのことです。

とのことです。って言いましたけど、何を隠そう僕は堀元さんの大ファンでして、「堀元見の、炎上するから有料で書く話」という有料noteの購読者でもあります。そして、このnoteが堀元さんの悪口専業作家としてのメインコンテンツです。

・・・何を隠そう・・・って言いましたけど、本当は隠してるんですよ。
だって、おかしいじゃん。お金払って悪口読んでるの。
「最近の僕の楽しみは、毎週月曜日に更新されるこのマガジンを読んで、堀元さんと陰口をたたいた気持ちになることです!」とか、やべぇ感じがしすぎて言えない・・・
あと、このマガジンの購読者限定のサークル、性格が悪い人たちが底意地の悪い話をするサークルにも参加してます。しかも特に発言はしないで、ヌメッとした目線で皆さんの底意地の悪い話をひたすら読むという一番性格が悪そうな参加の仕方をしています。

ですので、この「教養インテリ悪口本」も、人知れず読み、悪口本というよりは陰口本として活用するという不健全(ある意味で健全)な楽しみ方をしようと思っていました。

そもそも、堀元さんは、オンラインサロンとかNewsPicksとかに、本当に底意地の悪いツッコミを入れる記事を書いたりしていて、僕の周囲との相性も最悪です。絶対にファンであることがバレてはいけない

↑こちらの記事は、爆笑しすぎてちょっと漏らしました。できればお手洗いに行ったあとで読むことをおススメします。特に電車の中とかで読んではいけません。僕は5回目くらいに読んだときでも、声を出して笑いました。


あと、ビジネス本を100冊読んで、それを本当に実行するという、「リゲインを飲んで、24時間戦えるか試してみた!ついでに、有効成分についても調べてみたよ!!」みたいな底意地の悪い企画を実行したりもしています。

・・・ダメだよ!それは!!
ビジネス書は精神安定剤なの!時に安心したり、時に励まされたりしながら読むものなんです!!そして、どんなに優れたビジネス書でも2週間もすれば効果は0になるので、また新たなビジネス書を摂取するんです。
そんなの、そのまま実行していいわけないじゃないですか!絶妙に実行できないようにデザインされて・・・あぶねぇ!!堀元さんのせいで、僕の道徳貯金がいよいよ赤字の極みになって、性格の悪さが家の中に納まらずに表に出そうになりました・・・!
あっ、道徳貯金が赤字になると、家で人種差別してしまう話は、「教養インテリ悪口本」の129ページを読んでください。僕は心当たりがありすぎて胸が痛くなりました。

もちろん、素晴らしいビジネス書もたくさんあります。それに、どの本にも、気づきや学びがあります。何よりも、読んだことを実行することが大切です。もちろん、堀元さんのような実行の方法は間違っています
・・・おっと、アリストテレスの講義の冒頭みたいになってしまいました。
こいつ、何言ってんだ?と思いました?これがインテリ悪口です。ぜひ、「教養インテリ悪口本」の96ページを読んでみてください。

とにかく、ビジネスパーソンとしても、堀元さんのファンであるということはマイナス要因なのです。
そんな理由で、僕はこれまで、ファンを公言しませんでした。数カ月前(ファン歴は超にわか)に村作りをやめるブログに遅ればせながら出会い、そこから有料noteをさかのぼって全部購入するくらいのファンにも関わらず。


本ってエンターテイメントなん(でもあるん)だぜ!?

壮大なアリストテレスの講義の冒頭(「教養インテリ悪口本」96ページ参照)をしてまで、なぜ「教養インテリ悪口本」の感想を書くのか?それは、友人へこの本をプレゼントしたのがきっかけです。

実は、今このnoteを書いている間、堀元さんが、サイン会をしています。
それに参加してみたくて、読む用でAmazon予約、サインしてもらう用で本屋さんでそれぞれ1冊購入しました。我ながらファンの鏡です。
ただ、結果としてこのサイン会に応募することをしませんでした。

3歳児と0歳児がいる我が家では、土日の旦那の仕事がそれなりに存在します。
できれば、奥さんにはなるべく休んで欲しい・・・そんな中、日曜日の夕方に行われるサイン会に行く・・・
いや、行ってもいいんです。奥さんに言ったら、快諾してくれます。たぶん。
悪口本を書いた著者のサイン会に行くと伝えることで、余計な心配をさせる可能性はありますが。それさえ、普段の僕の言動から、「とうとう本物の悪口スト的なものでも目指すのかな・・・?」と思われるだけかもしれません。
・・・なのですが、なんか結局言い出せなくてw
僕がいない間に、0歳児が泣き止まなかったりしたら、「今、旦那は悪口で生計を立てている人のサインをもらいに行っているのか・・・」と思うわけです。
そう考えると、タイミングと堀元さんの生業の相性が悪い気がして、見送りました。そして、先ほど、0歳児のおむつから2日間出なかったうん〇が大爆発して、てんやわんやした時に、心の底から見送ってよかったと思いました。

で、サイン貰わないことで、一冊余ったわけです。
僕は、この一冊を友だちにあげることにしました。僕の友だちの中でもバツグンに性格が悪いのに、悪口スキルは異常に低い男に、プレゼントしました。
この本を読んだら、普段から「キモ・・」「はげ!」「死ね!」とかしか言ってない自分を反省してくれるかもしれません。

そして、先ほど、その友だちから感想が届いたのです。その内容は・・・
これって、どんな時に役に立つの?
でした。

・・・・・・

この本を手に取ってくれた知性とユーモアをお持ちの皆さんも、きっとそれができるだろう。不毛な戦争から距離を置いて、日々のイラつきを面白がってやり過ごすことができるだろう。この本がその一助になれば幸いだ。

教養インテリ悪口本」
あとがきより

・・・・・
・・・・・
僕も知性ないから、無理だと思った。わかるよ。
僕も、改めて聞かれると、何に役に立つのかよく分からない。


友だちに言われてハッとしたのですが、堀元さんくらいの知性と教養があれば、応用編みたいな悪口思いつきそうですが、僕らの教養だと、「あいつ、ドン・キホーテだな!」とか「昭和のオッサンみたいだ」みたいなことしか言えなくて、ただのショボい例え悪口にしかならないので、常に堀元さんに隣で悪口考えてもらわないと効果は持続できなさそうです。

それなら・・!と、本に書いてある使用例を実際に試してみたらどうなるでしょう?
例えば、僕が好きな悪口を1つご紹介すると、「パリティビットが意味をなさない品質」というものがあります。(「教養インテリ悪口本」49ページ)
これは、コンピューターが想定している間違いを回避するための機能であるパリティビットという存在を利用して(詳しくは書籍を読んでいただきたいです)、想定を超えるくらいの低品質なモノに対して使う悪口です。本当に、底意地が悪くて震えますw
全ての悪口の解説の最後に、使用例があるのですが、この悪口の使用例は、

「高橋さんが自信満々に提出してきた企画書、どうだった?」
「う~ん・・・・・なんというか・・・・・パリティビットが意味をなさない品質って感じ」

教養インテリ悪口本」55ページより

というものです。

・・・・いや、この後!この後どうするの!?
インテリ悪口というコンテキストを共有できていない状態でこれを言ってしまったら、言った側もダメージを負いますw
「え?パリティ・・・?えっ?なに?」とか言われて、何と説明するのでしょう。
教養インテリ悪口本」というのがあってね・・・と説明するのは企画書を提出するようなビジネスパーソンにとってはリスクです。余程丁寧に説明しないと、気持ち悪い本を読んでいるやばいヤツと思われてしまいます。
一方で、まるで自分が思いついた悪口のように解説したとしても、教養をひけらかす嫌なやつだと思われるか、とにかくキモイと思われるかの2択です。あと、自分が思いついたみたいに話した後、相手が「教養インテリ悪口本」の読者だったことが判明した場合は本当に恥ずかしいという問題もあります。

長々と意味のないことを書いてしまいました。
僕が言いたいのは、この本はエンターテイメントであるということです。
純粋にインテリ×教養という世界観に浸り、ひたすら爆笑する本であるということです。
そして、自分の性格の悪さを無自覚に笑いに昇華しつつ、結果的に日々のイラつきを面白がってやり過ごすことができるかもしれないというものです。

ビックリするほど当たり前のことを言っていますが、僕たちのようにアラフォーのオジサンになると(少なくとも僕は)、読書という行為が、何かを得るための行動になってしまいます。仕事で必要な情報を集めたり、精神安定剤として、7つの習慣の焼き増・・もとい、似たような教えであったとしても何度も摂取したりするお薬になってしまうのです。

実際に、僕の読書感想文は、「本の紹介→本を読む前→読んだ後に行動することにしたこと」というフォーマットになっています。


そうなんです。この友人にも、自分にも、本というのはエンターテイメントなん(でもあるん)だぜ!?ということを伝えたいと思ったことが、壮大なアリストテレスの講義の冒頭をしてまで、なぜ「教養インテリ悪口本」の感想を書いた理由です。
きっと、タイトルを見ても、立ち読みをしても、「何に役に立つの?」って思って、自らこの本の良さを半減させてしまっている人がいるのではないでしょうか。そういう方にも本というのはエンターテイメントでもあるということを思い出していただき、インテリ×悪口という読書体験を是非、味わってほしいと思っています。

小説というエンターテイメントを楽しむような余裕がなくなっているアラフォー世代に、村上春樹さんを読み、口に出して「やれやれ・・・」って言ってしまっていた、16歳の頃のことを思い出して欲しいです。村上春樹さんの読後感とは全く違うけど、この本には読んだ後で、「悪口を言わなくなり、教養を大切にしようと思う」という道徳貯金を黒字にする(教養インテリ悪口本129ページ参照)的な効果があります。


プレゼントした友達には、先決問題要求の虚偽教養インテリ悪口本163ページ参照)から逃れて、純粋にエンターテイメントを楽しんで欲しいと願います。
そして、ここまで読んだことで、興味が出てきた人も、ぜひ、読んでみてください。


最後に

今回、教養インテリ悪口本をおススメした理由がもう1つあります。
この本は役に立たない!みたいなことを言ってしまいましたが、使用例が実践できないものなのは、堀元さんとしては狙い通りというか、織り込み済みだと思います。だって、使用例、全て面と向かって言ってるんですよ。無理でしょ!

今のところ、このインテリ悪口というものは、インテリ陰口として、分かっているもの同士でしか成立していない気がします。対面でインテリ悪口を楽しむのは、説明が必要になる上に、説明したとしてもダメージを負いかねず、実践には耐えられないものとなっているように見受けられます。
この状況を脱し、インテリ悪口が本当に争いやイラつきをなくしていくには、インテリ悪口が広く、市民に受け入れられる必要があるように思うのです。
そんな意味でも、僕のnoteを読んで、誰かが「教養インテリ悪口本」を読んでくれたら、なんだかとても嬉しいです。
ぜひ、読んでみてください。めちゃくちゃ笑えるので。

あと、余談ですが、教養インテリ悪口本を読んでしまうと、インテリの仕入れ先が知性に支えられたものではないことがバレてしまうので、あまり広まっても困るというパラドックスがあることが、インテリ悪口の普及にブレーキを掛ける気がしませんか?(誰もが、インテリ悪口をオリジナルで作れる教養は持ってないし、急には身につかないので)堀元さんはどのように考えているのでしょうか。この現象にも名前とかつけていそうで、聞いてみたいです。(そもそも、そこまで広めようと思っていないかもしれない)

さらに、余談ですが、↓記事をキッカケとして

『ビジネス書って同じことばっかり書いてない?100冊読んで検証してみた』的な本の執筆をなさっているようで、その様子をYouTubeでプロセスエコノミーしてくださっています。
そこで、以前僕が読書感想を書いた、夢をかなえるゾウが普通にボコられてましたw


だから、ダメなんだって!そういう読み方する本じゃないから!

自分のnoteを読み返してみたら、

僕も「死ぬまでにやりたいことリスト」を作ってみようと思いました。

僕のnoteより

って書いてありましたから!作ってないですから!!
その時は、作ろうと思ったけど作ってないんです。だけども、元気になるし、いくつかの当たり前とも言える教えを実行して、少しは人格がマシになるのです!(たぶん)
それがビジネス書の効果です!成分を細かく分析したり、出典を漁っちゃダメ!あと、クリシェ(フランス語で目新しさのない常套句のことらしい。やめてあげて欲しい。)じゃないビジネス書とか、逆にビジネス書失格だと思いません!?
(余談の上に余談ですが、クリシェって言う言葉、魅力的ですよね。ボキャブラリーをスタックで管理している教養インテリ悪口本103ページ参照)僕としては、使いたくて仕方なくなる言葉です)


・・・・あー、『ビジネス書って同じことばっかり書いてない?100冊読んで検証してみた』的な本、楽しみです!YouTubeもいつも爆笑していますw

では、また!



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