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We are NEWLOCAL ~地域からハッピーシナリオを共に~

あの晩の余韻がまだ残っている。熱くて濃い夜だった。
6/17(土)に開催した、NEWLOCALのコミュニティーイベント。
社員、株主、地域のパートナー、そしてサポーター、36名の方が日本橋に集まってくれた。

創業からの1年とこれからを私が、野沢温泉と男鹿のストーリーをパートナーが話し、地域の未来についてみんなで語り合った。贅沢な時間だった。
あの時間を少しでも記録に留めておきたい。

これまでにもNEWLOCALに関することを3つのnoteで紹介しているので、ぜひそちらもご覧ください。

NEWLOCALのいままでとこれから

まずはNEWLOCAL創業からの一年と、これからについて。
創業から一年が経とうとしている今、私たちの事業や活動が、会社の枠を超えて地域や東京の大企業を含む多くの人々に興味を持ってもらえるようなムーブメントとなる可能性を感じている。

私たちは、独自の魅力を持ち、意思と行動力がある人々が住む地域において、地域の思いに寄り添いながら、人・知恵・資金を集めることで、スピード・スケール・再現性のあるまちづくりを行っている。

「じっくり時間をかけ、儲けないように、ひとつの場所だけで」という従来のまちづくりの在り方に対して「スピード感を持って、お金が回る仕組みをつくり、多拠点で」展開していく。そのために、「共創・ファイナンスハック・横連携」という3つのアプローチをとっている。パートナーとの共創を通じて、地域の文脈に合わせながら人間関係を築く。デット・エクイティを含めた多様なファイナンス手段で資金調達を行い、人や情報の横連携を活かしてスピードを上げていく。

現在は、長野県野沢温泉村、秋田県男鹿市、長野県御代田町の3つの地域でビジネスを創出・展開しており、今後5年間で10地域への拡大を目指している。

地域にnew local(新しい地元民)として関わることで、自身の人生が豊かになり、地域も元気になり、ひいては日本が明るくなると信じている。そのきっかけが、株式会社NEWLOCALであるととても嬉しい。

パートナーが語る地域の想い

ここでは、パートナーの二人が話してくれた地域への想いを紹介する。

野沢温泉企画 代表取締役 /  野沢温泉観光協会会長 / nozawa green field
河野健児

プロスキーヤーとしても活躍する彼は、原点である野沢温泉村に戻り、地域の活動を続けている。野沢温泉村は現在人口約3,400人という小さな村だが、日本で一番オリンピック選手を輩出したスキー文化が根付く地域であり、日本有数の温泉地としても知られている。

「人口は年々減少していますが、地域コミュニティの結束力が非常に高く、しっかりと機能しているところが村の強みです。今後は日本や世界全体で人と人との繋がりがより強くなっていくことが、地域の魅力創りの最大のポイントだと思います。」

河野

現在、野沢温泉で最も大きな課題となっているのは、宿の後継者不足だ。年に約10軒の宿が閉鎖されており、それに伴いスキー場の滞在客数も減少している。そこで、地域の文化や自然を持続可能な形で次世代へと引き継ぐ仕組みを目指して、NEWLOCALとともに“野沢温泉企画”を立ち上げた。

「村の課題はみんなずっとわかっていましたが、自分たちの力だけではどうすることもできなかった。そこで出会ったのが石田遼でした。NEWLOCALの考え方に共感し、すぐに村長にも紹介して一緒に活動をはじめました。新しいことを始めると当然反発もありますが、そこを調整するのは自分の役割です。」

河野

男鹿まち企画 取締役 / 稲とアガベ株式会社 CFO
齋藤翔太

彼は県外出身でありながら、全国転勤をする中で”稲とアガベ株式会社”創業者の岡住氏と出会い、男鹿への移住を決めた。稲とアガベは、日本酒技術をベースにしたクラフト酒という新たなジャンルを確立し、男鹿に新しい機運を生んでいる。

最近では、廃棄されてしまう酒粕を商品に変える食品加工場“SANABURI FACTORY”をオープン。実は、秋田県だけで年間に400tもの酒粕が廃棄されているという。この現状を知り、卵黄の代わりに酒粕を使用した“発酵マヨネーズ”を開発した。動物性タンパク質を含まずヴィーガンの方も食べられる。

「お酒は地域メディアとも言えます。お酒をきっかけに男鹿に来てくれる人が増えている一方で、それ以外の観光スポットが少ないため十分に楽しんでもらえず、もったいないと感じています。もっとコンテンツを増やしていく必要があります。」

齋藤

男鹿駅の周辺には、宿がない。泊まる場所がないため、男鹿を訪れた人は日帰りで秋田市に帰ってしまう。そこでNEWLOCALとともに、“男鹿まち企画 ”を立ち上げた。

「石田さんのアイディアとコミットメントを見て一緒にやることを決めました。“男鹿から未来を醸す”をミッションに、酒と食を軸に男鹿に関わる人を集め、お金が地域で循環する仕組みを構築していきます。さらに、人口減少社会の課題解決モデルとなるような“OGA MODEL”を創造し、地域の活性化を進めていきたいと思っています。」

齋藤

公開討論  「地域ならではの価値をどう作り出すか」

公開討論では、株主の皆さんをはじめ、全員で地域事業についてディスカッションを行った。

左から山本桂司氏(株式会社インターローカルパートナーズ 代表取締役)、鈴木寛氏(東京大学教授 / 慶應義塾大学特任教授)、石田遼(NEWLOCAL代表)、藤沢久美氏(株式会社国際社会経済研究所 理事長)、田中仁氏(株式会社ジンズホールディングス 代表取締役CEO)、古田秘馬氏(株式会社umari 代表)

議論の前に参加者一人ひとりの自己紹介。
行政、金融機関、メディア、デベロッパー、建築家、経営者...と多種多様なバックグラウンド。改めて濃い面々が集ったことを感じた。

そして、いよいよ討論開始。
想像以上に盛り上がりをみせ、もっと時間が欲しかったという声もちらほら。中でも印象的だったコメントをいくつか紹介する。

「いかに地域のみんなが自分たちの場所だと思えるかというのも、次のステップとしては非常に重要です。市民全員が応援できるモデルをつくり、地域ならではの価値をどう作っていくか。」

古田秘馬氏(株式会社umari 代表)

「全てのお金は投資であり、無限のリターンがありえます。リターンは必ずしもお金でなくてもよい。投資家の悩みや欲しいものを把握し、徹底的に分析することが重要です。今、そういう投資が必要だと考えています。」

藤沢久美氏(株式会社国際社会経済研究所 理事長)

「地域の起業家・経営者は規格外の人が多いが、そういった人材を育てていかないといけない。包括的に人材を見て、育てる仕組みを構築することが大事です。」

山本桂司氏(株式会社インターローカルパートナーズ 代表取締役)

「自分たちのまちは自分たちで作るという意識を持つ人々が集まることが大切です。今、エンジェルとVCの間の存在が必要だと感じていて前橋でもそういったものを作れないか議論をしています。」

田中仁氏(株式会社ジンズホールティングス 代表取締役CEO)

「若い人材が地域でチャレンジするためには最低限の生活の保証、ベーシックインフラの構築が必要です。私も個人的に米や卵を恵んでいます(笑)  飛び込んだ人は意外と生活していけてしまう、ということに気づきます。」

鈴木寛氏(東京大学教授 / 慶應義塾大学特任教授)

野沢温泉と男鹿の酒を味わい、想いを交わす

イベントの終盤では、野沢温泉と男鹿の酒と食を味わいながら、交流を深める時間へ。
あちこちで話が盛り上がり、色々な企みが起こっている。期待感に満ちた雰囲気が漂う。
何かとてつもく大きなコトが起こる前夜のような空気感。

イベント終了後、参加者の皆さんから「最高だった」「よくこれだけのメンバーを集めたね」「一緒にやろう」と嬉しい言葉をたくさんいただいた。
次回のイベントは野沢温泉や男鹿からこの熱を発していきたい。

さあ、あとは妄想を形にするだけだ。

みなさん、力を合わせて、一緒に走っていきましょう。

「地域からハッピーシナリオを共に」

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