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Yappliでユーザーポータルサイトを立ち上げた話

はじめまして。ヤプリでコミュニケーションデザイナーをしている妻鳥(めんどり)です。カスタマーサクセス本部にて、主に顧客体験の向上に向けた取り組みを担当させていただいております。Twitterはこちら

《簡単な経歴》
2013.2〜2018.3:広告代理店でグラフィックデザイナーとしての経験を積む
2018.4〜2022.1:Sansanにてカスタマーサクセス部のデザイナーとして、クライアントの利用継続を促すためのコンテンツ施策に携わる
2022.2〜今現在:ヤプリのカスタマーサクセス本部にて、顧客コミュニケーション・カスタマージャーニーの設計など、コミュニケーション戦略としてカスタマーマーケティングに従事

かれこれ4年半ほどカスタマーマーケティングの業務に携わっております(2022年11月現在)。今回は先日リリースしたユーザーポータルサイト「Yappli Port(ヤプリポート)」ついて社内外でよくお話しする機会をいただくこともあり、せっかくなのでnoteにまとめることにしました。

ユーザーのみ閲覧可能となっているため、ページの詳細は改めてご紹介させていただく予定です。予めご了承いただけますと幸いです。

2度目となるポータルサイト施策

既存顧客向けのポータルサイト施策に関わるのは2回目となるのですが、初めて運営に携わったのは、前職Sansanの「Sansan Innovation Navi」というサイトとなります。
ユーザーの活用促進をよりテックタッチで行えるように、活用においてのメソッドや他社の事例を取り上げた記事をはじめ、オンボーディングを後押しするセミナーの案内や動画・資料など、有益な情報を発信しています。あらゆるコンテンツが網羅的に用意されているのが魅力のひとつです。主に私は末端コンテンツの制作やメディア自体がもっと活用されるようにするためのUIUXなどを担当していました。

改めてポータルサイトの価値・役割を考えてみる

ご縁があり、2022年2月にヤプリにジョインしたのですが、最初のミッションがポータルサイトの立ち上げでした。待ってました!と言わんばかりのタイミングではあったものの、Saas企業2社目となった今、改めてポータルサイトの価値や役割について考えることにしました。
「ユーザーに有益な情報を届けるサイト」なのはわかりますが、ペルソナって本当はどんな人?組織のどんな課題を解決するの?といった観点で、日々プロジェクトメンバーと解像度を高めていく作業を繰り返し、ユーザー、カスタマーサクセス、組織と言った軸でそれぞれの価値についてざっくりですが模索してみました。プロダクトの性質にかなり左右されるので、誰にでも当てはまるかは難しいところですが。

◉ ポータルサイトの価値《対ユーザー》
・つまづきポイントの解消(活用ノウハウの提供)
・コミュニケーションコストの削減(コンテンツ・チャネルの集約化)
・「使い方」が手段となるため活用が進む(サポートサイトとの差別化)
・導入目的・業種ごとに情報を絞ったノウハウの提供(自走化の促進)
・活用度合い・立ち位置の把握(他社事例の提供など)

◉ ポータルサイトの価値《対カスタマーサクセス》
・カスタマーサクセスマネージャーの業務効率化(顧客の自走体制の構築)
・コミュニケーションコストの削減(コンテンツ・チャネルの集約化)
・クライアント対応の均質化・適正化
・新入社員のオンボーディング(プロダクト・顧客理解の促進)

私自身いかなる施策も「スケール」させることをモットーにしているため、せっかくならカスタマーサクセスを飛び出して対組織も考えてみることに。

◉ ポータルサイトの価値《対組織》
・プロダクト価値の可視化・言語化(CS視点による顧客像の浸透)→ 対セールス・マーケ
・イベントや新規プロダクトの情報提供(セミナー集客やプロダクトの価値訴求)→ 対マーケ
・クライアントの課題の可視化(機能要望などによるプロダクトフィードバック)→ 対プロダクト開発
・テックタッチの実現による問い合わせの削減(オンボーディングの体験向上)→ 対カスタマーサポート
・ブランディングの強化(世界観の醸成・浸透)→ 対広報・クリエイティブ部門

あくまで構想段階のものもありますが、ポータルサイトでできることって意外とたくさんあって、組織で注力すればするほどその価値は高まってきます(あたりまえですが)。

あえて「世界観」から入ってみる

ポータルサイトほどのメディアになると、どんな情報をどう載せるかを考え出すと、考慮しないといけないものが多すぎてなかなか定まりません。おまけに入社したばかりで、プロダクトの理解もクライアントの理解もまだまだ足りておらず、とりあえず世界観から入ってみることにしました。
名称はすでに「Yappli Port」と決まっていたので、一旦ワイヤーは置いておいて、名称を印象付けられる世界観を表現してみようと動きだしてみることにしました。

名称から連想されるワードを書き出す
書き出したワードを手がかりにサイトへイメージを落とし込む

後日談にはなりますが、世界観から入ることはプロジェクトメンバーのわくわく感が生まれるので、プロジェクトを進行する上でもある程度重要なんだと気づきました。右往左往しながらなんとかキービジュアルが完成。

社内のイラストレーターと作成したキービジュアル

いよいよリリース。KPIの設定と社内マーケティング

ユーザーへの認知が最優先であるため、多少に賑やかしは必要だろうと思い、思い切ってファーストビューにイラストを配置(安易であることは認めます)。2022年6月にやや見切り発車気味でベータ版としてリリースしました。ユーザーには繰り返し訪れていただきたいので、トップページは更新性の高さを想起させる配置に。

ファーストビューは重要度の高い情報(大バナー)と更新頻度の高いコンテンツで構成

「組織で注力すれば価値は高まる」と前述しましたが、ポータルサイト施策はユーザーの活用の前に、いかにして社内のメンバーに活用されるかが重要であるため、特にカスタマーサクセスのメンバーには都度価値を訴求しないといけません。活用を拡めていくことで「目の前の業務が変わる」といった観点でメリット伝えて行くこと、その上でどう業務に組み込むことで活用を促すかでその後の価値が変わってくると思います。

イベントで大々的にお披露目。メディアでも紹介

まずはユーザーに認知いただく必要があるため、管理画面のポップアップとメルマガにて告知を行いました。そして、2022年10月7日に年に1度のイベント「Yappli Summit 2022」が東京ミッドタウンで開催されたのですが、そこでYappliの新機能のひとつとして紹介し、その後メディアにも取り上げていただきました。
CreatorZine:https://creatorzine.jp/news/detail/3508

イベント発表スライド。UPDATEの一つとして発表
「Yappli Summit 2022」にて発表の様子

運営する上での体制づくり。これからが大事

まだまだ産声をあげたばかりのメディアですが、これからの進化がとても楽しみでもあります。とにかくコンテンツの拡充が急務となり、カスタマーサクセス本部のそれぞれの部門(アプリデザイナー、ディレクター、カスタマーサクセスマネージャー)からそれぞれメンバーを募り、執筆体制を作りました。総勢20名ほどになり、通常業務と並行しながら執筆やデザインを進めてくれています(感動)。これも良質なテックタッチを実現するため。

最後に

ポータルサイトの構築の流れや施策についてざっくりと書かせていただきましたが、個々のテーマをもう少し深ぼったものやコンテンツの詳細や企画についてはまた記事にしたいと思います。もし、ポータルサイトを運営されている方やカスタマーマーケティングに携わっている方、そしてカスタマーサクセスに所属している方やインハウスのクリエイターの方などなど、いろんな方と情報共有したり繋がりたいと思っております。お気軽にお声がけいただけますと幸いです。最後までご覧いただきありがとうございました。

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